日本は四方を海に囲まれた島国であり、その海岸線の長さは世界有数です。そして、その海には数多くの魅力的な離島が点在しています。都会の喧騒から離れ、手つかずの自然や独自の文化に触れることができる離島旅行は、近年ますます人気が高まっています。透き通るような青い海、満点の星空、島の人々との温かい交流、そしてそこでしか味わえない絶品グルメ。離島には、私たちの日常を忘れさせ、心身ともにリフレッシュさせてくれる特別な時間が流れています。
この記事では、2024年におすすめしたい日本の離島をランキング形式で15島厳選してご紹介します。人気の沖縄の島々から、アートや歴史が息づく瀬戸内の島、雄大な自然が広がる北の島まで、個性豊かな島々が揃っています。さらに、一人旅、カップル、家族旅行といった目的別のおすすめの島や、失敗しないための離島の選び方、旅行計画に役立つ費用や持ち物、注意点まで、離島旅行の全てを網羅的に解説します。
あなたにとって最高の島を見つけ、忘れられない旅に出かけるための完全ガイドです。ぜひ最後までご覧いただき、次の旅行計画の参考にしてください。
目次
離島旅行の魅力とは?
なぜ多くの人々が離島に惹きつけられるのでしょうか。その魅力は、単に「きれいな海がある」ということだけではありません。都会では決して味わうことのできない、非日常的な体験がそこにはあります。ここでは、離島旅行が持つ本質的な魅力を「絶景と大自然」「文化とグルメ」「時間とリフレッシュ」という3つの側面から深掘りしていきます。
日常を忘れさせる絶景と大自然
離島の一番の魅力は、何と言っても手つかずの雄大な自然と、そこでしか見られない息をのむような絶景です。都会のコンクリートジャングルから解放され、自然の中に身を置くことで、私たちは本来の感覚を取り戻すことができます。
まず思い浮かぶのは、透明度の高いエメラルドグリーンの海でしょう。特に沖縄や鹿児島の離島では、「宮古ブルー」や「ケラマブルー」と称される、言葉では表現しきれないほどの青のグラデーションが広がっています。太陽の光を浴びてキラキラと輝く水面、海底の白い砂、そして色とりどりのサンゴ礁や熱帯魚たち。シュノーケリングやダイビングで海の中に潜れば、まるで竜宮城のような世界があなたを待っています。ビーチに寝そべって波の音を聞くだけでも、心が洗われるような感覚を覚えるでしょう。
また、夜になれば、離島はもう一つの顔を見せます。市街地の明かりが少ない離島では、空から降ってきそうなほどの満点の星空を眺めることができます。天の川がくっきりと見え、数えきれないほどの星々が夜空を埋め尽くす光景は、まさに天然のプラネタリウム。都会では決して見ることのできないその美しさに、誰もが感動し、宇宙の壮大さに思いを馳せるはずです。
海や星空だけではありません。屋久島や西表島のように、太古の森が広がる島もあります。樹齢数千年を超える巨大な屋久杉がそびえ立ち、一面が苔で覆われた神秘的な森を歩けば、まるで異世界に迷い込んだかのよう。生命力あふれる木々や清らかな水の流れ、鳥のさえずりが、五感を優しく刺激します。
このように、離島には人の手が加えられていない、ありのままの自然が残されています。断崖絶壁の海岸線、火山の噴火によって生まれた独特の地形、季節ごとに咲き誇る高山植物など、島ごとに異なる多様な自然環境が、私たちに常に新しい発見と感動を与えてくれるのです。日常の悩みやストレスが、壮大な自然の前ではちっぽけなものに感じられ、心が解放されていく。これこそが、離島の自然が持つ最大の力であり、魅力と言えるでしょう。
島ならではの文化やグルメ体験
離島の魅力は、自然だけにとどまりません。本土とは異なる歴史的背景や地理的条件から、それぞれの島が育んできた独自の文化や伝統に触れることができるのも、離島旅行の大きな醍醐味です。
多くの離島では、古くからの伝統行事や祭りが今なお大切に受け継がれています。五穀豊穣や大漁を祈願する祭り、神々を祀る儀式など、その内容は多岐にわたります。旅行のタイミングが合えば、こうした祭りに参加したり、見学したりすることで、島の歴史や人々の暮らしに深く根付いた精神性に触れることができるでしょう。例えば、沖縄の島々で見られるエイサーや、五島列島に残るキリスト教関連の儀式など、その島ならではの文化体験は、旅の記憶をより一層色濃いものにしてくれます。
また、島の暮らしから生まれた伝統工芸品も魅力的です。琉球ガラスや芭蕉布、島の土を使った陶芸品など、その土地の自然素材を活かした手仕事の品々はお土産にも最適です。工房を訪ねて、職人さんの話を聞いたり、実際に制作体験をしたりするのも良い思い出になります。
そして、旅の楽しみといえば、やはり「食」は欠かせません。離島には、その土地で獲れた新鮮な海の幸や、温暖な気候で育った山の幸を活かした絶品グルメが豊富にあります。
- 新鮮な魚介類: 離島で味わう魚介類は鮮度が違います。漁港で水揚げされたばかりの魚を使った刺身や寿司、海鮮丼は格別です。伊勢海老やアワビ、ウニなど、高級食材をリーズナブルな価格で楽しめることも少なくありません。
- 島野菜やフルーツ: 太陽の光をたっぷり浴びて育った島野菜や南国フルーツも絶品です。ゴーヤ、島らっきょう、パッションフルーツ、マンゴーなど、その土地ならではの味覚を堪能できます。
- 郷土料理: 各島には、その土地の歴史や風土から生まれた郷土料理があります。沖縄のチャンプルー文化、小豆島の醤油を使った料理、佐渡島のブリカツ丼など、そこでしか味わえない料理を求めて旅をするのも一興です。
島の人々との温かい交流も、離島旅行の価値を高める重要な要素です。観光客慣れしていない素朴な島では、島民の方々が気さくに話しかけてくれることもあります。民宿の主人との語らいや、地元の食堂での隣の席の人との何気ない会話から、ガイドブックには載っていない島の魅力を発見できるかもしれません。こうした人との出会いが、旅をより豊かで忘れられないものにしてくれるのです。
