海外旅行WiFiレンタルおすすめ比較10選!料金や使い方で選ぶ

海外旅行WiFiレンタルおすすめ比較、料金や使い方で選ぶ

海外旅行の計画を立てる際、スマートフォンのインターネット接続をどうするかは非常に重要な問題です。行き先の地図を確認したり、現地の美味しいレストランを検索したり、翻訳アプリを使ったり、旅の思い出をSNSに投稿したりと、今やインターネットは海外旅行に欠かせないツールとなっています。しかし、国内で使っている通信プランをそのまま海外で利用すると、高額な請求(いわゆる「パケ死」)に繋がるリスクがあります。

そこで多くの旅行者が利用するのが、海外で安全かつ快適にインターネットを使うためのサービスです。主な方法としては、「海外WiFiレンタル」「海外用SIMカード・eSIM」「スマートフォンの海外ローミングサービス」「現地のフリーWiFi」の4つが挙げられます。それぞれにメリット・デメリットがあり、ご自身の旅行スタイルや予算、ITスキルによって最適な選択肢は異なります。

この記事では、これら4つの方法を徹底比較し、特に手軽さと複数人での利用に便利な「海外WiFiレンタル」に焦点を当てて詳しく解説します。海外WiFiレンタルのメリット・デメリットから、後悔しないための選び方、おすすめのサービス10選、具体的な利用手順、注意点、そしてよくある質問まで、海外でのインターネット利用に関するあらゆる疑問にお答えします。

この記事を読めば、あなたにぴったりのインターネット接続方法が見つかり、安心して海外旅行を楽しむための準備が整うでしょう。さあ、スマートで快適な海外旅行を実現するための一歩を踏み出しましょう。

海外旅行でインターネットを使う4つの方法

海外でインターネットに接続するには、主に4つの方法があります。それぞれの特徴を理解し、自分の旅行スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。ここでは、各方法の仕組みやメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

接続方法 手軽さ 料金 通信品質 セキュリティ おすすめの利用シーン
海外WiFiレンタル ◎(設定簡単) △(複数人なら割安) 〇(安定) ◎(専用回線) 家族・グループ旅行、複数デバイス利用、PC作業
海外用SIM・eSIM 〇(設定が必要) ◎(安い) 〇(安定) ◎(専用回線) 一人旅、長期滞在、コスト重視
海外ローミング ◎(設定ほぼ不要) ×(割高) △(回線による) ◎(キャリア回線) 短期滞在、緊急用、手間をかけたくない人
フリーWiFi △(場所探しが必要) ◎(無料) ×(不安定・遅い) ×(危険性が高い) データ節約のための補助的利用、緊急連絡

海外WiFiレンタル

海外WiFiレンタルは、渡航先の国で利用できるモバイルWiFiルーターを、日本の専門会社からレンタルするサービスです。出発前に空港や宅配便でルーターを受け取り、現地に到着したら電源を入れるだけで、自分のスマートフォンやパソコン、タブレットなどをインターネットに接続できます。

仕組み: レンタルしたルーターが渡航先の携帯電話会社の電波を受信し、それをWiFiの電波に変換してくれます。ユーザーは、そのWiFiに手持ちのデバイスを接続するだけです。特別な設定はほとんど必要ありません。

メリット:

  • 設定が非常に簡単: SIMカードの交換やAPN設定といった専門的な作業が不要で、IT機器に不慣れな方でも安心して利用できます。
  • 複数デバイスで同時接続可能: 1台のルーターでスマートフォン、タブレット、PCなど複数のデバイスを同時に接続できます。
  • 複数人でシェアできる: 友人や家族と一緒に旅行する場合、1台をレンタルしてみんなでシェアすれば、一人当たりの費用を抑えられます。

デメリット:

  • ルーターの持ち運びが必要: 常にルーター本体を携帯する必要があり、荷物が一つ増えます。
  • バッテリー管理が必須: ルーターは内蔵バッテリーで動作するため、長時間の外出ではバッテリー切れの心配があります。モバイルバッテリーの携帯が推奨されます。
  • 返却の手間: 帰国後に空港カウンターや郵送でルーターを返却する手間がかかります。

こんな人におすすめ:

  • 家族や友人とのグループ旅行に行く人
  • スマートフォン以外にパソコンやタブレットも使いたい
  • SIMカードの交換など面倒な設定は避けたい

海外用SIMカード・eSIM

海外用SIMカードは、渡航先の国で利用できる通信会社のSIMカードを購入し、自分のスマートフォンに挿入して利用する方法です。一方、eSIM(イーシム)は、物理的なカードを必要とせず、オンラインで契約情報をスマートフォン本体にダウンロードして利用する比較的新しい技術です。

仕組み:

  • 物理SIM: 現在使っている国内キャリアのSIMカードを取り出し、海外用のSIMカードに差し替えます。機種によってはAPN(アクセスポイント名)設定という初期設定が必要です。
  • eSIM: オンラインで購入後、送られてくるQRコードをスマートフォンで読み取るだけで設定が完了します。物理的なSIMの抜き差しが不要で、非常に手軽です。ただし、eSIM対応のスマートフォンである必要があります。

メリット:

  • 料金が比較的安い: 特に長期滞在やデータ使用量が多い場合、WiFiレンタルよりもトータルの費用を安く抑えられる傾向があります。
  • 荷物が増えない: スマートフォン内蔵で完結するため、別途ルーターを持ち運ぶ必要がありません。
  • eSIMはオンラインで完結: 出発直前でも購入・設定が可能で、SIMカードの受け取りや返却の手間が一切ありません。

デメリット:

