2泊3日の国内旅行おすすめ人気ランキング20選【2024年最新版】

2泊3日の国内旅行、おすすめ人気ランキング20選

週末に1日休みを加えるだけで実現できる2泊3日の旅行は、日々の喧騒から離れて心身をリフレッシュするのに最適な選択肢です。しかし、日本全国には魅力的な観光地が数多く存在するため、「どこに行こうか」と迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。

この記事では、2024年の最新情報に基づき、2泊3日の国内旅行で訪れたい人気の旅行先をランキング形式で20ヶ所厳選してご紹介します。北は北海道から南は沖縄まで、それぞれの土地が持つ独自の魅力や楽しみ方を詳しく解説。さらに、旅行の計画の立て方や費用相場、持ち物リストまで、2泊3日の旅を成功させるためのノウハウを網羅しました。

この記事を読めば、あなたの次の旅の目的地がきっと見つかるはずです。さあ、最高の2泊3日の旅へ出かけましょう。

2泊3日の国内旅行おすすめ人気ランキング20選

数ある国内の旅行先の中から、2泊3日でその魅力を存分に味わえる人気のエリアを20ヶ所選びました。それぞれの土地の特色やおすすめの過ごし方、グルメ情報などを参考に、あなたの旅のイメージを膨らませてみてください。

① 北海道

広大な大地に豊かな自然と美味しいグルメがあふれる北海道は、いつ訪れても新しい発見がある魅力的な旅先です。2泊3日という限られた時間で楽しむためには、エリアを絞って計画を立てることが成功のカギとなります。

モデルプラン例:札幌・小樽・定山渓エリア

  • 1日目:新千歳空港から札幌へ。 時計台や大通公園などの定番スポットを散策し、夜はすすきのでジンギスカンや味噌ラーメンに舌鼓。
  • 2日目:小樽へ日帰り旅行。 ノスタルジックな運河沿いを歩き、ガラス細工のお店やオルゴール堂を巡ります。新鮮な海鮮丼のランチは外せません。札幌に戻り、夜はスープカレーを楽しむのもおすすめです。
  • 3日目:札幌市内の市場で朝食をとり、お土産探し。 時間があれば、少し足を延ばして「白い恋人パーク」や「モエレ沼公園」を訪れるのも良いでしょう。

グルメ
北海道はまさに食の宝庫。札幌の味噌ラーメンスープカレージンギスカン、小樽の新鮮な寿司や海鮮丼、濃厚な味わいの乳製品(ソフトクリームやチーズ)など、訪れる場所ごとに名物グルメが待っています。新千歳空港にも人気店が集まっているので、出発直前まで食い倒れを楽しめます。

魅力と楽しみ方
春は花々が咲き乱れ、夏は爽やかな気候の中でラベンダー畑が広がる富良野・美瑛エリアが人気です。秋は美しい紅葉、冬はパウダースノーを求めてニセコやルスツでスキー・スノーボードと、四季折々の絶景とアクティビティが楽しめるのが北海道の最大の魅力です。広大な土地を自由に巡るならレンタカーが便利ですが、札幌・小樽間のように公共交通機関が発達しているエリアもあります。2泊3日なら、道央(札幌・小樽)、道南(函館)、道東(知床・釧路)、道北(旭川・富良野)の中から一つのエリアに集中して巡るのが現実的です。

② 沖縄

日本屈指のリゾート地、沖縄。エメラルドグリーンの海と白い砂浜、独自の琉球文化が織りなす風景は、訪れる人々を魅了してやみません。2泊3日あれば、本島だけでも十分に満喫できますし、離島へ足を延ばすアクティブな旅も可能です。

モデルプラン例:沖縄本島満喫プラン

  • 1日目:那覇空港に到着後、レンタカーで南部へ。 ひめゆりの塔や平和祈念公園で沖縄の歴史に触れ、絶景カフェでひと休み。夜は那覇市内の国際通りで沖縄料理と民謡ライブを楽しみます。
  • 2日目:本島北部へドライブ。 最大の見どころである「沖縄美ら海水族館」で巨大なジンベエザメに感動。古宇利島の絶景大橋を渡り、エメラルドグリーンの海を満喫します。
  • 3日目:那覇市内に戻り、首里城公園を散策。 やちむん(焼き物)の里を訪れたり、公設市場でお土産を探したりして、出発まで沖縄の文化に触れます。

グルメ
沖縄ならではの食文化も旅の大きな楽しみの一つです。沖縄そば(ソーキそば)ゴーヤチャンプルータコライスラフテー(豚の角煮)海ぶどうなど、個性的で美味しい料理がたくさんあります。南国フルーツを使ったスイーツや、ブルーシールアイスクリームも定番です。

魅力と楽しみ方
沖縄の魅力は、何と言っても美しい海。シュノーケリングやダイビング、シーカヤックといったマリンアクティビティは外せません。また、世界遺産に登録されている琉球王国のグスク(城)及び関連遺産群を巡り、独自の歴史文化に触れるのも深い学びとなります。本島だけでなく、さらに透明度の高い海を求めるなら宮古島や石垣島といった離島へ飛ぶのも選択肢です。ただし、離島へ渡る場合は移動時間がかかるため、2泊3日では少し慌ただしくなる可能性も考慮しましょう。

③ 京都府

日本の歴史と文化が凝縮された古都・京都。一歩足を踏み入れれば、そこはまるで時代劇の世界。美しい寺社仏閣、風情ある街並み、洗練された京料理など、何度訪れても飽きることのない魅力にあふれています。

モデルプラン例:定番と穴場を巡る古都散策

  • 1日目:京都駅到着後、まずは清水寺へ。 「清水の舞台」からの眺めは圧巻です。その後、二年坂・三年坂の石畳を散策し、祇園エリアへ。運が良ければ舞妓さんや芸妓さんの姿を見かけることも。夜は先斗町で京料理を。
  • 2日目:嵐山エリアへ。 渡月橋を渡り、幽玄な竹林の小径を散策。天龍寺の美しい庭園に心癒されます。午後は金閣寺(鹿苑寺)の黄金に輝く姿を拝観し、龍安寺の石庭で静かな時間を過ごします。
  • 3日目:伏見稲荷大社へ。 朱色の鳥居が連なる「千本鳥居」は幻想的で、朝早い時間が比較的空いていておすすめです。その後、京都駅でお土産を探し、帰路につきます。

グルメ
京都の食文化は奥深く、見た目にも美しい京料理湯豆腐、精進料理が有名です。また、抹茶を使った和スイーツ(パフェやわらび餅など)も絶品。錦市場を訪れれば、京野菜や漬物、美味しいB級グルメの食べ歩きも楽しめます。

魅力と楽しみ方
京都の魅力は、季節ごとに全く異なる表情を見せる点にあります。春は桜、夏は新緑と川床、秋は紅葉、冬は雪景色と、いつ訪れても感動的な風景に出会えます。着物をレンタルして街を散策すれば、より一層、古都の雰囲気に浸れるでしょう。市内の移動はバスや地下鉄が便利ですが、観光シーズンは非常に混雑するため、時間に余裕を持った行動が大切です。中心部から少し離れた宇治(平等院鳳凰堂)や大原(三千院)へ足を延ばすと、また違った静かな京都の魅力を発見できます。

④ 東京都

日本の首都であり、世界有数のメガシティである東京。最先端の文化とテクノロジー、そして江戸から続く歴史が融合した、刺激的で多様な魅力を持つ街です。2泊3日あれば、定番の観光から少しマニアックな体験まで、思う存分に楽しめます。

モデルプラン例:新旧の東京を体感する旅

  • 1.日目:渋谷・原宿エリアを散策。 SHIBUYA SKYから東京の街を一望し、スクランブル交差点の活気を体感。竹下通りで最新の若者文化に触れ、明治神宮の静謐な空気に癒されます。夜は新宿でネオン輝く街並みと多彩なグルメを堪能。
  • 2日目:浅草・上野エリアへ。 浅草寺(せんそうじ)で下町情緒を味わい、仲見世通りで食べ歩き。東京スカイツリーからの眺めも格別です。午後は上野公園へ移動し、国立科学博物館や東京都美術館でアートや科学に触れます。
  • 3日目:築地場外市場で新鮮な海鮮の朝食。 その後、銀座でウィンドウショッピングを楽しんだり、皇居東御苑を散策したり。東京駅の美しい駅舎を見学し、駅構内で最後のお土産探し。