ゆったりと流れる時間の中でリフレッシュ
都会の生活は、常に時間に追われ、情報に溢れています。仕事の締め切り、電車の乗り換え、鳴り止まないスマートフォンの通知。私たちは無意識のうちに、せわしない時間の流れに身を任せ、心身をすり減らしています。
離島を訪れると、まず感じるのが「時間の流れが違う」ということです。島には、都会の喧騒とは無縁の、穏やかでゆったりとした時間が流れています。これは「島時間(うちなぁタイム)」などとも呼ばれ、離島旅行の最大の魅力の一つです。
フェリーが港に到着し、一歩島に足を踏み入れると、空気が変わるのを感じるでしょう。聞こえてくるのは、波の音、風の音、鳥のさえずりといった自然の音だけ。信号も少なく、人もまばらな道をのんびりと散歩したり、カフェのテラスで海を眺めながらただぼーっと過ごしたり。そんな、「何もしない贅沢」を心ゆくまで味わうことができます。
スケジュールを詰め込まず、その日の気分で行動するのも離島旅行の楽しみ方です。朝、目が覚めてから「今日はあのビーチに行ってみようか」「気になっていた古民家カフェでお昼を食べよう」と決める。そんな気ままな旅は、心に大きな余白と安らぎを与えてくれます。
また、島での生活は、自然のリズムと共生しています。朝日と共に起き、日中は活動し、日が沈めば休息する。こうしたシンプルな生活リズムは、乱れがちな自律神経を整え、心身のバランスを取り戻すのに役立ちます。特に、美しい夕日が水平線に沈んでいく様子を眺める時間は、一日の終わりを穏やかな気持ちで締めくくる、最高のセラピーとなるでしょう。
スマートフォンやPCから意識的に離れる「デジタルデトックス」を実践するのにも、離島は最適な場所です。電波が届きにくい場所も多く、物理的に情報から遮断されることで、目の前の風景や体験に集中できます。SNSの「いいね」の数や、返信しなければならないメールのことを忘れ、今この瞬間に意識を向けることで、本当の意味でのリフレッシュが可能になります。
このように、離島は私たちを日常の喧騒や時間的制約から解放し、心と体を本来の状態に戻してくれる場所です。絶景に癒やされ、美味しいものを食べ、そしてただゆったりと過ごす。このシンプルな体験こそが、明日への活力を充電してくれる最高の処方箋なのです。
【2024年版】日本の離島旅行おすすめランキング15選
日本全国に点在する数多くの離島の中から、2024年に特におすすめしたい15の島をランキング形式でご紹介します。それぞれの島が持つ独自の魅力や見どころ、アクティビティを解説しますので、あなたの理想の旅先にぴったりの島を見つけてください。
① 宮古島(沖縄県)|宮古ブルーの海が広がる楽園
沖縄本島から南西に約300km、「宮古ブルー」と称される世界屈指の透明度を誇る海が魅力の宮古島。サンゴ礁が隆起してできた平坦な島で、大きな川がないため土砂が海に流れ込まず、驚異的な海の美しさを保っています。東洋一美しいと名高い「与那覇前浜ビーチ」や、絶景スポットとして知られる「伊良部大橋」、池間島や来間島といった橋で繋がる離島へのドライブも人気です。シュノーケリングやダイビングはもちろん、SUPやカヤックなどのマリンアクティビティが豊富で、初心者から上級者まで楽しめます。マンゴーや宮古そばなど、グルメも充実しており、リゾート気分を満喫したい方に最適な島です。
② 石垣島(沖縄県)|八重山諸島の拠点となる人気アイランド
八重山諸島の政治・経済・交通の中心地である石垣島は、豊かな自然と都市機能がバランス良く共存する島です。日本百景にも選ばれた「川平湾」のエメラルドグリーンの海は必見。グラスボートに乗れば、海に潜らずともサンゴ礁や熱帯魚を観察できます。また、西表石垣国立公園の一部であり、亜熱帯の自然を満喫できるのも魅力。マングローブカヤックやジャングルトレッキング、星空観賞ツアーなどアクティビティも多彩です。石垣港離島ターミナルからは、竹富島や西表島、小浜島など個性豊かな周辺離島へのアクセスも容易で、八重山諸島を巡る旅の拠点として絶大な人気を誇ります。
③ 屋久島(鹿児島県)|神秘的な縄文杉と太古の森
1993年に日本で初めて世界自然遺産に登録された屋久島。島の面積の約9割が森林で、樹齢数千年といわれる「縄文杉」をはじめとする屋久杉が織りなす、苔むした神秘的な森が広がっています。「ものののけ姫」の舞台のモデルになったともいわれる「白谷雲水峡」は、訪れる人々を幻想的な世界へと誘います。トレッキングや登山がメインのアクティビティとなり、体力や経験に応じた様々なコースが用意されています。また、ウミガメの産卵地としても知られる「永田いなか浜」や、落差88mを誇る「大川の滝」など、森以外にも見どころが豊富。大自然の生命力に触れ、心身ともに浄化されたい方におすすめの島です。
④ 小豆島(香川県)|オリーブと醤油の香るアートの島
瀬戸内海に浮かぶ小豆島は、温暖な気候を活かしたオリーブ栽培と、400年以上の歴史を持つ醤油造りで有名な島です。ギリシャの風車が印象的な「小豆島オリーブ公園」は、映画「魔女の宅急便」の実写版ロケ地としても知られ、写真映えするスポットとして人気を集めています。また、潮の満ち引きによって現れたり消えたりする砂の道「エンジェルロード」は、大切な人と手をつないで渡ると願いが叶うといわれるロマンチックな場所です。近年は、瀬戸内国際芸術祭の会場の一つとして、島内に多くのアート作品が点在し、アート巡りも楽しめます。風光明媚な寒霞渓(かんかけい)でのハイキングや、そうめん、佃煮といったグルメも魅力です。
⑤ 淡路島(兵庫県)|京阪神から一番近いリゾートアイランド