  • 設定が必要な場合がある: 物理SIMの入れ替えやAPN設定など、ある程度の知識が必要です。
  • SIMロック解除が必要: キャリアで購入したスマートフォンは「SIMロック」がかかっている場合があり、事前に解除手続きが必要です。
  • 1台のデバイスでしか使えない: 基本的にSIMを挿入したスマートフォンでしか通信できません(テザリング機能を使えば他のデバイスも接続できますが、スマートフォンのバッテリー消費が激しくなります)。

こんな人におすすめ:

  • 一人旅や長期滞在を計画している人
  • とにかく通信費用を安く抑えたい
  • eSIM対応のスマートフォンを持っていて、手軽さを求める人

スマートフォンの海外ローミングサービス

海外ローミングは、現在契約している日本の携帯電話会社(ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなど)の通信サービスを、提携している海外の通信会社のネットワークを通じてそのまま利用できる仕組みです。

仕組み: スマートフォンの設定画面で「データローミング」をオンにするだけで、自動的に現地の提携キャリアに接続されます。事前の申し込みが必要なプランと不要なプランがあります。

メリット:

  • 手間がほとんどかからない: WiFiルーターのレンタルやSIMカードの交換が一切不要で、最も手軽な方法です。
  • 電話番号が変わらない: 日本で使っている電話番号をそのまま利用して、音声通話やSMSが利用できます(通話料は別途発生します)。
  • 短期利用向けのプランがある: 24時間単位の定額プランなどが用意されており、1〜2日程度の短い滞在であれば便利です。

デメリット:

  • 料金が割高: 他の方法と比較して、データ通信料が最も高くなる傾向があります。長期滞在で利用すると非常に高額になる可能性があります。
  • プラン内容が複雑な場合がある: キャリアやプランによって料金体系や利用できるデータ量が異なるため、事前にしっかり確認しないと意図せず高額請求に繋がるリスクがあります。

こんな人におすすめ:

  • 1〜2泊程度の短期出張や旅行に行く人
  • 乗り継ぎ(トランジット)で数時間だけ滞在する人
  • 費用よりも手軽さを最優先したい人

現地のフリーWiFi

現地のフリーWiFiは、空港、ホテル、カフェ、ショッピングモール、公共施設などで無料で提供されているWiFiサービスを利用する方法です。

仕組み: スマートフォンのWiFi設定画面から利用可能なネットワークを探し、接続します。多くの場合、パスワードが設定されているか、メールアドレスの登録や利用規約への同意が必要です。

メリット:

  • 完全に無料: 最大のメリットは何と言っても料金がかからないことです。
  • データ容量の節約: レンタルWiFiやSIMカードのデータ容量を節約するために、ホテルなどで補助的に利用するのに役立ちます。

デメリット:

  • セキュリティリスクが高い: 暗号化されていないフリーWiFiも多く、通信内容を第三者に傍受される(盗み見られる)危険性があります。個人情報やクレジットカード情報の入力、ネットバンキングの利用は絶対に避けるべきです。
  • 通信が不安定: 多くの人が同時に接続するため、通信速度が非常に遅かったり、途中で接続が切れたりすることが頻繁にあります。
  • 利用できる場所が限られる: 移動中や観光地の屋外など、必要な時に必ずしも利用できるとは限りません。

こんな人におすすめ:

  • 他の通信手段をメインで使いつつ、データ容量を節約したい
  • 緊急時の連絡手段として最低限の接続を確保したい人
  • セキュリティリスクを十分に理解し、自己責任で利用できる

まとめとして、これら4つの方法は一長一短です。 次の章では、あなたの旅行目的やスタイルに合わせて、どの方法が最適なのかをさらに掘り下げていきます。

結局どれがいい?目的別のおすすめな接続方法

海外でインターネットを使う4つの方法について、それぞれの特徴が分かったところで、「結局、自分にはどれが一番合っているの?」という疑問が湧いてくるでしょう。ここでは、具体的な目的や旅行のシチュエーション別に、最適な接続方法を提案します。

手軽さや複数人での利用を重視するなら「海外WiFiレンタル」

海外WiFiレンタルが最も輝くのは、手軽さと利便性を求めるシーン、特に家族や友人とのグループ旅行です。

なぜ手軽なのか?
海外WiFiレンタルの最大の魅力は、専門的な知識が一切不要な点にあります。SIMカードの交換のように、スマートフォンの小さなトレイを開けて、繊細なSIMカードを入れ替えるといった作業は必要ありません。また、APN設定のような、スマートフォンの設定メニューの奥深くにある項目を操作する必要もありません。
利用者は、レンタルしたルーターの電源を現地で入れるだけ。あとは、スマートフォンのWiFi設定画面で、ルーターの本体に貼られているSSID(ネットワーク名)を探し、同じく記載されているパスワードを入力すれば接続完了です。この手順は、自宅やカフェでWiFiに接続するのと全く同じなので、誰でも直感的に操作できます。IT機器の操作に不安がある方や、旅行前の忙しい時期に複雑な設定をしたくない方にとって、この手軽さは何物にも代えがたいメリットと言えるでしょう。