グルメ
世界中の料理が集まる東京は、グルメの選択肢が無限大です。高級な寿司やフレンチから、ラーメン、もんじゃ焼きといったB級グルメまで、予算や気分に合わせて選べます。豊洲市場や築地場外市場の新鮮な魚介類、月島のもんじゃ、人形町の老舗の味など、エリアごとに特色あるグルメが楽しめます。

魅力と楽しみ方
東京の魅力は、その多様性と常に変化し続けるダイナミズムにあります。最新の商業施設やエンターテイメントが次々と生まれる一方で、谷中・根津・千駄木といった「谷根千(やねせん)」エリアのように、古き良き日本の風情が残る場所もあります。交通網が非常に発達しているため、電車や地下鉄を乗りこなせば効率的に多くの場所を巡れます。美術館や博物館、劇場なども豊富なので、芸術鑑賞や観劇を旅の目的にするのもおすすめです。

⑤ 大阪府

「食い倒れの街」として知られる大阪は、エネルギッシュな雰囲気と人情味あふれる人々が魅力の西日本の中心都市です。美味しいグルメはもちろん、ユニークな観光スポットやエンターテイメントも満載で、訪れる人を飽きさせません。

モデルプラン例:コテコテ大阪満喫プラン

  • 1日目:新大阪駅または伊丹空港から、まずは大阪城へ。 天守閣からの眺めを楽しんだ後、ミナミ(難波・心斎橋)エリアへ。道頓堀のグリコの看板前で記念撮影し、たこ焼きやお好み焼きを食べ歩き。
  • 2日目:1日中「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」を満喫。 ハリウッド映画の世界や人気キャラクターのアトラクションを楽しみ、非日常の世界に浸ります。
  • 3日目:新世界エリアへ。 通天閣にのぼり、串カツの名店で「ソースの二度漬け禁止」を体験。レトロな雰囲気を楽しんだ後、梅田エリアで最後のお土産ショッピング。

グルメ
大阪を語る上でグルメは欠かせません。たこ焼き、お好み焼き、串カツは「大阪三大グルメ」とも言われ、必食です。その他にも、うどん、豚まん、ミックスジュースなど、安くて美味しい「粉もん文化」が根付いています。黒門市場を歩けば、新鮮な魚介類や果物も味わえます。

魅力と楽しみ方
大阪の魅力は、何と言ってもその活気とエンターテイメント性です。道頓堀の巨大な立体看板や、新世界のレトロで少しカオスな雰囲気は、歩いているだけで楽しくなります。また、「なんばグランド花月」でお笑いライブを見て大笑いするのも大阪ならではの体験です。USJのようなテーマパークから、歴史を感じる大阪城、最新のショッピングが楽しめる梅田まで、多彩な顔を持っているため、誰と行っても楽しめるのが大阪の強みです。

⑥ 福岡県

九州の玄関口であり、アジアに近いことから独自の活気を持つ福岡。コンパクトな市内に空港、港、主要駅がまとまっており、移動がしやすいのが特徴です。そして何より、安くて美味しいグルメの宝庫として、食通たちを惹きつけてやみません。

モデルプラン例:グルメと歴史を巡る福岡旅

  • 1日目:福岡空港から地下鉄でわずか10分ほどの博多エリアへ。 櫛田神社を参拝し、キャナルシティ博多でショッピング。夜は中洲の屋台街へ繰り出し、博多ラーメンや焼き鳥、おでんをハシゴ酒と共に楽しみます。
  • 2日目:電車で太宰府へ。 学問の神様・菅原道真公を祀る「太宰府天満宮」を参拝。参道で名物の「梅ヶ枝餅」を味わいます。午後は天神エリアに戻り、デパートやファッションビルでショッピングを満喫。夜はもつ鍋や水炊きといった博多名物に舌鼓。
  • 3日目:シーサイドももち海浜公園へ。 福岡タワーからの眺めを楽しんだり、砂浜を散策したり。博多駅でお土産を買い込み、帰路へ。

グルメ
福岡の旅はグルメ旅と言っても過言ではありません。豚骨スープが特徴の博多ラーメンもつ鍋水炊きは絶対に外せない三大名物。夜になると現れる中洲や天神の屋台は、福岡の風物詩です。新鮮な魚介類、特にイカの活き造りやごまサバも絶品です。

魅力と楽しみ方
「コンパクトシティ」であることが福岡の大きな魅力です。主要な観光スポットが都心部に集中しているため、2泊3日でも効率よく多くの場所を巡ることが可能です。歴史に興味があれば太宰府、ショッピングやグルメを楽しみたいなら天神・博多、少し足を延して柳川で川下りや糸島の絶景カフェを訪れるなど、目的に合わせて多様なプランが組めます。活気がありながらも、どこかゆったりとした空気が流れているのも福岡の魅力の一つです。

⑦ 神奈川県(箱根・横浜)

首都圏にありながら、豊かな自然と温泉、異国情緒あふれる港町という二つの全く異なる顔を持つのが神奈川県の魅力です。東京からのアクセスも抜群で、気軽に非日常を味わえる人気の旅行先です。

モデルプラン例:箱根の自然と横浜の夜景を巡る旅

  • 1日目:新宿からロマンスカーで箱根湯本へ。 温泉街を散策し、登山電車、ケーブルカー、ロープウェイを乗り継ぎ大涌谷へ。黒たまごを味わい、芦ノ湖では海賊船に乗って富士山の絶景を楽しみます。夜は温泉旅館でゆっくりと疲れを癒します。
  • 2日目:箱根の美術館巡り。 「彫刻の森美術館」や「ポーラ美術館」などでアートに触れる優雅な時間を過ごします。午後、電車で横浜へ移動。みなとみらいエリアのホテルにチェックインし、横浜ランドマークタワーの展望フロアからの夜景を堪Pant。
  • 3日目:横浜中華街で食べ歩きや本格中華のランチを満喫。 赤レンガ倉庫でおしゃれな雑貨を探し、山下公園を散策。異国情緒あふれる山手地区の洋館を巡り、旅の締めくくりとします。

グルメ
箱根では、温泉旅館の会席料理や、自然薯そば、大涌谷の黒たまごが名物。ベーカリー&レストランも人気です。一方、横浜では中華街の多種多様な中華料理が最大の魅力。シュウマイや小籠包の食べ歩きも楽しいです。また、横浜発祥の牛鍋やナポリタン、シーフードドリアなども味わいたいグルメです。

魅力と楽しみ方
箱根と横浜を組み合わせることで、「自然・温泉・アート」と「歴史・夜景・グルメ」という、全く異なるテーマを一度の旅行で満喫できます。箱根では、乗り物を乗り継いで周遊する「ゴールデンコース」が定番。四季折々の自然が美しく、特に秋の紅葉は見事です。横浜は、開港時代の歴史を感じさせる建造物と、近代的なみなとみらいの景観が融合したユニークな街。夜景の美しさは日本トップクラスで、ロマンチックな雰囲気を楽しみたいカップルにも最適です。

⑧ 石川県(金沢)

「北陸の小京都」と称される金沢は、加賀百万石の城下町として栄えた歴史と文化が今なお色濃く残る美しい街です。伝統的な街並みと現代アートが融合し、訪れる人々を魅了します。

モデルプラン例:伝統と現代が交差する金沢アート旅

  • 1日目:金沢駅に到着。 鼓門の美しさに感動した後、バスでひがし茶屋街へ。江戸時代の風情が残る街並みを散策し、金箔ソフトクリームを味わいます。夜は近江町市場近くで新鮮な海の幸を堪能。
  • 2日目:日本三名園の一つ「兼六園」へ。 四季折々の美しい庭園をゆっくりと散策。隣接する金沢城公園も訪れます。午後は現代アートの殿堂「金沢21世紀美術館」へ。体験型のアート作品を楽しみます。その後、長町武家屋敷跡を歩き、昔の武士の暮らしに思いを馳せます。
  • 3日目:にし茶屋街や主計町(かずえまち)茶屋街など、少し落ち着いた雰囲気の茶屋街を散策。 妙立寺(忍者寺)のからくりを見学するのも面白い体験です。金沢駅でお土産を選び、帰路へ。