本州と四国を結ぶ明石海峡大橋で繋がっており、京阪神エリアから車で気軽にアクセスできるリゾートアイランドです。古事記・日本書紀において日本で最初に生まれた島とされる「国生み神話」の舞台であり、伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)などのパワースポットが点在します。近年は、おしゃれなカフェやレストラン、グランピング施設が次々とオープンしており、若者やファミリー層から高い人気を誇ります。鳴門海峡の渦潮を間近で見られる観潮船や、四季折々の花が咲き誇る「あわじ花さじき」、アニメや漫画の世界観を体験できる「ニジゲンノモリ」など、多彩な観光スポットが揃っています。玉ねぎや淡路牛といったブランド食材も豊富で、グルメ旅にも最適です。
⑥ 五島列島(長崎県)|世界遺産の教会群が点在する祈りの島
長崎県の西側に浮かぶ大小約150の島々からなる五島列島。江戸時代のキリシタン弾圧を逃れた人々が移り住んだ歴史から、2018年に世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産である教会が数多く点在しています。青い海を背景に佇む白亜の教会群は、静かで荘厳な雰囲気に包まれており、訪れる人々の心を穏やかにしてくれます。透明度の高い「高浜海水浴場」をはじめとする美しいビーチも多く、海水浴やマリンスポーツも楽しめます。五島牛や新鮮な魚介類、そして日本三大うどんの一つ「五島うどん」など、独自の食文化も魅力。歴史と信仰、そして美しい自然が融合した、心洗われる旅ができる場所です。
⑦ 佐渡島(新潟県)|金山とトキが有名な歴史と文化の島
日本海に浮かぶ佐渡島は、沖縄本島に次ぐ面積を持つ大きな島です。かつて日本最大の金銀山として栄えた「佐渡金山」の史跡は、世界文化遺産への登録が目指されており、その歴史を深く学ぶことができます。また、国の特別天然記念物であるトキの最後の生息地であり、現在は「トキの森公園」で保護・繁殖されたトキを観察できます。たらい舟体験ができる「矢島・経島」や、奇岩が連なる「尖閣湾」など、風光明媚な景勝地も豊富です。芸能も盛んで、鬼太鼓(おんでこ)や佐渡おけさといった伝統文化が今も島民に受け継がれています。日本海の新鮮な海の幸、特に冬の寒ブリは絶品です。
⑧ 奄美大島(鹿児島県)|東洋のガラパゴスと呼ばれる自然遺産の島
鹿児島本土と沖縄本島のほぼ中間に位置する奄美大島。大陸から分離して形成された島のため、アマミノクロウサギやルリカケスといった世界的に希少な固有種が多く生息・生育しており、「東洋のガラパゴス」と称されます。2021年には「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」として世界自然遺産に登録されました。原生的な亜熱帯照葉樹林が広がる金作原(きんさくばる)の散策や、国内最大級のマングローブ原生林でのカヌー体験は、この島ならではのアクティビティです。美しい海でのマリンスポーツはもちろん、島唄や大島紬といった独自の文化、鶏飯(けいはん)などの郷土料理も大きな魅力です。
⑨ 利尻島・礼文島(北海道)|高山植物が咲き誇る花の浮島
北海道の北端、稚内の西側に浮かぶ利尻島と礼文島。利尻島は、秀峰「利尻山(利尻富士)」が島の中心にそびえ立つ美しい島で、登山やサイクリングが人気です。礼文島は、約300種類の高山植物が咲き誇ることから「花の浮島」と呼ばれ、特に初夏から夏にかけてはレブンアツモリソウなどの固有種をはじめとする可憐な花々が島を彩ります。両島とも冷涼な気候のため、本州では標高2,000m級の山でしか見られないような高山植物を、海辺の近くで気軽に観察できるのが特徴です。新鮮なウニやホッケなど、北の海ならではのグルメも絶品。雄大な自然景観と美しい花々を求める旅人におすすめです。
⑩ 直島(香川県)|現代アートと自然が融合する島
瀬戸内海に浮かぶ直島は、人口約3,000人の小さな島ながら、世界的に有名な現代アートの聖地として知られています。草間彌生の「赤かぼちゃ」や「南瓜」は島のシンボル的存在。安藤忠雄が設計した「ベネッセハウス ミュージアム」「地中美術館」「李禹煥美術館」など、自然と建築、アートが一体となった美術館が点在し、島全体が美術館のようです。古い家屋を改修した「家プロジェクト」では、アートを通じて島の歴史や生活に触れることができます。アート好きはもちろん、美しい瀬戸内の風景とユニークな体験を求める人々を魅了し続けています。
⑪ 竹富島(沖縄県)|赤瓦の古民家と水牛車が象徴の原風景
石垣島から高速船でわずか10分。竹富島には、沖縄の古き良き原風景が今も色濃く残っています。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、赤瓦の屋根にシーサーが乗り、家の周りをサンゴの石垣が囲むという伝統的な集落の景観が守られています。のんびりと集落を巡る水牛車観光は、竹富島の代名詞。三線の音色を聞きながら、ガイドの話に耳を傾ける時間は格別です。星の形をした砂が見つかる「カイジ浜(星砂の浜)」や、遠浅で穏やかな「コンドイ浜」など、美しいビーチでのんびり過ごすのもおすすめです。日帰りでも十分楽しめますが、宿泊して静かな夜と満点の星空を味わうのも贅沢な体験です。
⑫ 西表島(沖縄県)|マングローブが茂る日本最後の大自然
沖縄県では沖縄本島に次いで2番目に大きい西表島。島の約90%が亜熱帯の原生林で覆われており、イリオモテヤマネコをはじめとする多くの希少な動植物が生息する「日本最後の大自然」とも呼ばれる秘境です。奄美大島などと共に世界自然遺産に登録されています。この島でのアクティビティの主役は、何と言っても大自然そのもの。日本最大のマングローブ林が広がる仲間川や浦内川でのカヌー・カヤックツアー、滝を目指すジャングルトレッキング、キャニオニングなど、本格的なアドベンチャーが楽しめます。由布島へ渡る水牛車も人気。手つかずの自然の中で、ダイナミックな体験をしたいアクティブな方にはたまらない島です。
⑬ 八丈島(東京都)|東京から飛行機で1時間弱の火山島