なぜ複数人での利用に向いているのか?
ほとんどの海外WiFiルーターは、同時に5台から10台程度のデバイスを接続できます。 これがグループ旅行において絶大な効果を発揮します。
例えば、4人家族で旅行する場合を考えてみましょう。もし全員が個別に海外用SIMカードを購入したり、ローミングサービスを利用したりすると、4人分の費用がかかります。しかし、海外WiFiレンタルなら、1台のルーターを契約するだけで済みます。父親のスマートフォン、母親のスマートフォン、子供のタブレット、そして仕事用のノートパソコンといったように、複数のデバイスを同時にインターネットに繋げられます。
料金面でも、1台分のレンタル料金を参加人数で割る(割り勘する)ことで、一人当たりの負担額を大幅に抑えることが可能です。例えば、1日1,000円のWiFiルーターを4人で使えば、一人当たりの負担はわずか250円です。これは他のどの方法よりも安くなる可能性があります。
また、行動を共にするグループ旅行では、常に全員がインターネットに接続できる環境は非常に便利です。はぐれた時の連絡手段として、あるいは次に行くレストランをみんなで相談しながら探すといった共同作業もスムーズに行えます。

具体例:

  • 家族旅行: 子供がタブレットで動画を見ている間、親は地図アプリで行き先を調べるといった使い方ができます。
  • 友人との卒業旅行: みんなで撮った写真をその場でSNSにアップロードしたり、割り勘アプリで清算したりするのに便利です。
  • 社員旅行や出張: 移動中に複数人が同時にノートパソコンでメールチェックや資料作成を行えます。

このように、設定の手間を省き、複数の人やデバイスでインターネット環境を共有したい場合には、海外WiFiレンタルが最も合理的で快適な選択肢となります。

料金の安さを重視するなら「海外用SIMカード・eSIM」

通信費用を可能な限り抑えたい、特に一人旅や長期滞在を計画しているなら、海外用SIMカード(特にeSIM)が最適な選択肢です。

なぜ料金が安いのか?
海外用SIMカードは、WiFiルーターという物理的な機器のレンタル費用や、その配送・返却にかかるコストが含まれていないため、純粋な通信料金のみでサービスが提供されることが多く、価格が安く設定される傾向にあります。特に、数週間から数ヶ月にわたる長期滞在の場合、日額制のWiFiレンタルよりも、データ容量をまとめて購入するタイプのSIMカードの方が、トータルコストを大幅に削減できます。
例えば、東南アジアを1ヶ月間周遊するバックパッカーを想像してみてください。WiFiレンタルを30日間借り続けると、たとえ割引が適用されたとしても、総額は数万円に達することがあります。しかし、アジア周遊に対応した大容量のSIMカードであれば、数千円程度で済むケースも珍しくありません。このコストパフォーマンスの高さが、SIMカードの最大の魅力です。

特に「eSIM」の利便性は注目に値します。
eSIMは物理的なカードが不要なため、SIMカードを配送してもらう送料や、店舗に受け取りに行く手間と交通費もかかりません。オンラインでプランを購入し、発行されたQRコードを読み込むだけで利用開始できるため、出発当日や、すでに海外に到着してしまってからでも購入が可能です。この手軽さとスピード感は、物理SIMやWiFiレンタルにはない大きなアドバンテージです。

なぜ一人旅や荷物を減らしたい人に向いているのか?
SIMカードはスマートフォン本体に挿入(eSIMはダウンロード)するため、WiFiルーターのように別途機器を持ち運ぶ必要がありません。これは、荷物を少しでも軽くしたいバックパッカーや、身軽に行動したい旅行者にとって大きなメリットです。また、WiFiルーターのバッテリー残量を気にする必要がないのも精神的に楽なポイントです(ただし、スマートフォンのバッテリー消費は増える可能性があります)。

注意点:
ただし、SIMカードを利用するには、お使いのスマートフォンが「SIMフリー」または「SIMロック解除済み」である必要があります。また、物理SIMの場合はSIMカードを入れ替える手間、eSIMの場合は対応機種が限られるという制約があります。これらの条件をクリアできるのであれば、SIMカード・eSIMは最も経済的な選択肢となるでしょう。

具体例:

  • 長期の留学やワーキングホリデー: 現地で生活する上で、コストを抑えつつ安定した通信環境を長期間確保できます。
  • 世界一周や周遊旅行: 複数国で利用できる周遊SIMを選ぶことで、国を移動するたびに通信手段を確保する手間が省けます。
  • コストを最優先する学生旅行: 浮いた通信費を現地の食事やアクティビティに回すことができます。

結論として、コストを最優先し、ある程度の自己設定を厭わないのであれば、海外用SIMカード・eSIMが賢い選択です。

短期滞在や緊急用なら「海外ローミングサービス」

1〜2泊程度の弾丸旅行や海外出張、あるいは乗り継ぎでの短時間滞在など、「手間をかけずに、すぐに使いたい」というニーズには、スマートフォンの海外ローミングサービスが最適です。

なぜ短期滞在や緊急用に向いているのか?
海外ローミングの最大のメリットは、圧倒的な手軽さにあります。WiFiルーターを事前に予約して受け取ったり、慣れないSIMカードを交換したりする必要は一切ありません。多くの場合、渡航前にWebサイトやアプリから簡単な申し込みを済ませておくだけ(プランによっては申し込みすら不要)で、あとは現地に到着してからスマートフォンの「データローミング」設定をオンにするだけでインターネットに接続できます。

この手軽さは、滞在時間が短い場合に特に価値を発揮します。例えば、1泊2日の海外出張で、分刻みのスケジュールをこなさなければならないビジネスパーソンにとって、通信手段の確保に時間を取られるのは避けたいところです。ローミングであれば、空港に到着した瞬間からすぐにメールチェックや顧客との連絡が可能です。

また、他の通信手段がうまく機能しなかった場合の「保険」や「緊急用」としても非常に有用です。レンタルしたWiFiルーターが故障した、購入したSIMカードがなぜか認識されない、といった不測の事態に陥った際も、ローミングをオンにすれば、ひとまずインターネットに接続して対処法を調べたり、レンタル会社のサポートに連絡したりできます。