グルメ
日本海に面した金沢は、新鮮な魚介類の宝庫。のどぐろ寒ブリ甘エビなど、美味しい海鮮丼や寿司が味わえます。加賀野菜を使った治部煮などの郷土料理も絶品。また、茶の湯文化が根付いているため、見た目にも美しい上生菓子もぜひ味わいたい一品です。

魅力と楽しみ方
金沢の魅力は、歴史的な街並みがコンパクトにまとまっている点です。主要な観光スポットはバスや徒歩で巡ることができ、2泊3日あれば主要な見どころを十分に楽しめます。伝統工芸も盛んで、金箔貼り体験や加賀友禅の着物レンタルなども人気です。伝統を大切にしながらも、金沢21世紀美術館のように新しい文化も積極的に取り入れる懐の深さが、金沢を一層魅力的な街にしています。

⑨ 静岡県(伊豆・熱海)

首都圏からのアクセスが良く、温暖な気候と豊かな自然に恵まれた伊豆・熱海は、昔から人気の温泉リゾート地です。美しい海岸線、雄大な山々、そして豊富な温泉が、日々の疲れを癒してくれます。

モデルプラン例:絶景と温泉を巡る伊豆・熱海リラックス旅

  • 1日目:東京から新幹線または特急踊り子号で熱海へ。 レトロな雰囲気の熱海銀座商店街を散策し、來宮神社でパワーチャージ。夜は海の幸が豊富な温泉旅館でくつろぎます。
  • 2日目:レンタカーや電車で伊豆高原へ。 大室山の山頂から360度のパノラマを楽しみ、城ヶ崎海岸の吊り橋でスリルを味わいます。午後は修善寺温泉へ移動し、竹林の小径を散策するなど、風情ある温泉街の雰囲気を満喫。
  • 3日目:西伊豆へ足を延ばし、堂ヶ島の洞窟めぐり遊覧船に乗船。 天窓洞から差し込む光は神秘的です。帰りは東名高速道路や新幹線で。道中、沼津港に立ち寄って新鮮な海鮮丼を味わうのもおすすめです。

グルメ
相模湾や駿河湾で獲れる金目鯛の煮付けや、新鮮なアジ、イカなどの魚介類は必食です。沼津港や伊東港では、美味しい海鮮丼が楽しめます。また、山の幸も豊富で、わさび丼や猪鍋なども名物。熱海では温泉まんじゅうの食べ比べも楽しいです。

魅力と楽しみ方
伊豆半島はエリアによって様々な顔を持っています。レトロで賑やかな熱海、アートな雰囲気の伊豆高原、風情ある修善寺、夕日が美しい西伊豆、透明度の高い海が魅力の南伊豆など、目的に合わせて滞在場所を選ぶのがポイントです。温泉はもちろんのこと、ダイビングやシュノーケリング、ハイキングなど、自然を満喫するアクティビティも豊富。特に早春には河津桜が咲き誇り、一足早い春の訪れを感じられます。

⑩ 広島県(宮島)

世界遺産である厳島神社と、平和の尊さを伝える原爆ドーム。広島は、日本の歴史と文化、そして平和への祈りが深く刻まれた場所です。美しい景色と美味しいグルメも揃っており、心に残る旅ができます。

モデルプラン例:平和と世界遺産を巡る広島・宮島旅

  • 1日目:広島空港または広島駅から、まずは平和記念公園へ。 原爆ドーム、広島平和記念資料館を訪れ、静かに平和について考えます。夜は広島市内の「お好み村」などで、本場の広島風お好み焼きを堪能。
  • 2日目:フェリーで宮島(厳島)へ。 海に浮かぶ朱色の大鳥居は、干潮時と満潮時で全く異なる表情を見せます。厳島神社を参拝し、ロープウェイで弥山(みせん)へ。山頂からの瀬戸内海の眺めは絶景です。夜は宮島に宿泊し、ライトアップされた大鳥居の幻想的な姿を楽しみます。
  • 3日目:宮島の表参道商店街で、名物のもみじ饅頭や焼き牡蠣を味わいながらお土産探し。 広島市内に戻り、時間があれば呉市まで足を延ばし、「大和ミュージアム」を見学するのも良いでしょう。

グルメ
広島を代表するグルメは、キャベツたっぷりで麺が入った広島風お好み焼き。そして、瀬戸内海で育った牡蠣です。焼き牡蠣、カキフライ、牡蠣飯など、様々な調理法で楽しめます。尾道ラーメンや、レモンを使ったスイーツなども人気です。

魅力と楽しみ方
広島旅行のハイライトは、やはり宮島です。厳島神社は潮の満ち引きで景観が大きく変わるため、訪れる時間を計画しておくのがおすすめです。干潮時には大鳥居の真下まで歩いて行くことができます。また、平和記念公園を訪れることは、日本人として一度は体験したい貴重な経験となるでしょう。少し足を延せば、レトロな坂の街・尾道や、うさぎ島として知られる大久野島など、ユニークなスポットもあります。

⑪ 長崎県

古くから海外との交流窓口として栄えた長崎は、日本、中国、そして西洋の文化が融合したエキゾチックな雰囲気が魅力の港町です。坂の多い独特の地形が作り出す風景や、深く心に刻まれる歴史の物語が訪れる人を惹きつけます。

モデルプラン例:異国情緒と歴史を巡る長崎旅

  • 1日目:長崎空港から市内へ。 まずは平和公園と原爆落下中心地公園を訪れ、長崎原爆資料館で平和の尊さを学びます。夜は稲佐山へ。「世界新三大夜景」にも認定された1000万ドルの夜景を堪能します。
  • 2日目:グラバー園や大浦天主堂など、異国情緒あふれる南山手地区を散策。 長崎新地中華街で名物のちゃんぽんや皿うどんのランチ。午後は軍艦島(端島)上陸クルーズに参加し、日本の近代化を支えた炭鉱の歴史に触れます。
  • 3日目:出島を訪れ、鎖国時代の面影を感じます。 眼鏡橋周辺を散策したり、カステラの有名店でお土産を選んだりして、長崎の街並みを最後まで楽しみます。

グルメ
長崎の食文化は、その歴史を反映して実にユニーク。具だくさんのちゃんぽんと、そのあんかけを揚げ麺にかけた皿うどんは二大巨頭です。甘くてしっとりとしたカステラはお土産の定番。その他、豚の角煮をふわふわの生地で挟んだ「角煮まんじゅう」や、甘辛い味が特徴の「トルコライス」も外せません。

魅力と楽しみ方
長崎の魅力は、歩くたびに異なる文化の香りが感じられる点です。石畳の坂道、西洋風の洋館、中国式の寺院、そして日本の神社仏閣が共存する風景は長崎ならでは。世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を巡る旅も、日本の宗教史を深く知る上で非常に興味深いものです。夜景の美しさも特筆すべき点で、ロマンチックな雰囲気を味わえます。

⑫ 鹿児島県(屋久島・指宿)

九州の南端に位置する鹿児島県は、雄大な桜島、豊かな食文化、そしてユニークな温泉で知られています。少し足を延せば、太古の自然が息づく世界自然遺産の島・屋久島もあり、アクティブな旅から癒やしの旅まで幅広く楽しめます。

モデルプラン例:大自然と温泉を満喫する旅

  • 1日目:鹿児島空港から高速船で屋久島へ。 到着後、レンタカーで島を一周。ウミガメの産卵地である永田いなか浜や、巨大なガジュマルを見学。夜は島の幸を味わい、満点の星空を眺めます。
  • 2日目:屋久島の森へ。 体力に合わせてトレッキングコースを選択。縄文杉を目指す本格的な登山から、もののけ姫の森のモデルとされる白谷雲水峡の苔むす森を散策するコースまで様々です。午後、高速船で鹿児島市内に戻り、指宿へ移動。
  • 3.日目:指宿名物の「砂むし温泉」を体験。 全身が砂に埋もれるユニークな入浴法で、体の芯から温まります。その後、薩摩半島の最南端・長崎鼻から開聞岳の美しい姿を眺め、鹿児島空港へ。

グルメ
鹿児島は「食の宝庫」。とろけるような食感の黒豚は、しゃぶしゃぶやとんかつで。新鮮なきびなごの刺身や、さつま揚げも絶品です。スイーツでは、ふわふわのかき氷に練乳をかけた「しろくま」が有名。焼酎の産地としても知られ、様々な銘柄を飲み比べるのも楽しみの一つです。