「東京都の島」と聞くと驚くかもしれませんが、八丈島は羽田空港から飛行機でわずか55分というアクセスの良さが魅力です。ひょうたんのような形をしたこの島は、八丈富士と三原山という2つの火山から成り立っています。眺めの良い「ふれあい牧場」や、黒い溶岩が作り出した海岸線など、ダイナミックな火山島ならではの景観が楽しめます。黒潮の恩恵を受ける海は、年間を通して海水温が高く、透明度も抜群で、ダイビングスポットとして人気があります。また、無料で入れる温泉や足湯が複数あり、旅の疲れを癒やすのに最適。島寿司やくさや、明日葉といった独自の食文化も体験できます。週末に気軽に非日常を味わいたい首都圏在住者におすすめです。
⑭ 与論島(鹿児島県)|百合ヶ浜で有名な癒やしの島
奄美群島の最南端に位置し、沖縄本島が目と鼻の先にある与論島。年間平均気温が22度と温暖で、のんびりとした雰囲気が漂う癒やしの島です。この島の最大の魅力は、春から夏にかけて、大潮の干潮時にだけ姿を現す幻の砂浜「百合ヶ浜」。エメラルドグリーンの海に真っ白な砂浜が浮かび上がる光景は、まさに天国のような美しさです。年齢の数だけ星砂を拾うと幸せになれるという言い伝えもあります。ギリシャのミコノス島と姉妹盟約を結んでおり、白い建物が青い海に映える風景も特徴的。島全体がサンゴ礁に囲まれているため、シュノーケリングにも最適です。ゆったりとした時間の中で、絶景に癒やされたい方にぴったりの島です。
⑮ 壱岐島(長崎県)|神々と歴史が息づくパワースポットの島
九州と対馬の間に浮かぶ壱岐島は、古くから大陸との交流拠点として栄え、「魏志倭人伝」にも「一支国(いきこく)」として登場する歴史深い島です。島内には150社以上の神社が点在し、「神々が宿る島」とも呼ばれています。月讀神社(つきよみじんじゃ)や、海の中に鳥居が立つ小島神社など、強力なパワースポット巡りが人気です。また、壱岐は麦焼酎発祥の地としても知られ、酒蔵見学も楽しめます。猿岩や鬼の足跡といった自然が作り出した奇岩、透明度の高いビーチ、そして新鮮なウニやイカ、ブランド牛の壱岐牛など、グルメも非常に豊か。歴史ロマンとパワースポット、そして美食を一度に楽しみたい欲張りな旅におすすめです。
目的別で探す!あなたにぴったりの離島
ランキングでご紹介した15の島は、それぞれ異なる魅力を持っています。しかし、「選択肢が多すぎて、どこを選べばいいか分からない」と感じる方もいるかもしれません。そこで、ここでは旅行の目的や同行者に合わせて、おすすめの離島をカテゴリ別に整理しました。あなたの旅のスタイルにぴったりの島を見つけるための参考にしてください。
目的 | おすすめの離島 | おすすめする理由 |
---|---|---|
一人旅 | 屋久島、直島、竹富島、五島列島 | 自分のペースで自然やアート、歴史と向き合える。静かな環境で思索にふけるのに最適。 |
カップル・夫婦 | 小豆島、与論島、宮古島、竹富島 | ロマンチックな絶景スポットやおしゃれなカフェが多く、二人だけの特別な時間を過ごせる。 |
子連れファミリー | 淡路島、石垣島、小豆島、八丈島 | アクセスが良く、体験施設やアクティビティが豊富。子供が飽きずに楽しめる要素が多い。 |
女子旅 | 直島、小豆島、宮古島、与論島 | 写真映えするアートや絶景、おしゃれなカフェやグルメが豊富。思い出に残る写真をたくさん撮れる。 |
透明度の高い海 | 宮古島、与論島、石垣島、八丈島 | 宮古ブルーに代表される世界屈指の透明度。シュノーケリングやダイビングに最適。 |
フェリーでのんびり | 佐渡島、小豆島、五島列島、利尻島・礼文島 | 船旅自体が旅の楽しみの一部になる。デッキで海風を感じながら島へ向かう高揚感が味わえる。 |
一人旅におすすめの離島
一人旅の魅力は、誰にも気兼ねすることなく、自分の興味やペースで自由に行動できることです。そんな気ままな旅には、静かに自分と向き合える島がおすすめです。
- 屋久島(鹿児島県): 縄文杉を目指すトレッキングは、まさに自分との対話の時間。太古の森の荘厳な空気に包まれ、心身ともにリセットされる感覚は、一人旅ならではの深い体験となるでしょう。ゲストハウスも多く、他の旅人との交流も生まれるかもしれません。
- 直島(香川県): アート作品と対峙し、自分の感性を研ぎ澄ます旅。レンタサイクルで島を巡りながら、気になった美術館や作品を好きなだけ時間をかけて鑑賞できます。静かなカフェで読書をしながら、アートの余韻に浸るのも素敵です。
- 竹富島(沖縄県): 石垣島からのアクセスも良く、コンパクトな島なので一人でも回りやすいのが魅力。水牛車に揺られたり、美しいビーチで物思いにふけったり。ゆったりと流れる島時間の中で、日々の疲れを癒やし、自分をリセットするのに最適な場所です。
カップル・夫婦での旅行におすすめの離島
大切なパートナーと過ごす旅行は、ロマンチックな雰囲気を重視したいものです。二人だけの特別な思い出を作れる、美しい景色や素敵な体験ができる島を選んでみましょう。
- 小豆島(香川県): 「エンジェルロード」はカップルにとって外せないスポット。二人で手をつないで渡れば、その絆はさらに深まるはず。オリーブ公園のギリシャ風車前で写真を撮ったり、醤油蔵が並ぶ古い街並みを散策したりと、絵になる風景が二人の旅を彩ります。
- 与論島(鹿児島県): 「百合ヶ浜」の天国のような美しさは、二人で見ることで感動も倍増します。真っ白な砂浜とエメラルドグリーンの海が広がる絶景は、最高の思い出になること間違いなし。サンセットを眺めながら過ごす時間もロマンチックです。
- 宮古島(沖縄県): どこまでも続く青い海と空が、開放的な気分にさせてくれます。伊良部大橋をドライブしたり、美しいビーチで二人でのんびり過ごしたり。リゾートホテルも充実しており、少し贅沢な記念日旅行にもぴったりです。
子連れファミリーにおすすめの離島
子供と一緒に楽しむ家族旅行では、アクセスの良さや、子供が飽きずに楽しめるアクティビティがあるかどうかが重要なポイントになります。