料金体系:
日本の大手キャリアが提供する海外ローミングサービスは、「24時間あたり980円でデータ使い放題(または一定容量まで高速通信)」といった時間単位の定額制プランが主流です。(参照:NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル各社公式サイト)
1週間、2週間といった長期滞在で毎日このプランを利用すると、合計金額はWiFiレンタルやSIMカードよりもかなり高額になってしまいます。しかし、24時間や48時間といったごく短期間の利用であれば、その手軽さを考慮すると十分に許容範囲のコストと言えるでしょう。

具体例:

  • 韓国や台湾への週末旅行: 金曜の夜に出発し、日曜の夜に帰国するような短い旅行では、ローミングの手軽さが時間的コストを削減してくれます。
  • 海外での乗り継ぎ(トランジット): 数時間の待ち時間に、次のフライト情報を確認したり、家族に連絡したりするのに便利です。
  • メインの通信手段のバックアップとして: レンタルWiFiの電波が入りにくい場所や、バッテリーが切れた時の一時的な接続手段として契約しておくと安心です。

結論として、費用は多少かかっても、とにかく手間を最小限に抑えたい短期旅行者や、万が一の事態に備えたい慎重な旅行者にとって、海外ローミングは最も頼りになる選択肢と言えます。

海外WiFiレンタルのメリットとデメリット

1台で複数人が同時に接続できる、面倒な設定が不要で簡単に使える、パソコンやタブレットも接続できる、レンタルしたWiFiルーターの持ち運びが必要、返却の手間がかかる、バッテリー切れの心配がある

海外旅行の通信手段として人気の「海外WiFiレンタル」ですが、利用を決める前には、そのメリットとデメリットを正しく理解しておくことが重要です。ここでは、具体的な利点と注意点を詳しく解説します。

海外WiFiレンタルのメリット

1台で複数人が同時に接続できる

海外WiFiレンタルの最も大きなメリットの一つは、1台のルーターで複数のデバイスを同時にインターネットに接続できる点です。これは、特にグループでの旅行において絶大な効果を発揮します。

ほとんどのレンタルWiFiルーターは、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、携帯ゲーム機など、WiFiに対応したデバイスを5台から10台程度、同時に接続することが可能です。これにより、旅行の形態が大きく変わります。

例えば、4人家族でのハワイ旅行を考えてみましょう。お父さんはスマートフォンで次の目的地のカーナビを設定し、お母さんはタブレットでレストランの口コミをチェック、子供たちはそれぞれ自分のスマートフォンで友達とLINEをしたり、動画を見たりすることができます。これらすべてが、たった1台のWiFiルーターで実現できるのです。

もし、各々が個別に通信手段を確保しようとすれば、4人分のSIMカードを購入したり、4人分のローミング料金を支払ったりする必要があり、コストは膨れ上がります。しかし、WiFiレンタルであれば、1台分のレンタル料金を参加人数でシェアできるため、一人あたりの通信コストを劇的に抑えることができます。 例えば、1日あたり1,200円のプランを4人で利用すれば、一人あたりの負担はわずか300円です。これは非常に経済的です。

また、ビジネスシーンでもこのメリットは活かされます。海外出張に複数のメンバーで行く際、1台のルーターがあれば、移動中の新幹線や空港のラウンジで、全員が同時にノートパソコンを開いて作業を進めることができます。このように、プライベートからビジネスまで、複数人・複数デバイスでの利用が前提となる場合には、海外WiFiレンタルが最も効率的で合理的な選択肢となります。

面倒な設定が不要で簡単に使える

IT機器の複雑な設定に苦手意識を持っている方にとって、海外WiFiレンタルの圧倒的な手軽さは最大の魅力でしょう。

海外用SIMカードを利用する場合、まずスマートフォンの電源を切り、専用のピンを使ってSIMトレイを引き出し、非常に小さいSIMカードを入れ替えるという物理的な作業が必要です。さらに、その後、スマートフォンの設定メニューからAPN(アクセスポイント名)という項目を探し出し、通信会社から指定された文字列を正確に入力しなければならないケースもあります。これらの作業は、慣れていない人にとってはハードルが高く、時間もかかります。

一方、海外WiFiレンタルなら、そのような面倒な設定は一切不要です。利用手順は非常にシンプルです。

  1. 渡航先でWiFiルーターの電源を入れる。
  2. 自分のスマートフォンの「設定」から「WiFi」を開く。
  3. ネットワーク一覧から、ルーター本体に記載されているSSID(例: GlobalWiFi_XXXX)を探して選択する。
  4. パスワードを要求されたら、同じくルーターに記載されているパスワード(KEYやPASSと書かれていることが多い)を入力する。

たったこれだけです。この手順は、日本国内で自宅やカフェのWiFiに接続する時と全く同じです。一度接続してしまえば、あとはルーターの電源が入っている限り、自動的に接続され続けます。 このシンプルさは、旅行前の準備で忙しい時や、長時間のフライトで疲れて現地に到着した時に、非常にありがたいものです。

特に、両親を連れての海外旅行など、ITリテラシーに差があるメンバー構成の場合、全員が個別に設定作業をするのは現実的ではありません。代表者がWiFiルーターを1台レンタルし、接続設定をしてあげるだけで、全員が快適にインターネットを使える環境を簡単に提供できるのです。

パソコンやタブレットも接続できる

スマートフォンさえインターネットに繋がれば良い、というわけではない場合も多々あります。海外WiFiレンタルは、PCやタブレットなど、WiFi機能を搭載したあらゆるデバイスをインターネットに接続できるという、非常に重要なメリットを持っています。