魅力と楽しみ方
鹿児島旅行のハイライトは、やはり屋久島の圧倒的な大自然です。樹齢数千年といわれる屋久杉が立ち並ぶ森は、神々しいほどの生命力に満ちています。しっかりとした装備と計画が必要ですが、その苦労を補って余りある感動が待っています。一方、指宿の砂むし温泉は世界でも珍しい入浴法で、デトックス効果も期待できると人気です。鹿児島市内からは、今も噴煙を上げる桜島の雄大な姿を間近に感じられます。

⑬ 三重県(伊勢志摩)

日本の心のふるさと「伊勢神宮」を擁する三重県・伊勢志摩エリア。神聖な空気に包まれたお伊勢参りと、風光明媚なリアス海岸の絶景、そして海の幸に恵まれた、心洗われる旅ができる場所です。

モデルプラン例:お伊勢参りと絶景を巡る旅

  • 1日目:伊勢市駅または宇治山田駅へ。 まずは外宮(豊受大神宮)を参拝するのが古来のならわし。その後、内宮(皇大神宮)へ。五十鈴川の清流で手を清め、広大な神域の荘厳な空気に触れます。参拝後は「おかげ横丁・おはらい町」を散策し、食べ歩きやショッピングを楽しみます。
  • 2.日目:志摩エリアへ。 横山展望台からの英虞湾(あごわん)の眺めは、大小の島々が浮かぶリアス海岸の絶景が広がり、必見です。鳥羽水族館を訪れたり、夫婦岩で知られる二見興玉神社を参拝したりするのもおすすめ。夜は海の見える旅館で豪華な海の幸を。
  • 3.日目:真珠の養殖で有名なミキモト真珠島を訪れ、海女の実演を見学。 お土産に真珠製品を選ぶのも素敵です。伊勢市駅に戻り、名物の赤福などを購入して帰路につきます。

グルメ
伊勢志摩といえば、やはり豪華な海の幸。伊勢海老鮑(あわび)的矢かきなどが有名です。手こね寿司や伊勢うどんといった郷土料理も味わい深い。おかげ横丁では、焼きたての赤福餅や、松阪牛の串焼きなど、手軽に楽しめるグルメが満載です。

魅力と楽しみ方
伊勢志摩の旅の核となるのは、日本最高位の神社である伊勢神宮への参拝です。早朝の澄んだ空気の中で参拝すると、より一層神聖な気持ちになれます。そして、その神聖な体験と対をなすのが、志摩エリアの開放的な海の絶景です。自然の造形美に心奪われることでしょう。歴史、自然、食の三拍子が揃っており、世代を問わず満足度の高い旅ができます。

⑭ 宮城県(仙台・松島)

東北地方最大の都市である仙台と、日本三景の一つに数えられる松島。宮城県には、都会的な魅力と息をのむような自然美が共存しています。伊達政宗公ゆかりの歴史スポットも多く、見どころが満載です。

モデルプラン例:杜の都と日本三景を巡る旅

  • 1日目:仙台駅に到着後、まずは腹ごしらえ。 名物の牛タン定食を味わいます。午後は、伊達政宗公が眠る霊廟「瑞鳳殿」を訪れ、その豪華絢爛な建築に目を見張ります。夜は国分町の賑やかな繁華街で、地元の海の幸や地酒を楽しみます。
  • 2日目:電車で松島海岸へ。 大小260余りの島々が浮かぶ松島湾を遊覧船でクルージングするのが定番。五大堂や瑞巌寺といった歴史ある寺社を巡ります。カフェで海を眺めながら、ずんだスイーツで一息つくのもおすすめです。
  • 3日目:仙台市内に戻り、仙台城跡(青葉城跡)へ。 伊達政宗公騎馬像の前から仙台市内を一望します。定禅寺通のケヤキ並木を散策したり、アーケード商店街でお土産を探したりして、旅を締めくくります。

グルメ
宮城グルメの代表格は、肉厚でジューシーな牛タン焼き。麦飯ととろろ、テールスープがセットになった定食が定番です。また、枝豆をすりつぶして作る「ずんだ」を使った餅やシェイクも人気。松島では新鮮な牡蠣穴子、仙台駅では美味しい笹かまぼこも外せません。

魅力と楽しみ方
「杜の都」と呼ばれる仙台の美しい街並みと、風光明媚な松島のコントラストが宮城旅行の魅力です。特に松島湾の景色は、時間や天候によって様々な表情を見せ、見る人を飽きさせません。歴史好きなら、伊達政宗ゆかりの地を巡ることで、より深く旅を楽しめるでしょう。秋には鳴子峡の紅葉、冬には蔵王の樹氷(山形県との県境)など、季節ごとの自然美も格別です。

⑮ 兵庫県(神戸・有馬温泉)

異国情緒あふれるおしゃれな港町・神戸と、日本三古湯の一つに数えられる名湯・有馬温泉。兵庫県には、洗練された都会の魅力と、歴史ある温泉地の風情という、二つの魅力が隣接しています。

モデルプラン例:港町と名湯を巡る癒やしの旅

  • 1日目:三ノ宮駅に到着後、北野異人館街へ。 明治時代の洋館が立ち並ぶ坂道を散策し、異国情緒を味わいます。夜は神戸港へ。メリケンパークやハーバーランドの美しい夜景を楽しみながら、ロマンチックなディナーを。
  • 2日目:世界最高級の和牛、神戸ビーフのステーキで贅沢なランチ。 午後、電車やバスで有馬温泉へ移動。金の湯・銀の湯と呼ばれる二種類の温泉を楽しみ、風情ある温泉街を散策します。温泉旅館でゆっくりと過ごし、旅の疲れを癒します。
  • 3日目:有馬温泉の炭酸せんべいをお土産に購入。 神戸市内に戻り、南京町(中華街)で食べ歩き。時間があれば、六甲山からの絶景を楽しむのもおすすめです。

グルメ
兵庫のグルメといえば、まず名前が挙がるのが神戸ビーフ。そのとろけるような食感と上品な甘みは、世界中の美食家を唸らせます。港町神戸ならではの洋菓子やパンもレベルが高く、スイーツ巡りも楽しいです。有馬温泉では、温泉旅館の会席料理や、明石焼き、ぼっかけ(牛すじとこんにゃくの煮込み)などが味わえます。

魅力と楽しみ方
洗練された都会と歴史ある温泉地を短時間で両方楽しめるのが、このエリアの最大の魅力です。神戸の夜景は「1000万ドルの夜景」と称され、日本三大夜景の一つにも数えられています。一方、有馬温泉は、豊臣秀吉も愛したといわれる歴史ある温泉地。こぢんまりとした温泉街は散策にぴったりで、ゆったりとした時間を過ごせます。大阪や京都からのアクセスも良く、関西旅行のプランに組み込みやすいのもポイントです。

⑯ 香川県(直島・小豆島)

「うどん県」として有名な香川県ですが、その魅力はうどんだけではありません。瀬戸内海に浮かぶ島々には、現代アートや美しい自然が広がり、ユニークな島旅が楽しめます。

モデルプラン例:アートと自然に触れる島めぐり

  • 1日目:高松港からフェリーで直島へ。 草間彌生の「赤かぼちゃ」が出迎えてくれます。地中美術館やベネッセハウスミュージアムなど、自然と融合した安藤忠雄建築のアート施設を巡ります。レンタサイクルで島を巡るのがおすすめです。
  • 2日目:フェリーで小豆島へ。 日本のオリーブ栽培発祥の地である小豆島オリーブ公園では、ギリシャ風の風車が人気。潮の満ち引きで現れる「エンジェルロード」は、大切な人と渡りたいロマンチックなスポットです。寒霞渓(かんかけい)のロープウェイからの眺めも絶景です。
  • 3日目:高松市内に戻り、本場の讃岐うどん巡り。 何軒かハシゴして、お店ごとの味の違いを楽しみます。特別名勝・栗林公園の美しい庭園を散策し、旅を締めくくります。

グルメ
香川といえば、何と言っても讃岐うどん。そのコシの強さと喉ごしの良さは格別です。セルフサービスのお店も多く、天ぷらなどのトッピングを自由に選ぶのも楽しみの一つ。小豆島では、オリーブオイルや醤油、そうめんが名産です。瀬戸内海の新鮮な魚介類も美味しいです。