- 淡路島(兵庫県): 京阪神から車で直接行ける手軽さが最大の魅力。アニメの世界をテーマにした「ニジゲンノモリ」や、動物と触れ合える牧場など、子供が喜ぶ施設が満載です。広々とした公園も多く、思いっきり体を動かして遊べます。
- 石垣島(沖縄県): 飛行機の直行便も多く、都市機能も整っているため、小さな子供連れでも比較的安心して滞在できます。川平湾のグラスボートは、泳げない子供でも海の中の世界を楽しめます。マングローブ探検や星空観賞など、自然学習に繋がる体験も豊富です。
- 八丈島(東京都): 東京から飛行機で1時間弱という近さが嬉しいポイント。牧場で牛と触れ合ったり、地熱を利用した温室で熱帯植物を観察したりと、子供の好奇心を刺激するスポットがあります。無料で入れる足湯も多く、家族みんなで気軽に温泉気分を味わえます。
女子旅におすすめの離島
気の置けない友人との女子旅は、おしゃれで写真映えするスポットや美味しいグルメ、そして会話が弾むような楽しい体験が欠かせません。
- 直島(香川県): 島中に点在するアート作品は、どこを切り取ってもフォトジェニック。草間彌生の「かぼちゃ」の前でポーズを決めたり、ユニークな美術館を巡ったりと、アートをテーマにしたおしゃれな旅が楽しめます。古民家を改装したカフェも多く、巡るのが楽しい島です。
- 小豆島(香川県): オリーブ公園の「魔法のほうき」にまたがって写真を撮るのは定番。エンジェルロードや醤油の町並みなど、絵になるスポットが豊富です。オリーブオイルを使ったコスメや、美味しい醤油スイーツなど、お土産選びも盛り上がります。
- 宮古島(沖縄県): 「宮古ブルー」の海を背景にした写真は、最高の思い出になること間違いなし。おしゃれなビーチカフェでトロピカルドリンクを片手におしゃべりしたり、SUPヨガに挑戦したりと、アクティブでヘルシーな女子旅が実現できます。
透明度の高い海で泳ぎたい人向けの離島
「とにかくきれいな海で泳ぎたい!」という方には、海の透明度が抜群の島々がおすすめです。シュノーケリングやダイビングで、美しい海中世界を存分に堪能してください。
- 宮古島(沖縄県): 「宮古ブルー」の代名詞通り、その透明度は日本トップクラス。サンゴ礁が元気なポイントも多く、カラフルな熱帯魚の群れに出会えます。ビーチエントリーできるシュノーケリングスポットも多く、手軽に美しい海を楽しめます。
- 与論島(鹿児島県): 島全体がサンゴ礁に囲まれており、どこまでも透き通った海が広がっています。干潮時に現れる「百合ヶ浜」周辺は、まさに天然のプール。波も穏やかで、安心してシュノーケリングを楽しめます。
- 石垣島(沖縄県): 「青の洞窟」や「米原ビーチ」など、人気のシュノーケリングスポットが多数あります。運が良ければウミガメと一緒に泳げることも。ダイビングではマンタに会えるポイントとしても世界的に有名です。
フェリーでのんびり船旅が楽しめる離島
目的地に着くまでの時間も旅の醍醐味と考えるなら、フェリーでの船旅がおすすめです。デッキで潮風を浴びながら、だんだんと近づいてくる島の姿を眺める時間は、旅への期待感を高めてくれます。
- 佐渡島(新潟県): 新潟港からカーフェリーで約2時間半。広々とした船内でくつろぎながら、日本海を渡る船旅が楽しめます。マイカーを乗せていけば、広大な佐渡島を自由にドライブできるのも大きなメリットです。
- 小豆島(香川県): 神戸や高松など複数の港からフェリーが運航しており、瀬戸内の穏やかな海と島々の風景を眺めながらのクルーズが楽しめます。約1時間から3時間程度の乗船時間で、船旅初心者にもちょうど良い長さです。
- 五島列島(長崎県): 長崎や福岡からフェリーが出ており、夜行便を利用すれば、船内で一泊して早朝に島に到着することも可能。時間を有効に使いつつ、旅情あふれる船旅を満喫できます。点在する島々を眺めながらの航海は格別です。
失敗しない!離島の選び方
魅力的な離島がたくさんある中で、自分にとって最高の旅先を選ぶには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、「アクセス」「目的」「予算と日数」という3つの視点から、後悔しないための離島の選び方を具体的に解説します。
アクセス方法と所要時間で選ぶ
離島へのアクセス方法は、大きく分けて「飛行機」と「船(フェリー・高速船)」の2種類です。移動にかけられる時間と体力、そして予算を考慮して、最適なアクセス方法の島を選ぶことが、快適な旅の第一歩となります。
【飛行機で行く離島】
- メリット: 移動時間が短く、時間を有効に使える。特に遠方の島へ行く場合は、飛行機が現実的な選択肢となります。天候による欠航リスクは船よりは低い傾向にあります。
- デメリット: 航空券代が高くなる傾向がある。空港から市街地や宿泊先までの二次交通(バスやタクシー)を考える必要があります。
- こんな人におすすめ:
- 短い休みで離島旅行を楽しみたい人(2泊3日など)
- 船酔いが心配な人
- 移動時間を節約して、現地での滞在時間を長く確保したい人
- 代表的な島: 宮古島、石垣島、奄美大島、屋久島、八丈島など(主要都市から直行便が出ている島も多い)
【船(フェリー・高速船)で行く離島】
- メリット: 交通費を比較的安く抑えられる。車やバイクをそのまま載せられるカーフェリーもあり、島内での移動の自由度が高まる。船旅自体が非日常的な体験となり、旅情をかき立てる。
- デメリット: 移動時間が長い。天候(台風や高波)による欠航や遅延のリスクが飛行機より高い。船酔いの可能性がある。
- こんな人におすすめ:
- 旅行全体の費用を抑えたい人
- 移動時間ものんびり楽しみたい人
- マイカーで島を隅々まで巡りたい人
- 代表的な島: 小豆島、佐渡島、淡路島(橋で接続)、五島列島、直島など(本土から比較的近い島が多い)