例えば、以下のようなケースでその価値が発揮されます。

  • 海外出張: 現地でクライアントにプレゼン資料を見せたり、報告書を作成して日本に送付したりするには、ノートパソコンでの作業が不可欠です。ホテルのWiFiはセキュリティが不安だったり、有料で高額だったりすることもありますが、レンタルWiFiがあれば、いつでもどこでも安全な回線で仕事ができます。
  • 観光での利用: 大きな画面のタブレットで地図を見ながら移動ルートを確認するのは、スマートフォンの小さな画面よりも格段に見やすく、便利です。また、ホテルに戻ってから、タブレットで日本のドラマや映画をストリーミング視聴したいというニーズにも応えられます。
  • 子供連れの旅行: 長い移動時間やレストランでの待ち時間に、子供がお気に入りのタブレットでゲームをしたり、動画を見たりできれば、ぐずり対策にもなり、親は心穏やかに過ごせます。

海外用SIMカードの場合、テザリング機能を使えばPCやタブレットを接続することも可能ですが、これはあくまでスマートフォンを介した接続です。そのため、スマートフォンのバッテリーを著しく消耗させますし、接続の安定性もWiFiルーターに劣る場合があります。

その点、専用機であるWiFiルーターは、複数のデバイスを安定して接続させることに特化して設計されています。 スマートフォンの役割は通信とは切り離し、本来の用途に集中させることができるため、バッテリーの節約にも繋がります。仕事でもプライベートでも、PCやタブレットの活用を想定しているなら、海外WiFiレンタルが最も快適で確実な選択肢です。

海外WiFiレンタルのデメリット

多くのメリットがある一方で、海外WiFiレンタルにはいくつかのデメリットも存在します。これらを事前に把握し、対策を考えておくことが、快適な旅行の鍵となります。

レンタルしたWiFiルーターの持ち運びが必要

海外WiFiレンタルの最も物理的で分かりやすいデメリットは、常にWiFiルーター本体を携帯しなければならないという点です。

一般的なWiFiルーターのサイズは、スマートフォンの半分から3分の2程度で、重さは100g〜150g前後です。決して大きくも重くもないのですが、スマートフォンや財布、パスポートといった必須の持ち物に加えて、もう一つ管理すべき電子機器が増えることになります。

日中の観光で、小さなショルダーバッグやサコッシュだけで身軽に行動したい場合、このルーターが意外とかさばると感じるかもしれません。ポケットに入れるには少し厚みがあり、常に手に持っているわけにもいきません。そのため、ルーターを収納するための少し大きめのバッグが必然的に必要になります。

また、常に手元に置いておかなければインターネットに接続できないため、グループで行動している際に別行動を取ると、ルーターを持っている人から離れたメンバーはインターネットが使えなくなってしまいます。例えば、ショッピングモールで「1時間後にここで集合ね」と別れた場合、ルーターを持っていない側は連絡手段が途絶えてしまう可能性があるため、注意が必要です。

返却の手間がかかる

海外WiFiレンタルは、その名の通り「レンタル品」であるため、旅行が終わったら必ず返却しなければなりません。 この返却作業が、人によっては手間に感じられることがあります。

主な返却方法は以下の通りです。

  • 空港カウンターでの返却: 帰国した空港にあるレンタル会社のカウンターや返却ボックスに投函します。最も手軽な方法ですが、深夜や早朝のフライトでカウンターが閉まっている場合や、返却カウンターが到着ロビーから離れている場合に不便を感じることがあります。また、疲れて一刻も早く家に帰りたい時に、カウンターを探して立ち寄るのは面倒だと感じる人もいるでしょう。
  • 郵送での返却: 受け取り時に同封されている返送用の封筒に入れて、郵便ポストやコンビニから発送します。自宅に帰ってから落ち着いて作業できるメリットはありますが、「帰国日の翌日までに発送」といった期限が設けられていることが多く、忘れてしまうと延滞料金が発生するリスクがあります。

特に、お土産でいっぱいになったスーツケースを抱え、時差ボケで疲労困憊の状態で帰国した際に、この「返却」というタスクが残っているのは、ささやかながらもストレスになる可能性があります。

バッテリー切れの心配がある

WiFiルーターは、内蔵バッテリーで動作する電子機器です。そのため、バッテリーが切れてしまうと、当然ながらインターネットに接続できなくなります。 これが、海外WiFiレンタルを利用する上での最大の懸念点と言えるでしょう。

一般的なWiFiルーターの連続通信時間は、フル充電の状態で約8時間から12時間程度のものがほとんどです。朝からホテルを出て、夜まで観光や食事を楽しむという一般的な旅行スケジュールの場合、途中でバッテリーが切れてしまう可能性が非常に高いのです。

夕方、ディナーのレストランを探そうとしたり、帰りの電車の乗り換えを調べようとしたりする、まさに一番インターネットが必要なタイミングでルーターの電源が落ちてしまったら、非常に困った状況に陥ります。

この問題を回避するためには、モバイルバッテリーを一緒に持ち運ぶことがほぼ必須となります。WiFiルーター本体に加えて、モバイルバッテリーとそれらを繋ぐケーブルも荷物として増えることになります。また、夜ホテルに戻ったら、スマートフォンだけでなく、WiFiルーターとモバイルバッテリーの両方を忘れずに充電するという日課も発生します。

このように、常にバッテリー残量を気にかけ、充電を管理する必要がある点は、海外WiFiレンタルの明確なデメリットです。

後悔しない!海外WiFiレンタルの選び方6つのポイント

渡航先に合った料金プラン、利用スタイルに合ったデータ容量、快適に使える通信速度、便利な受け取り・返却方法、予備バッテリーなどのオプション、トラブル時に安心のサポート体制