魅力と楽しみ方
瀬戸内海の穏やかな海と、そこに点在する島々が織りなす風景は、それ自体がアートのようです。直島は島全体が美術館のようになっており、アート好きにはたまらない場所です。小豆島は、オリーブ畑や醤油蔵など、のどかでどこか懐かしい風景が広がります。3年に1度開催される「瀬戸内国際芸術祭」の時期は特に賑わいますが、それ以外の時期でも常設の作品は楽しめます。船での移動が旅の非日常感を高めてくれます。

⑰ 愛媛県(道後温泉)

夏目漱石の小説『坊っちゃん』の舞台としても知られる愛媛県・松山。その中心には、日本最古の温泉といわれる道後温泉があり、歴史と文学の香りが漂う旅が楽しめます。

モデルプラン例:文学と温泉に浸る松山・道後旅

  • 1日目:松山空港からリムジンバスで道後温泉へ。 まずは道後温泉のシンボル「道後温泉本館」の荘厳な姿を写真に収めます(※現在、保存修理工事中ですが、一部入浴は可能。見学だけでも価値あり)。周辺の商店街(道後ハイカラ通り)を散策し、坊っちゃんカラクリ時計を見学。夜は温泉旅館で瀬戸内の幸を。
  • 2日目:松山市内中心部へ。 現存12天守の一つである松山城へ。ロープウェイかリフトで登り、天守閣からの眺めを楽しみます。午後は、坂の上の雲ミュージアムで司馬遼太郎の世界に触れたり、萬翠荘(ばんすいそう)の美しいフランス風建築を見学したり。
  • 3日目:少し足を延ばして、しまなみ海道へ。 全てを渡るのは難しいですが、来島海峡大橋をサイクリングしたり、亀老山展望公園からの絶景を眺めたりするだけでも、その魅力を十分に感じられます。

グルメ
愛媛のグルメといえば、鯛めし。炊き込みご飯風の松山風と、刺身をタレと卵黄で和えてご飯にかける宇和島風の2種類があり、食べ比べるのも一興です。また、「じゃこ天」は、小魚を骨ごとすり身にして揚げた素朴な味わいで、お酒のつまみにもぴったり。みかんの産地としても有名で、フレッシュなみかんジュースは必飲です。

魅力と楽しみ方
道後温泉エリアは、浴衣姿でそぞろ歩きするのが楽しい、風情あふれる温泉街です。2017年にオープンした「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉」など、新しい施設も充実しています。歴史ある松山城と、モダンな建築の坂の上の雲ミュージアムが隣接しているなど、新旧の文化が融合している点も松山の魅力です。サイクリストの聖地として名高い「しまなみ海道」は、瀬戸内海の多島美を満喫できる絶景ルートで、アクティブな旅を求める人におすすめです。

⑱ 大分県(別府・湯布院)

「おんせん県」を名乗る大分県は、日本一の源泉数と湧出量を誇る温泉天国です。その中でも特に有名なのが、別府と湯布院。二つの温泉地は隣接していながらも全く異なる個性を持ち、湯めぐりの楽しさを教えてくれます。

モデルプラン例:二大温泉地を巡る“おんせん県”満喫旅

  • 1日目:大分空港からバスで別府温泉へ。 まずは名物の「地獄めぐり」。海地獄や血の池地獄など、色や成分の異なる温泉(源泉)を見て回ります。夜は湯けむりが立ち上る鉄輪(かんなわ)温泉の旅館に宿泊し、温泉蒸し料理「地獄蒸し」を体験。
  • 2.日目:バスで由布院(湯布院)へ。 おしゃれな雑貨店やカフェが並ぶ「湯の坪街道」を散策。金鱗湖の朝霧は幻想的で、早朝に訪れるのがおすすめです。辻馬車に乗って、のどかな田園風景の中を巡るのも人気です。
  • 3.日目:由布院でアートに触れる。 COMICO ART MUSEUM YUFUINや由布院ステンドグラス美術館など、個性的な美術館を巡ります。由布院駅の足湯で旅の疲れを癒やし、帰路へ。

グルメ
別府では、温泉の蒸気で食材を蒸し上げる「地獄蒸し料理」が名物。素材の旨味が凝縮されてヘルシーです。冷麺やとり天も別府発祥のグルメとして知られています。湯布院では、人気のロールケーキやプリンなど、美味しいスイーツのお店がたくさんあります。豊後水道で獲れる関アジ・関サバも大分を代表するブランド魚です。

魅力と楽しみ方
別府と湯布院は、同じ温泉地でありながら、その魅力は対照的です。別府は、街の至る所から湯けむりが上がる、活気と歴史のある大温泉地。一方、湯布院は、由布岳の麓に広がる、洗練された落ち着きのある温泉リゾートです。この二つの温泉地を巡ることで、温泉文化の多様性と奥深さを体感できます。泉質も様々なので、自分好みの温泉を見つけるのも楽しみの一つです。

⑲ 熊本県(阿蘇・黒川温泉)

世界最大級のカルデラを誇る阿蘇の雄大な自然と、しっとりとした風情が魅力の黒川温泉。熊本県には、日本の原風景ともいえる美しい自然と、心から癒やされる温泉郷があります。

モデルプラン例:大自然と秘湯を巡る熊本癒やし旅

  • 1日目:熊本空港からレンタカーで阿蘇へ。 草千里ヶ浜の広大な草原と、噴煙を上げる中岳火口の力強い姿に圧倒されます。大観峰からのカルデラの眺めはまさに絶景。夜は阿蘇内牧温泉の宿へ。
  • 2日目:阿蘇から黒川温泉へ。 「入湯手形」を購入し、渓谷沿いに点在する旅館の露天風呂を3ヶ所まで巡ることができます。浴衣姿で風情ある温泉街を散策し、心ゆくまで湯めぐりを楽しみます。
  • 3日目:黒川温泉から熊本市内へ。 日本三名城の一つに数えられる熊本城を見学(熊本地震からの復旧が進み、天守閣内部も見学可能に)。城下町を再現した「桜の馬場 城彩苑」で、名物の馬刺しやいきなり団子を味わい、お土産を探します。

グルメ
熊本を代表するグルメは、新鮮で臭みがなく、甘みのある馬刺しです。阿蘇エリアでは、ブランド牛の「あか牛」を使ったあか牛丼が人気。豚骨スープにマー油(焦がしニンニク油)が香る熊本ラーメンや、サツマイモとあんこを餅生地で包んだ「いきなり団子」も素朴で美味しいです。

魅力と楽しみ方
阿蘇の魅力は、地球の息吹を感じられるダイナミックな自然景観です。ドライブや乗馬、気球体験など、その雄大な自然を全身で感じられるアクティビティが豊富です。一方、黒川温泉は、温泉街全体で統一感のある景観を守っており、非日常の空間でゆったりとした時間を過ごせます。自然と温泉、そして美味しいグルメが揃った熊本は、心身ともにリフレッシュしたい人にぴったりの旅行先です。

⑳ 青森県

本州の最北端に位置する青森県は、四季折々に変化する手つかずの豊かな自然が最大の魅力です。春の桜、夏の祭り、秋の紅葉、冬の雪景色と、いつ訪れても感動的な風景に出会えます。

モデルプラン例:四季の絶景と文化を巡る青森旅

  • 1日目:青森空港または新青森駅から、まずは青森市内へ。 ねぶたの家のワ・ラッセで、迫力満点のねぶた祭の山車を見学。三内丸山遺跡で縄文時代に思いを馳せます。夜は新鮮な海の幸、特にホタテやマグロを堪能。
  • 2日目:レンタカーで奥入瀬渓流へ。 渓流沿いの遊歩道を散策し、苔むした岩や大小様々な滝が織りなす美しい景色に癒やされます。終点の十和田湖では、遊覧船に乗って雄大な湖の景色を楽しみます。夜は酸ヶ湯温泉など、八甲田山麓の温泉宿へ。
  • 3.日目:弘前へ移動。 弘前城と、その周辺の洋館が立ち並ぶ街並みを散策します(春は日本一ともいわれる桜が見事)。名物のアップルパイを食べ比べするのも楽しいです。新青森駅から帰路へ。

グルメ
青森はりんごの生産量日本一。そのままでももちろん、アップルパイやシードルなど、様々な形で楽しめます。大間のマグロをはじめとする新鮮な魚介類も絶品。貝焼き味噌やせんべい汁といった郷土料理も味わい深いです。B級グルメの味噌カレー牛乳ラーメンも、意外な組み合わせが癖になります。

魅力と楽しみ方
青森の魅力は、何と言ってもその雄大で美しい自然です。新緑や紅葉の季節の奥入瀬渓流、冬の八甲田の樹氷など、息をのむような絶景が待っています。また、夏に開催される「青森ねぶた祭」や「弘前ねぷたまつり」は、エネルギッシュで一見の価値あり。世界自然遺産の白神山地(ブナ林の散策)や、津軽半島の先端・竜飛崎など、見どころは尽きません。2泊3日ではエリアを絞る必要がありますが、自然が好きなら奥入瀬・十和田エリア、歴史や文化に触れたいなら弘前・青森市エリアを中心に巡るのがおすすめです。

2泊3日旅行の魅力とは?