選ぶ際のポイント:
まず、自分の住んでいる場所から目的地までの総移動時間をシミュレーションしてみましょう。例えば、首都圏から沖縄の離島に行く場合、飛行機を使えば3〜4時間で到着できますが、船を使うとなると1日以上かかります。一方で、瀬戸内の島々へは、関西圏からならフェリーでも数時間でアクセス可能です。
「旅行に使える日数は何日か?」という視点も重要です。週末+1日の3連休なら飛行機で遠方の島へ、週末だけの1泊2日なら近場のフェリーで行ける島へ、といったように、滞在可能な日数から逆算して候補を絞り込むのが賢い方法です。
旅行の目的(アクティビティ・癒やしなど)で選ぶ
あなたが離島旅行に何を求めているのか、旅の目的を明確にすることが、島選びで最も重要な要素です。同じ「海がきれいな島」でも、できることは全く異なります。自分のやりたいことに合わせて島を選べば、旅の満足度は格段に上がります。
旅の目的 | おすすめの島のタイプ | 具体的なアクティビティ例 |
---|---|---|
マリンスポーツ三昧 | サンゴ礁が発達した南の島 | ダイビング、シュノーケリング、SUP、シーカヤック |
トレッキング・登山 | 山岳地帯や原生林がある島 | 縄文杉トレッキング、原生林散策、火山登山 |
アート・文化鑑賞 | 現代アートや独自の歴史がある島 | 美術館巡り、アート作品鑑賞、史跡探訪、伝統芸能鑑賞 |
ひたすらのんびり | 小さくて静かな島、美しいビーチがある島 | ビーチで読書、ハンモックで昼寝、カフェ巡り、何もしない |
グルメ・美食探訪 | ブランド食材や郷土料理が有名な島 | 海鮮丼巡り、ブランド牛の食べ比べ、地酒の酒蔵見学 |
パワースポット巡り | 神話や信仰の歴史が残る島 | 神社仏閣巡り、世界遺産探訪、ご利益スポット巡り |
例えば、「美しい海でアクティブに遊びたい」なら、宮古島や石垣島のようにマリンショップやツアーが充実している島が最適です。一方で、「静かな海を眺めて心から癒やされたい」のであれば、竹富島や与論島のような、より穏やかで素朴な雰囲気の島が向いています。
「自然の中で体を動かしたい」という目的でも、屋久島のように本格的な登山が必要な島もあれば、利尻島のようにサイクリングで島を一周できる島もあります。自分の体力や興味に合わせて選びましょう。
複数の目的を組み合わせるのも良い方法です。例えば、「アートも楽しみたいし、きれいな海も見たい」なら直島や小豆島、「歴史も感じたいし、美味しいものも食べたい」なら五島列島や壱岐島が候補に挙がります。自分の「やりたいことリスト」を作成し、それが最も叶えられそうな島はどこか、という視点で探してみると、理想の旅先が見つかりやすくなります。
滞在日数と予算で選ぶ
旅行計画において、滞在日数と予算は切っても切れない関係にあります。限られた時間とお金の中で、最大限に楽しむための島選びのポイントを見ていきましょう。
【滞在日数から選ぶ】
- 1泊2日(週末):
- おすすめ: 本土からアクセスしやすい島(淡路島、小豆島、八丈島など)。
- ポイント: 移動に時間をかけすぎないことが重要です。金曜の夜に出発する、月曜の朝に帰宅するなど、移動時間を工夫すると滞在時間を長くできます。コンパクトで、見どころがまとまっている島が回りやすいでしょう。
- 2泊3日(3連休):
- おすすめ: 飛行機を使えばほとんどの島が選択肢に入ります(宮古島、石垣島、奄美大島など)。
- ポイント: 最も人気のスケジュール。中日(2日目)を丸一日使えるため、少し離れた場所でのアクティビティや、複数のエリアを巡ることが可能です。人気シーズンは航空券や宿が早く埋まるので、早めの予約が必須です。
- 3泊4日以上(長期休暇):
- おすすめ: 複数の島を巡る「アイランドホッピング」(石垣島を拠点に八重山諸島を巡るなど)、一つの島にじっくり滞在する(屋久島で縦走登山、佐渡島を一周など)。
- ポイント: 時間に余裕があるため、よりディープな体験が可能です。天候不良による足止めなど、不測の事態にも対応しやすいです。滞在費を抑えるために、自炊可能なコンドミニアムやゲストハウスを利用するのも良い選択です。
【予算から選ぶ】
離島旅行の費用は、主に「交通費」「宿泊費」「現地での費用(食費・アクティビティ代)」の3つで構成されます。
- 費用を抑えたい場合:
- 交通: フェリーを利用する、LCC(格安航空会社)のセールを狙う、オフシーズンを狙う。
- 宿泊: ゲストハウス、民宿、キャンプ場などを利用する。
- 現地: スーパーで食材を買って自炊する、無料のビーチや公園で過ごす時間を増やす。
- おすすめの島: 本土から近い瀬戸内や九州の島々は、比較的費用を抑えやすい傾向があります。
- 予算に余裕がある場合(贅沢な旅):
- 交通: 大手航空会社の直行便を利用する。
- 宿泊: プライベートプール付きのヴィラ、露天風呂付き客室のある高級リゾートホテルなどを利用する。
- 現地: 高級レストランで食事をする、プライベートツアーやチャーター船を利用する。
- おすすめの島: 宮古島や石垣島には、ハイクラスなリゾートホテルが充実しています。
自分の予算の上限を大まかに決め、その中で交通費と宿泊費にどれくらい割り振れるかを考えてみましょう。航空券と宿泊がセットになったパッケージツアーを利用すると、個人で手配するよりも割安になる場合もあります。複数の旅行サイトで価格を比較検討することが、賢く予算を管理するコツです。
離島旅行を計画する前に知っておきたいこと
魅力あふれる離島旅行ですが、都会の旅行とは勝手が違う点も少なくありません。最高の思い出を作るためには、事前の準備と情報収集が不可欠です。ここでは、離島旅行を計画する上で必ず押さえておきたい「ベストシーズン」「費用相場」「持ち物」「注意点」について、詳しく解説していきます。
離島旅行のベストシーズンはいつ?