数多くの海外WiFiレンタルサービスの中から、自分に最適なものを選ぶには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。料金の安さだけで選んでしまうと、「現地で繋がりにくかった」「データ容量が足りなくなった」といった後悔に繋がりかねません。ここでは、失敗しないための6つのチェックポイントを詳しく解説します。

① 渡航先に合った料金プラン

海外WiFiレンタルの料金は、渡航先の国や地域によって大きく異なります。 アメリカや韓国、台湾といった日本人に人気の渡航先は、利用者が多いため競争が働き、比較的安価なプランが設定されています。一方で、ヨーロッパの複数国を周遊する場合や、南米・アフリカといった地域へ行く場合は、料金が高くなる傾向があります。

チェックポイント:

  • 渡航先の国・地域に対応しているか: まず、自分の行く国で利用できるサービスかどうかを確認するのが大前提です。
  • 1カ国滞在か、周遊か:
    • 1カ国滞在プラン: 1つの国にしか行かない場合は、その国専用のプランが最も安価です。
    • 周遊プラン: ヨーロッパでドイツ、フランス、イタリアを巡るなど、複数の国を訪れる場合は、「ヨーロッパ周遊プラン」といった複数の国で利用できるプランを選びましょう。国境を越えてもルーターの設定を変えることなく、シームレスに使い続けられるので非常に便利です。アジア周遊、世界周遊といったプランもあります。
  • 料金体系の確認: ほとんどのサービスは「1日あたりの定額料金 × 利用日数」という分かりやすい料金体系を採用しています。この「利用日数」のカウント方法が会社によって異なる場合があるため注意が必要です。日本時間で計算するのか、現地時間で計算するのか、あるいはルーターのレンタル期間(日本での出発日から帰国日まで)で計算するのかを、申し込み前に必ず確認しましょう。

具体例:
アメリカ(ハワイ含む)へ7日間旅行する場合、「アメリカ 1日あたり〇〇円」というプランを選びます。一方、イギリス、フランス、スペインを10日間で旅行する場合は、「ヨーロッパ周遊プラン 1日あたり〇〇円」を選ぶのが正解です。個別に3カ国分のプランを契約するよりも、周遊プランの方が圧倒的に安く、手間もかかりません。

② 利用スタイルに合ったデータ容量

料金プランと並んで重要なのが、データ通信容量の選択です。データ容量とは、インターネットで送受信できる情報の量のことです。これを使い切ってしまうと、通信速度が極端に遅くなる(通信制限)、あるいは全く通信できなくなってしまいます。自分の利用スタイルを事前に想定し、適切な容量のプランを選ぶことが快適な旅行の鍵です。

多くのレンタル会社では、以下のような容量プランが用意されています。

データ容量(1日あたり) 利用イメージ おすすめな人
300MB~500MB(小容量) ・LINEのテキストメッセージ送受信(約15万~25万回)
・Googleマップでの検索・ナビ利用(約200~340回)
・Webサイト閲覧(約1,000~1,700ページ)
・主に地図やテキストでの連絡が目的の人
・ホテルのWiFiと併用してデータ消費を抑える人
600MB~1GB(通常容量) ・上記に加えて、SNSへの写真投稿(インスタグラムで約150~250枚)
・標準画質の動画視聴(約1.3~2.2時間)
・SNSを頻繁に利用し、写真もたくさんアップしたい人
・グループで利用し、各自がそれなりに使う人
無制限 ・データ容量を一切気にせず利用可能
・高画質での動画視聴、ビデオ通話、オンラインゲームなど
・データ消費量を全く気にしたくない人
・複数人で動画視聴などヘビーな使い方をする人
・仕事で大容量のファイルを送受信する人

※上記はあくまで目安です。

ポイント:

  • 「無制限プラン」の注意点: 「無制限」と謳っていても、「短期間に過大なデータ通信を行った場合、通信キャリアの判断により速度制限がかかることがある」という注意書き(フェアユーセージポリシー)があるのが一般的です。常識の範囲を超えた使い方(例:数時間にわたる高画質動画のストリーミングなど)をすると、一時的に速度が低下する可能性があることは覚えておきましょう。
  • 迷ったら少し多めを選ぶ: 容量が足りなくなるのが最も困る事態です。特に複数人でシェアする場合、各自がどれくらい使うか予測が難しいため、迷ったら一つ上の容量プランを選んでおくと安心です。

③ 快適に使える通信速度

通信速度は、Webサイトの表示や動画の読み込みのスムーズさに直結します。現在、海外WiFiレンタルで提供されている通信回線は「4G LTE」が主流です。これは日本国内でスマートフォンを使うのと同等の高速通信規格であり、ほとんどの用途でストレスなく利用できます。

チェックポイント:

  • 通信規格の確認: 申し込みページで「4G LTE対応」と明記されているか確認しましょう。一部の格安プランや、発展途上国向けプランでは、旧世代の「3G」回線となる場合があります。3Gは地図の読み込みなどでも時間がかかり、ストレスを感じることが多いため、特別な理由がない限り4G LTE対応プランを選ぶのがおすすめです。
  • 「ベストエフォート」を理解する: 通信速度は「下り最大〇〇Mbps」のように表記されますが、これは理論上の最大値であり、常にその速度が出ることを保証するものではありません(これを「ベストエフォート型」と呼びます)。実際の速度は、現地の電波状況、利用する時間帯(混雑状況)、接続するデバイスの数などによって変動します。都市部では高速でも、郊外や山間部では速度が落ちる可能性があることを理解しておきましょう。