日帰りでは慌ただしく、1週間以上の長期休暇はなかなか取れない。そんな現代のライフスタイルの中で、2泊3日の国内旅行が多くの人に選ばれています。なぜ2泊3日の旅はこれほどまでに魅力的なのでしょうか。その理由を深掘りしてみましょう。

週末+1日で気軽に行ける

2泊3日の旅行の最大の魅力は、その手軽さにあります。多くの人にとって、カレンダー上の週末である土日にもう1日、金曜日か、あるいは月曜日に休暇を取得するだけで実現できてしまいます。長期の休暇を申請する際の、仕事の引継ぎや周囲への気兼ねといった心理的なハードルが格段に低いのが特徴です。

「少し疲れたな」「気分転換したいな」と思ったときに、比較的すぐに計画を立てて実行に移せるフットワークの軽さは、日々の生活に潤いを与えてくれます。たった1日休みを追加するだけで、週末の過ごし方が劇的に変わります。日帰りでは味わえない「旅先で朝を迎える」という非日常感は、心身を効果的にリフレッシュさせ、新たな活力を与えてくれるでしょう。日常と非日常のスイッチをスムーズに切り替えられること、それが2泊3日旅行の大きな強みです。

観光やグルメを十分に満喫できる

1泊2日の旅行と2泊3日の旅行、違いはたった1日ですが、その満足度には大きな差が生まれます。

1泊2日の場合、1日目は移動とチェックイン、2日目はチェックアウトと移動に多くの時間を割かれ、純粋に観光や体験に使える時間は意外と限られてしまいます。特に少し遠方の目的地を選ぶと、移動だけで1日が終わってしまうことも少なくありません。

しかし、2泊3日であれば、中1日(2日目)をまるまる現地の滞在時間として使えることが最大のメリットです。この「中1日」があることで、旅のプランに大きな余裕と深みが生まれます。

  • 観光の幅が広がる:少し離れた二つのエリアを巡ったり、一つのエリアをより深く掘り下げて散策したりできます。例えば、京都で市内中心部と嵐山の両方、箱根で温泉街と美術館巡りの両方を、焦ることなく楽しむことが可能です。
  • グルメを堪能できる:旅の楽しみである食事も、時間に追われることなくゆっくりと味わえます。1日目の夜は郷土料理、2日目の夜は気になっていた居酒屋、というように、複数の食の選択肢を楽しめます。朝市で朝食をとったり、人気のカフェでランチをしたりと、グルメの機会も格段に増えます。
  • 体験に時間をかけられる:マリンアクティビティやトレッキング、伝統工芸体験など、ある程度まとまった時間が必要なアクティビティにも挑戦しやすくなります。

このように、「時間に追われる旅」から「時間を楽しむ旅」へと質的な変化をもたらすのが、2泊3日という絶妙な期間なのです。

目的別!2泊3日のおすすめ旅行プラン

どこへ行くかと同じくらい、「何をしに行くか」という旅の目的は重要です。ここでは、代表的な5つのテーマに沿った2泊3日の旅行プランをご提案します。あなたの「やりたいこと」を叶える旅を見つけてみましょう。

温泉で心も体も癒される旅

日々の疲れを癒し、心身ともにリラックスしたいなら、温泉旅行が一番です。日本は世界有数の温泉大国。泉質の異なる様々な温泉地が全国に点在しています。

  • 行き先例:神奈川県の箱根、大分県の別府・湯布院、兵庫県の有馬温泉、熊本県の黒川温泉、群馬県の草津温泉など。
  • 楽しみ方:宿の温泉だけでなく、外湯めぐりもおすすめです。黒川温泉の「入湯手形」のように、複数の旅館の温泉を楽しめる仕組みがある場所も。温泉街を浴衣で散策し、温泉まんじゅうを食べ歩いたり、射的を楽しんだりするのも温泉旅行ならではの醍醐味です。泉質にこだわって、「美肌の湯」「傷治の湯」など、自分の悩みに合った温泉地を選ぶのも良いでしょう。重要なのは、スケジュールを詰め込みすぎず、何もしない贅沢な時間を楽しむことです。

美味しいものを食べ尽くすグルメ旅

その土地ならではの旬の食材や郷土料理を味わうことは、旅の最大の楽しみの一つです。胃袋の限界に挑戦する、美味しいものを巡る旅はいかがでしょうか。

  • 行き先例:北海道(海鮮、ラーメン、ジンギスカン)、大阪(粉もん文化)、福岡(ラーメン、もつ鍋、屋台)、石川県金沢(海鮮、加賀料理)、広島(お好み焼き、牡蠣)など。
  • 楽しみ方旅の計画を「食事」中心に立てるのがポイントです。朝は市場で新鮮な朝食、昼は行列のできる名店へ、夜は地元の人が集う居酒屋へ、といった具合にスケジュールを組みます。食べログやGoogleマップなどの口コミを参考にしつつ、地元の人におすすめを聞いてみるのも良い方法です。B級グルメの食べ歩きから、高級旅館の会席料理まで、予算と気分に合わせてプランニングしましょう。

息をのむ絶景を巡る感動の旅

日常では決して見ることのできない、圧倒的な自然の風景は、心に深い感動と活力を与えてくれます。カメラを片手に、一生忘れられない景色を探しに行きましょう。

  • 行き先例:鹿児島県の屋久島(苔むす森)、熊本県の阿蘇(カルデラ)、青森県の奥入瀬渓流(渓流美)、宮城県の松島(多島美)、長野県の上高地(山岳風景)など。
  • 楽しみ方:絶景には「旬」があります。桜の春、新緑の夏、紅葉の秋、雪景色の冬など、訪れる季節によって全く異なる表情を見せるため、ベストシーズンを狙って計画しましょう。また、日の出や夕焼け、星空など、時間帯によっても景色の美しさは変わります。最高の瞬間を捉えるために、現地の日の出・日の入り時刻や天候を事前に調べておくことが重要です。ハイキングやトレッキングが必要な場所も多いので、歩きやすい服装と靴は必須です。

歴史や文化に深く触れる旅

その土地が歩んしてきた歴史や、育まれてきた独自の文化に触れる旅は、知的好奇心を満たし、深い学びを与えてくれます。物語の世界に迷い込んだような体験が待っています。

  • 行き先例:京都府(古都の寺社仏閣)、石川県金沢(城下町文化)、広島県(平和学習)、長崎県(異国文化)、沖縄県(琉球王国)など。
  • 楽しみ方:ただ観光スポットを訪れるだけでなく、その場所の背景にある歴史や物語を少し予習していくと、旅の深みが格段に増します。現地のガイドツアーに参加したり、博物館や資料館を訪れたりするのもおすすめです。着物や琉装など、その土地ならではの衣装をレンタルして街を歩けば、より一層雰囲気に浸れるでしょう。伝統工芸の体験工房で、自分だけのお土産を作るのも良い思い出になります。

アクティビティを楽しむ体験型の旅

美しい景色を眺めるだけでなく、自分の体を動かして自然や文化を体感したいアクティブな方には、体験型の旅がおすすめです。

  • 行き先例:沖縄県(シュノーケリング、ダイビング)、北海道(スキー、ラフティング)、愛媛県のしまなみ海道(サイクリング)、香川県の直島(アート巡り)、山梨県の富士五湖(カヌー、SUP)など。
  • 楽しみ方:初心者向けの体験プランを用意している施設が多いので、未経験でも気軽に挑戦できます。事前に予約が必要な場合が多いため、計画段階で手配を済ませておきましょう。必要な持ち物や服装もアクティビティによって異なるため、しっかりと確認が必要です。体を動かした後の温泉や美味しい食事は、格別の満足感をもたらしてくれるはずです。