訪れる島のエリアによって、気候やベストシーズンは大きく異なります。また、旅の目的によっても最適な時期は変わってきます。
各エリアの気候とおすすめの時期
- 沖縄・奄美エリア(宮古島、石垣島、奄美大島など):
- ベストシーズン: 梅雨明けの6月下旬から7月、そして台風シーズンが落ち着く10月〜11月がおすすめです。海の水温も高く、安定した晴天が期待できます。
- 注意点: 5月中旬〜6月下旬は梅雨。8月〜9月は海水浴には最適ですが、台風の接近・上陸が最も多い時期でもあります。冬(12月〜2月)は泳ぐには肌寒いですが、観光客が少なくのんびり過ごせます。
- 九州エリア(屋久島、五島列島、壱岐島など):
- ベストシーズン: 春(4月〜5月)と秋(10月〜11月)が気候も穏やかで過ごしやすいでしょう。
- 屋久島: トレッキング目的なら春の新緑、秋の紅葉の時期が人気。ただし、年間を通して雨が多いのが特徴です。ウミガメの産卵を見たいなら5月〜7月です。
- 五島列島: 教会巡りなど観光がメインなら、気候の良い春・秋が最適です。
- 瀬戸内エリア(小豆島、直島など):
- ベストシーズン: 瀬戸内は年間を通して降水量が少なく温暖なため、比較的どの季節でも楽しめますが、特に春(3月〜5月)と秋(9月〜11月)が快適です。
- 注意点: 3年に1度開催される「瀬戸内国際芸術祭」の会期中は非常に混雑します。アート目的の方は会期をチェックしましょう。夏は日差しが強いので対策が必要です。
- 本州・日本海エリア(佐渡島、八丈島など):
- ベストシーズン: 夏(7月〜8月)が海水浴やマリンアクティビティに最適で、最も賑わう季節です。
- 佐渡島: 冬は日本海の荒波と寒さで観光には厳しいですが、寒ブリなどの海の幸が旬を迎えます。
- 八丈島: 黒潮の影響で冬でも比較的温暖ですが、やはり夏が最も楽しめます。
- 北海道エリア(利尻島・礼文島):
- ベストシーズン: 高山植物が咲き誇る6月〜8月に限定されます。この時期を逃すと、花のシーズンは終わってしまいます。
- 注意点: 夏でも朝晩は冷え込むことがあるため、羽織るものが必要です。冬(11月〜4月頃)は雪に閉ざされ、フェリーも欠航が多くなるため、観光はほぼ不可能です。
旅費が安くなるオフシーズン
旅費を少しでも抑えたいなら、ゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始といった大型連休を避けるのが鉄則です。一般的に、以下の時期は航空券や宿泊費が安くなる傾向にあります。
- 大型連休明け: GW明けの5月中旬〜6月、お盆明けの8月下旬〜9月。
- 冬の時期(1月〜2月): ただし、沖縄や南の島以外は寒さが厳しく、楽しめるアクティビティが限られる場合があります。沖縄エリアでも、この時期は比較的安く旅行できます。
ただし、オフシーズンにはデメリットもあります。台風シーズンと重なったり、天候が不安定だったり、冬期は休業する店舗や施設があったりすることも。安さだけでなく、その時期に自分のやりたいことができるかをしっかり確認した上で計画を立てることが重要です。
離島旅行の費用相場はどれくらい?
離島旅行の費用は、行き先、時期、滞在日数、旅行のスタイルによって大きく変動します。ここでは、一般的な2泊3日の旅行を想定した費用の内訳と目安を見ていきましょう。
交通費(飛行機・フェリー)
交通費は、旅行費用の中で最も大きな割合を占めることが多い項目です。
- 飛行機:
- 沖縄・奄美方面(東京発): LCCなら往復2万円〜、大手航空会社なら往復4万円〜が目安。時期による価格変動が非常に大きいです。
- 九州方面(東京発): 往復3万円〜5万円程度。
- 八丈島(東京発): 往復2.5万円〜4万円程度。
- フェリー:
- 佐渡島(新潟から): 往復約7,000円〜(カーフェリー2等)。
- 小豆島(神戸から): 往復約4,000円〜(旅客運賃)。
- 五島列島(長崎から): 往復約1万円〜(フェリー2等)。
ポイント: 航空券は早期予約割引(早割)やLCCのセールを利用することで、費用を大幅に抑えることができます。
宿泊費
宿泊施設のタイプによって、1泊あたりの料金は大きく異なります。
- ゲストハウス・民宿: 1泊3,000円〜7,000円程度。旅人同士の交流も楽しめます。
- ビジネスホテル・ペンション: 1泊6,000円〜15,000円程度。
- リゾートホテル: 1泊20,000円〜。プールやプライベートビーチ付きなど、施設が充実しています。
2泊3日の場合、宿泊費の目安は1万円〜6万円以上と、選ぶ宿によって大きな差が出ます。
現地でのアクティビティ・食費
- アクティビティ:
- シュノーケリングツアー: 5,000円〜10,000円
- ダイビング体験: 12,000円〜18,000円
- カヌー・カヤックツアー: 6,000円〜12,000円
- レンタカー: 1日5,000円〜8,000円程度
- 食費:
- 1日あたり3,000円〜10,000円程度。昼は食堂で手軽に、夜は居酒屋やレストランで、といったようにメリハリをつけると良いでしょう。
総額の目安(2泊3日):
- 節約旅行: 5万円〜8万円(LCC利用、ゲストハウス泊など)
- 標準的な旅行: 8万円〜15万円(大手航空会社利用、ホテル泊、アクティビティ参加)
- 贅沢な旅行: 15万円〜(リゾートホテル泊、グルメやアクティビティを満喫)
これはあくまで一般的な目安です。パッケージツアーを利用すると、個人手配より安くなる場合もあるため、比較検討してみることをおすすめします。
準備しておくと安心な持ち物リスト