基本的には、大手レンタル会社の4G LTEプランを選んでおけば、速度面で大きな問題が発生することは稀です。口コミサイトなどで、渡航予定先の国での実測速度レポートなどを参考にしてみるのも良いでしょう。

④ 便利な受け取り・返却方法

WiFiルーターの受け取りと返却のスムーズさは、旅行全体の快適さを左右する重要な要素です。自分のフライトスケジュールや自宅の場所に合わせて、最も都合の良い方法を選びましょう。

主な受け取り・返却方法:

  • 空港カウンター:
    • メリット: 出発当日に空港で受け取り、帰国後すぐに返却できるため、事前の準備や帰宅後の手間が最も少ない。
    • デメリット: カウンターの営業時間が限られている(早朝・深夜便では利用不可の場合も)。繁忙期には行列ができることがある。対応空港が主要国際空港(成田、羽田、関空、中部など)に限られる。
  • 宅配便:
    • メリット: 自宅や職場で受け取れるため、地方空港から出発する場合や、出発前に余裕を持って準備したい場合に便利。
    • デメリット: 出発日の数日前に受け取る必要がある(直前の申し込みには不向き)。送料が別途かかる場合がある。返却時も自分で梱包して発送する手間がかかる。
  • コンビニ受け取り:
    • メリット: 24時間いつでも、近所のコンビニで受け取れる。宅配便を自宅で待てない人に便利。
    • デメリット: 対応しているコンビニが限られる場合がある。返却は郵送になることが多い。

選び方のポイント:

  • 利用する空港とフライト時間を確認する: 自分が利用する空港にカウンターがあるか、フライト時間内に営業しているかをまず確認しましょう。
  • 申し込みのタイミング: 出発まで時間があるなら宅配便、直前の申し込みなら空港カウンターなど、タイミングによって選択肢が変わります。
  • 手間とコストのバランス: 空港カウンターは手間が少ないですが、早朝便のために前泊するホテルへ宅配してもらうなど、自分の状況に合わせた柔軟な選択が重要です。

⑤ 予備バッテリーなどのオプション

レンタルWiFiサービスでは、ルーター本体以外にも、旅行をより快適にするための様々なオプション機器をレンタルできます。必要に応じて追加を検討しましょう。

代表的なオプション:

  • モバイルバッテリー(予備バッテリー): これは「オプション」というより「必須アイテム」と考えるべきです。前述の通り、WiFiルーターはバッテリー消費が激しく、1日の観光の途中で電源が切れる可能性が高いです。レンタル会社のオプションで借りるか、自分で持っているものを持参するか、いずれにせよ必ず用意しましょう。大容量タイプなら、自分のスマートフォンも一緒に充電できて一石二鳥です。
  • 変換プラグ: 渡航先のコンセント形状が日本(Aタイプ)と異なる場合に必要です。多くの国では形状が違うため、必須となるケースが多いです。自分で用意しても良いですが、忘れた場合はレンタルすると安心です。
  • AI翻訳機: ポケトークなどの音声翻訳機をレンタルできるサービスもあります。語学に不安がある場合、レストランでの注文やショッピングで役立ちます。
  • 車載用シガーソケット充電器: レンタカーで移動する場合に、車内でルーターやスマートフォンを充電できて便利です。

これらのオプションは、もちろん追加料金がかかります。本当に自分に必要かを見極め、コストとのバランスを考えて申し込みましょう。

⑥ トラブル時に安心のサポート体制

万が一、現地で「ルーターの電源が入らない」「インターネットに繋がらない」といったトラブルが発生した場合、頼りになるのがレンタル会社のサポート体制です。特に海外では、ちょっとした不具合でも大きな不安に繋がります。

チェックすべきポイント:

  • 24時間対応か: トラブルはいつ起こるか分かりません。日本との時差を考えると、24時間対応のサポートデスクがあるかどうかは非常に重要です。深夜や早朝でも対応してもらえる体制は心強いです。
  • 日本語対応か: 現地の言葉や英語でのやり取りに不安がある場合、日本語で対応してくれるかどうかは必須の条件です。
  • 問い合わせ方法: 電話だけでなく、LINEやメール、チャットなど、複数の問い合わせ手段が用意されていると便利です。海外からの国際電話は高額になるため、WiFiが繋がらない状況でも、他のフリーWiFiなどを見つけてLINEやメールで連絡できると助かります。

料金の安さも大切ですが、万が一の際の安心感は、それ以上に価値があるかもしれません。サポート体制が充実している会社は、それだけ顧客満足度を重視している証拠でもあります。特に初めて海外WiFiをレンタルする方は、サポートの手厚さを重視して選ぶことをお勧めします。

海外旅行WiFiレンタルおすすめ比較10選

数ある海外WiFiレンタルサービスの中から、実績、料金、サービスの質などを総合的に評価し、特におすすめできる10社を厳選してご紹介します。各社の特徴を比較し、あなたの旅行にぴったりのサービスを見つけてください。