世界遺産を巡る特別な旅

人類共通の宝物として未来へ継承すべき価値を持つ「世界遺産」。日本国内にも数多くの文化遺産・自然遺産が登録されています。その普遍的な価値に触れる旅は、きっと特別な体験になるでしょう。

  • 行き先例:広島県の厳島神社、鹿児島県の屋久島、京都府の古都京都の文化財、岐阜県の白川郷・五箇山の合掌造り集落、岩手県の平泉など。
  • 楽しみ方:世界遺産に登録された理由や、その構成資産について事前に調べておくと、見学する際の視点が深まります。遺産を保護するためのルールやマナー(立ち入り禁止区域、撮影禁止場所など)が定められている場合が多いため、敬意を払い、マナーを守って見学することが何よりも大切です。自然遺産の場合は、天候に左右されることも多いので、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

2泊3日旅行の計画を立てる5つのステップ

旅の目的やテーマを決める、行きたいエリアや方面を選ぶ、大まかな予算を決める、交通手段と宿泊先を手配する、現地での詳しいスケジュールを立てる

思い描いた通りの楽しい旅行にするためには、事前の計画が非常に重要です。ここでは、誰でも簡単に失敗しない旅行計画を立てられるよう、5つのステップに分けて解説します。

① 旅の目的やテーマを決める

計画の第一歩は、「何のための旅行なのか」を明確にすることです。これが曖昧なままだと、行き先選びやスケジュール作成で迷走してしまいます。

まずは「誰と(一人、友人、恋人、家族)」「何をしたいか(癒されたい、食べ歩きたい、絶景が見たい、アクティブに過ごしたい)」を自問自答してみましょう。

  • 例1: 「日々の仕事で疲れているから、恋人と二人でゆっくり温泉に浸かって癒されたい」
  • 例2: 「食べることが大好きな友人たちと、とにかく美味しいものをたくさん食べたい」
  • 例3: 「子供たちに日本の雄大な自然を見せてあげたい」

このように目的が具体的になれば、自ずと旅の方向性が定まります。この最初のステップを丁寧に行うことが、満足度の高い旅への近道です。

② 行きたいエリアや方面を選ぶ

旅の目的が決まったら、次はその目的を達成できる場所を選びます。この記事で紹介した「人気ランキング20選」や「目的別おすすめプラン」を参考に、候補地をいくつかリストアップしてみましょう。

エリアを選ぶ際には、以下の点も考慮すると良いでしょう。

  • 季節:そのエリアが最も魅力的になる季節はいつか(例:北海道のラベンダーは夏、京都の紅葉は秋)。
  • 移動時間:自宅から目的地までの移動にかかる時間。2泊3日という限られた時間なので、移動時間があまりに長いと現地での滞在時間が短くなってしまいます。
  • 同行者の希望:複数人で行く場合は、全員の希望をすり合わせることが大切です。

いくつかの候補の中から、最もワクワクする場所、今一番行きたい場所を選ぶのが最終的な決め手になります。

③ 大まかな予算を決める

旅にはお金がかかります。後から「思ったより高くなってしまった」と後悔しないためにも、計画の早い段階で大まかな予算を決めておきましょう。

予算は、主に以下の4つの項目に分けられます。

  1. 交通費:飛行機、新幹線、車など、目的地までの往復費用。
  2. 宿泊費:2泊分のホテルや旅館の費用。
  3. 食費:朝・昼・晩×3日分の食事代。
  4. その他:観光施設の入場料、アクティビティ代、お土産代など。

「今回は贅沢に過ごしたいから宿泊費は高めに」「食費は抑えてお土産をたくさん買いたい」など、自分たちの目的に合わせて予算の配分を考えるのがポイントです。総額を決めておくことで、宿泊先や交通手段を選ぶ際の明確な基準になります。

④ 交通手段と宿泊先を手配する

行き先と予算が決まったら、具体的な手配に移ります。交通手段と宿泊先は、料金が変動しやすく、人気の時期はすぐに予約で埋まってしまうため、早めに確保するのが鉄則です。

  • 交通手段の手配
    • 飛行機:早期予約割引(早割)を利用すると、かなり安く購入できる場合があります。LCC(格安航空会社)と大手航空会社の料金やサービスを比較検討しましょう。
    • 新幹線・電車:インターネット予約サービスや、往復割引、フリーパスなどを活用するとお得になることがあります。
    • 自家用車・レンタカー:自由度が高いのが魅力。高速料金やガソリン代、駐車料金などを考慮に入れます。
  • 宿泊先の手配
    • 予約サイトの活用:複数の宿泊予約サイトを比較して、最も条件の良いプランを探しましょう。口コミや評価も重要な判断材料になります。
    • 施設のタイプ:温泉旅館、シティホテル、ビジネスホテル、民宿、ゲストハウスなど、旅の目的や予算に合わせて選びます。立地(駅からの距離や観光地へのアクセス)も重要なポイントです。

航空券と宿泊がセットになったパッケージツアーは、個別に手配するより割安になる場合が多く、手配の手間も省けるので初心者におすすめです。

⑤ 現地での詳しいスケジュールを立てる

手配が完了したら、いよいよ旅のしおりを作るような感覚で、現地での詳細なスケジュールを立てていきましょう。

  • 行きたい場所のリストアップ:絶対に行きたい場所、時間があれば行きたい場所をリストアップします。
  • 位置関係の確認:Googleマップなどを使って、行きたい場所の位置関係を把握し、効率的な巡り方を考えます。
  • 移動時間の考慮:スポット間の移動時間や、公共交通機関の運行スケジュールを調べて、計画に盛り込みます。
  • 営業時間の確認:観光施設や飲食店の営業時間、定休日を必ず確認しておきましょう。

ここでのポイントは、スケジュールを詰め込みすぎないこと。予期せぬ発見を楽しんだり、疲れたらカフェで休憩したりする「余白」の時間を作っておくことが、旅を豊かにする秘訣です。

気になる!2泊3日旅行の費用相場

旅行計画で最も気になるのが費用です。2泊3日の国内旅行に、一体いくらくらいかかるのでしょうか。行き先や時期、旅行のスタイルによって大きく変動しますが、ここでは一般的な費用相場を項目別に解説します。

項目 費用の目安(1人あたり) 備考
交通費 10,000円~60,000円 行き先や利用する交通機関(LCC、新幹線、自家用車など)により大きく変動。
宿泊費 10,000円~80,000円 2泊分。ビジネスホテル(1泊5,000円~)から高級旅館(1泊40,000円~)まで幅広い。
食費・土産代 15,000円~40,000円 1日あたり5,000円~10,000円の食費+お土産代。食事のグレードにより変動。
合計(目安) 35,000円~180,000円 近場の温泉旅行なら5万円前後、北海道や沖縄への飛行機旅行なら10万円前後が一つの目安。

交通費の目安

交通費は、旅行費用の中でも大きな割合を占める項目です。

  • 飛行機:利用する航空会社や時期によって価格が大きく異なります。
    • LCC(格安航空会社):東京⇔札幌・福岡・那覇などで、セール時なら往復10,000円台も可能。ただし、荷物の預け入れや座席指定が有料の場合が多いです。
    • 大手航空会社:通常期で往復30,000円~60,000円が目安。サービスが手厚く、運行本数も多いのがメリットです。
  • 新幹線
    • 東京⇔京都・大阪:往復で約28,000円~30,000円
    • 東京⇔仙台:往復で約22,000円
    • 早期予約や往復割引などを活用すると少し安くなります。
  • 自家用車:高速道路料金とガソリン代がかかります。複数人で行く場合は、一人あたりの費用を抑えられるのがメリットです。

宿泊費の目安

宿泊費も、選ぶ施設によって大きく変わります。以下は1泊あたりの1人あたりの料金目安です。

  • ゲストハウス・ホステル3,000円~6,000円
  • ビジネスホテル5,000円~15,000円
  • シティホテル10,000円~30,000円
  • 温泉旅館(2食付き)15,000円~50,000円以上