離島旅行では、「ちょっとコンビニで買ってくる」が難しい場面も多々あります。忘れ物がないように、事前にしっかりと準備しておきましょう。
基本的な持ち物
カテゴリ | 持ち物 |
---|---|
貴重品 | 現金、クレジットカード、健康保険証、運転免許証、航空券・乗船券の予約票 |
衣類 | 着替え、下着、パジャマ、羽織るもの(カーディガンなど)、帽子 |
洗面用具 | 歯ブラシ、歯磨き粉、シャンプー・リンス、洗顔料、化粧品、日焼け止め |
電子機器 | スマートフォン、モバイルバッテリー、充電器、カメラ |
医薬品 | 常備薬、絆創膏、消毒液、酔い止め薬、虫除けスプレー、かゆみ止め |
あると便利なアイテム
- 防水グッズ: 防水ケース(スマホ用)、防水バッグ。海や川でのアクティビティ、突然の雨に備えて必須です。
- 速乾タオル: コンパクトで乾きやすいマイクロファイバータオルは、海水浴や温泉で重宝します。
- ビーチサンダル: ビーチでの利用はもちろん、宿でスリッパ代わりに使うのにも便利です。
- サングラス: 日差しが強い離島では、目の保護のために必須アイテムです。
- ジップロック: 濡れた水着を入れたり、小物を整理したりと、何かと役立ちます。
- 懐中電灯(ヘッドライト): 夜道や星空観賞の際に足元を照らすのに便利です。両手が空くヘッドライトが特におすすめ。
- エコバッグ: 島にはスーパーや商店が少ない場合もあり、レジ袋が有料のことも多いので持っていくと便利です。
離島旅行での注意点
最後に、離島旅行を安全で快適なものにするための重要な注意点を4つご紹介します。
天候による欠航や遅延のリスク
離島へのアクセスは天候に大きく左右されます。特に台風シーズン(夏〜秋)や、冬の日本海側では、高波や強風で飛行機や船が欠航・遅延することが日常茶飯事です。こればかりは避けようがありません。
- 対策:
- スケジュールに余裕を持つ: 帰りの飛行機や船が欠航しても対応できるよう、旅行最終日の翌日は休みにするなど、予備日を設けておくと安心です。
- 代替交通手段の確認: 万が一の場合、別の港や空港から帰るルートがないか事前に調べておきましょう。
- 情報収集: こまめに天気予報や運行情報を公式サイトでチェックする癖をつけましょう。
島内の交通手段の事前確認
小さな島なら徒歩やレンタサイクルで十分ですが、宮古島や佐渡島のような大きな島では、レンタカーが必須となる場合が多いです。
- 対策:
- レンタカーの予約: 観光シーズンはレンタカーが不足しがちです。旅行の計画が決まったら、すぐに予約しましょう。特に空港や港から離れた営業所しかない場合もあるので、送迎サービスの有無も確認が必要です。
- バスの時刻表: バスを利用する場合は、本数が極端に少ない(1日に数本など)ことがよくあります。事前に時刻表を確認し、行動計画を立てておくことが重要です。
- ガソリンスタンド: 島によってはガソリンスタンドの数が少なく、日曜・祝日は休業していることもあります。早めの給油を心がけましょう。
現金は多めに用意する
近年、キャッシュレス決済が普及してきていますが、離島ではまだまだ現金しか使えない個人商店や食堂、民宿が多いのが実情です。
- 対策:
- 現金の準備: 都市部にいる間に、ある程度の現金を下ろしておきましょう。ATMが島にない、あっても郵便局やJAにしかなく、営業時間が短いというケースも珍しくありません。
- 支払い方法の確認: 宿やアクティビティを予約する際に、クレジットカードが使えるか事前に確認しておくと安心です。
虫対策や日焼け対策を万全に
自然豊かな離島では、都会では出会わないような虫に遭遇することもあります。また、日差しは想像以上に強力です。
- 対策:
- 虫対策: 強力な虫除けスプレーは必須です。特に森や草むらに入る際は、長袖・長ズボンを着用し、肌の露出を避けましょう。ハブが生息する島(奄美大島など)では、むやみに草むらに入らないなど、特に注意が必要です。
- 日焼け対策: 日焼け止めはもちろん、帽子、サングラス、UVカット機能のある羽織ものやラッシュガードを活用しましょう。「曇っているから大丈夫」と油断すると、後で大変なことになります。
これらの注意点を頭に入れておけば、予期せぬトラブルを避け、心から離島旅行を楽しむことができるでしょう。
お気に入りの島を見つけて最高の離島旅行へ
ここまで、日本の魅力的な離島15選をはじめ、目的別の選び方や旅行計画のポイント、注意点まで、離島旅行に関する情報を網羅的にご紹介してきました。
宮古ブルーの海が広がる南の楽園、太古の森が息づく神秘の島、アートと自然が融合するクリエイティブな島。日本には、あなたの知らない素晴らしい島々がまだまだたくさんあります。それぞれの島が持つ独自の自然、文化、そして時間の流れは、私たちに日常では得られない特別な感動と癒やしを与えてくれます。
離島旅行の成功の鍵は、自分にぴったりの島を見つけることです。あなたが旅に求めるものは何でしょうか?アクティブに自然を遊び尽くすことですか?それとも、ただ静かに美しい景色を眺めて心を空っぽにすることですか?この記事を参考に、ぜひあなたの「やりたいこと」を叶えてくれる、運命の島を探してみてください。
もちろん、計画通りにいかないことがあるのも、離島旅行の醍醐味の一つです。天候に左右され、予定の変更を余儀なくされることもあるかもしれません。しかし、そんなハプニングさえも、後から振り返れば忘れられない思い出となるはずです。
さあ、次の休みは都会の喧騒を離れ、お気に入りの島へと旅立ってみませんか?そこでしか出会えない絶景、そこでしか味わえない体験が、あなたを待っています。この記事が、あなたの最高の離島旅行を実現するための一助となれば幸いです。