2泊する場合、この金額の2倍がかかります。予算を抑えたいならビジネスホテル、食事や温泉を楽しみたいなら旅館というように、目的に合わせて選びましょう。

食費やお土産代の目安

食費は、旅のスタイルを反映しやすい項目です。

  • 節約派:コンビニや地元のスーパー、B級グルメを中心にすれば、1日5,000円程度に抑えることも可能です。
  • 標準派:ランチは1,500円、ディナーは4,000円程度と考え、カフェ代なども含めると1日7,000円~10,000円が目安です。
  • グルメ派:高級レストランやコース料理を楽しむなら、1日15,000円以上になることも。

お土産代は個人差が大きいですが、5,000円~10,000円程度を予算として見ておくと良いでしょう。

時期や曜日による費用の違い

旅行費用を大きく左右するのが「時期」です。

  • ハイシーズン(最も高い):ゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始。航空券も宿泊費も通常期の1.5倍~2倍以上になることがあります。
  • レギュラーシーズン:3連休や夏休み・春休み期間など。ハイシーズンほどではないですが、高めの価格設定です。
  • オフシーズン(最も安い):大型連休明けの平日(1月中旬~2月、5月中旬~6月、10月~11月など)。

また、同じ週でも金・土曜日の宿泊は、日曜~木曜日の平日に比べて高くなるのが一般的です。費用を少しでも抑えたいのであれば、オフシーズンの平日を狙うのが最も効果的です。

これさえあれば安心!2泊3日の持ち物リスト

現金・クレジットカード、健康保険証・運転免許証、スマートフォン・充電器、着替え・下着、常備薬、モバイルバッテリー、カメラ、スキンケア用品・化粧品、羽織れる服、エコバッグ

旅の準備で意外と時間がかかるのが荷造りです。忘れ物をして現地で慌てないように、事前に持ち物リストを作成してチェックしましょう。ここでは、「必ず持っていくべきもの」と「あると便利なもの」に分けてご紹介します。

必ず持っていくべきもの

これらは忘れると旅先で非常に困る、必需品中の必需品です。出発前に必ずカバンに入っているか確認しましょう。

現金・クレジットカード

キャッシュレス化が進んでいますが、地方の小さなお店や観光施設では現金しか使えない場合もまだまだあります。ある程度の現金と、メインで使うクレジットカードや電子マネーを準備しておきましょう。

健康保険証・運転免許証

急な体調不良やケガに備えて、健康保険証の原本は必ず携帯しましょう。コピーでは保険診療が受けられない場合があります。レンタカーを運転する人は、運転免許証を絶対に忘れないようにしてください。

スマートフォン・充電器

今や旅行に欠かせない最重要アイテム。地図アプリ、乗り換え案内、情報検索、カメラ、決済など、あらゆる場面で活躍します。スマートフォン本体と、専用の充電器(ケーブルとアダプタ)はセットで忘れずに。

着替え・下着

2泊3日なので、2~3日分の着替えと下着が必要です。旅先の気候に合わせて選びましょう。下着や靴下は日数分+1セットあると安心です。

常備薬

普段から服用している薬がある場合は、必ず日数分を持っていきましょう。また、頭痛薬、胃腸薬、絆創膏など、使い慣れた基本的な救急セットがあると、いざという時に安心です。

あると便利なもの

必須ではありませんが、これらがあると旅の快適性が格段にアップします。荷物のスペースに余裕があれば、ぜひ持っていくことをおすすめします。

モバイルバッテリー

スマートフォンを多用する現代の旅行では、バッテリーの消費が激しくなりがちです。外出先でいつでも充電できるモバイルバッテリーは、もはや準必須アイテムと言えるでしょう。

カメラ

スマートフォンのカメラも高性能ですが、こだわりの一枚を撮りたいなら専用のカメラがおすすめです。旅の思い出をより美しく記録できます。

スキンケア用品・化粧品

ホテルにもアメニティはありますが、肌に合わないことも。普段使っているスキンケア用品や化粧品のサンプルやミニボトルを持っていくと安心です。

羽織れる服

夏でも冷房が効いた屋内や朝晩は冷えることがあります。また、春や秋は寒暖差が激しいです。カーディガンやパーカー、薄手のジャケットなど、体温調節ができる羽織れる服が1枚あると非常に重宝します。

エコバッグ

お土産を買った際や、ちょっとした荷物を入れるのに便利です。小さく折りたためるタイプなら、カバンに入れておいても邪魔になりません。

服装選びのポイント

  • 動きやすさ重視:観光では意外とたくさん歩きます。伸縮性のある素材や、楽な着心地の服を選びましょう。
  • 着回しを意識:トップスとボトムスをいくつか持っていき、組み合わせを変えることでコーディネートの幅が広がります。荷物を減らす工夫です。
  • 靴は歩きやすいもの一択履き慣れたスニーカーやフラットシューズが基本です。おしゃれな靴は、ディナーの時だけ履き替えるなど、TPOに合わせて使い分けましょう。
  • 気候の事前チェック:旅先の天気予報を必ず確認し、気温に合った服装を準備することが大切です。

2泊3日の旅行を最大限に楽しむコツ

詰め込みすぎないスケジュールを組む、現地の移動手段を事前に調べておく、旅のしおりを作成する

計画を立て、準備を万端に整えたら、あとは旅を全力で楽しむだけです。最後に、2泊3日の旅行をさらに充実させるための3つのコツをご紹介します。

詰め込みすぎないスケジュールを組む

旅行中は、あれもしたい、これも見たいと、つい予定を詰め込みがちです。しかし、分刻みのスケジュールは、移動や待ち時間で焦りを生み、かえって疲れてしまいます。

2泊3日の旅を成功させる最大の秘訣は、「余白」を作ることです。1日に巡るメインのスポットは2~3ヶ所に絞り、あとはその時の気分で動けるようにしておきましょう。偶然見つけた素敵なカフェに立ち寄ったり、気に入った場所で長く時間を過ごしたり。そうした予定外の出来事こそ、旅の醍醐味であり、心に残る思い出になります。完璧な計画を遂行することよりも、その場の空気を楽しむ余裕を持つことが大切です。

現地の移動手段を事前に調べておく

目的地に到着してからの移動手段は、旅の快適さを大きく左右します。主要な観光地が駅の近くに集まっている都市部もあれば、車がないと移動が難しい地方もあります。

  • 公共交通機関:電車やバスの路線、運行頻度、最終便の時刻などを調べておきましょう。観光に便利な1日乗車券や周遊パスがないかもチェック。これらを使うと、費用を抑えられるだけでなく、切符を買う手間も省けます。
  • レンタカー:公共交通機関が不便なエリアや、複数の観光地を自由に巡りたい場合に便利です。ハイシーズンは予約が埋まりやすいので、早めの手配が必要です。
  • タクシー・配車アプリ:短距離の移動や、荷物が多い時に便利です。最近では地方都市でも配車アプリが使えるエリアが増えています。
  • レンタサイクル:コンパクトな街や平坦なエリアでは、自転車でのんびり巡るのも気持ちが良いものです。

どの移動手段が自分の旅のスタイルに合っているかを事前に検討し、必要な情報をまとめておくだけで、現地での行動が格段にスムーズになります。

旅のしおりを作成する

少し手間はかかりますが、「旅のしおり」を作成するのは非常におすすめです。しおりを作る過程で、旅の計画が整理され、同行者とのイメージ共有もスムーズになります。

しおりに盛り込むと良い項目は以下の通りです。

  • スケジュール:日ごとの大まかな予定
  • 持ち物リスト:忘れ物防止のチェックリスト
  • 交通情報:予約した飛行機や新幹線の便名、時刻
  • 宿泊先情報:ホテル名、住所、電話番号、チェックイン/アウト時間
  • 行きたい場所リスト:住所、営業時間、見どころメモ
  • 食べたいものリスト:名物グルメや気になるお店のメモ
  • 緊急連絡先

手書きでノートにまとめるのも味がありますが、スマートフォンアプリや共有ドキュメントを使えば、いつでもどこでも確認・編集できて便利です。しおりは旅を管理するためのツールであると同時に、計画段階のワクワク感を高め、旅が終わった後には最高の思い出の品となります。ぜひ、次の旅行で試してみてはいかがでしょうか。