サービス名 特徴 料金目安(アメリカ/1日) 対応国・地域数 受け取り/返却方法
グローバルWiFi 業界最大手。対応国数と受け取り場所の豊富さが魅力。 約770円〜 200以上 空港、宅配、コンビニ、現地
イモトのWiFi 高い知名度と手厚いサポート。早割やキャンペーンが豊富。 約960円〜 200以上 空港、宅配
Wi-Ho!(ワイホー) 大容量プランが比較的安価。空港カウンターの営業時間が長い。 約700円〜 200以上 空港、宅配
JAL ABC JALマイルが貯まる・使える。主要空港での利便性が高い。 約1,150円〜 空港、宅配
jetfi(ジェットファイ) クラウドSIM技術で常に最適な回線に接続。多機能端末も。 約880円〜 100以上 空港、宅配
海外WiFiレンタル屋さん 電源オフ日は通信料0円。業界最安値保証制度あり。 約770円〜 130以上 空港、宅配、コンビニ
フォートラベル GLOBAL WiFi 旅行クチコミサイト運営。独自の割引価格で利用可能。 約693円〜 200以上 空港、宅配、コンビニ、現地
anan Global WiFi 女性誌「anan」タイアップ。女性向け特典が付くことも。 約770円〜 200以上 空港、宅配、コンビニ、現地
エクスモバイル 1日単位の定額制で分かりやすい。長期プランがお得。 約690円〜 170以上 空港、宅配
HIS Wi-Fi 大手旅行会社HISが提供。ツアーとの同時申し込みも可能。 約730円〜 空港、宅配

※料金は2024年5月時点の通常料金(4G・通常容量プラン)の目安です。キャンペーン等により変動します。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。


① グローバルWiFi

200以上の国と地域に対応

グローバルWiFiは、海外WiFiレンタル業界で最大手の企業の一つであり、その最大の強みは圧倒的な対応エリアの広さです。アジア、ヨーロッパ、北米といった主要な観光地はもちろん、アフリカや南米、オセアニアの島々まで、世界200以上の国と地域をカバーしています。他のサービスでは対応していないようなマイナーな国へ渡航する場合でも、グローバルWiFiならプランが見つかる可能性が高いでしょう。複数の国を巡る周遊プランも豊富に用意されており、あらゆる旅行者のニーズに応えます。(参照:グローバルWiFi公式サイト)

空港やコンビニで受け取り可能

利便性の高さもグローバルWiFiの大きな魅力です。受け取り・返却方法は非常に多彩で、国内19空港、35カ所のカウンターに加え、宅配便での自宅や職場への配送、全国のコンビニ(セブン-イレブン)での受け取りにも対応しています。さらに、ハワイ、韓国、台湾では現地のカウンターで直接受け取ることも可能です。自分のスケジュールやライフスタイルに合わせて最適な方法を選べる柔軟性は、他のサービスと比べても群を抜いています。帰国時も空港の返却ボックスに投函するだけで完了するため、手間がかかりません。


② イモトのWiFi

知名度が高くサポートが充実

「イモトのWiFi」というキャッチーなネーミングとテレビCMでお馴染みのサービスです。その高い知名度は、サービスの信頼性の証でもあります。特にサポート体制の手厚さには定評があり、24時間365日、日本語での電話サポートを受け付けています。 LINEでの問い合わせにも対応しており、万が一現地でトラブルが発生した際も安心して相談できます。初めて海外WiFiをレンタルする方や、手厚いサポートを重視する方におすすめです。(参照:イモトのWiFi公式サイト)

早割やキャンペーンが豊富

イモトのWiFiは、早期申し込み割引(早割)や、期間限定のキャンペーンを頻繁に実施しています。出発の30日前や45日前に申し込むことで、通常料金から大幅な割引を受けられることがあります。旅行の計画が早くから決まっている場合は、この早割を利用しない手はありません。公式サイトを定期的にチェックし、お得なタイミングで申し込むのが賢い利用方法です。


③ Wi-Ho!(ワイホー)

大容量プランが比較的安い

Wi-Ho!(ワイホー)は、特にデータ通信をたくさん使いたいヘビーユーザーにとって魅力的な選択肢です。他社と比較して、ギガプラン(1日1GB)や無制限プランといった大容量プランの料金が比較的安価に設定されている傾向があります。動画視聴やビデオ通話、仕事での大容量ファイルの送受信などを頻繁に行う予定がある場合は、Wi-Ho!の料金プランをチェックしてみる価値は十分にあります。(参照:Wi-Ho!公式サイト)

空港カウンターの営業時間が長い

Wi-Ho!は主要空港のカウンターの営業時間が比較的長いのも特徴です。例えば、成田空港や羽田空港では早朝6時台から夜22時過ぎまで営業していることが多く、早朝便や深夜便を利用する旅行者にとって非常に便利です。フライトの時間帯によって他社のカウンターが利用できない場合でも、Wi-Ho!なら対応できる可能性があります。


④ JAL ABC

JALマイルが貯まる・使える

JAL ABCは、日本航空(JAL)グループが提供するサービスです。最大の特色は、レンタル料金に応じてJALのマイルが貯まること。さらに、貯まっているマイルをレンタル料金の支払いに充当することも可能です。JALマイレージバンクの会員(JALマイラー)にとっては、旅行のついでにマイルを有効活用できる、またとない機会となります。もちろん、JAL便以外の航空会社を利用する人でもレンタルは可能です。(参照:JAL ABC公式サイト)

主要空港での受け取り・返却が可能

サービスカウンターは成田、羽田、関西国際空港に設置されており、JAL便が発着するターミナルでスムーズに手続きができます。空港での手荷物預かりやコート預かりサービスも展開しているため、WiFiレンタルと合わせて他のサービスも利用したい場合に便利です。大手航空会社グループならではの安心感も魅力の一つです。


⑤ jetfi(ジェットファイ)

クラウドSIM技術で最適な回線に自動接続

jetfiは「クラウドSIM」という比較的新しい技術を採用しているのが最大の特徴です。通常のWiFiルーターは、1つの国で提携している特定の通信会社1社の電波しか掴みません。しかし、クラウドSIM技術を搭載したjetfiのルーターは、現地で利用可能な複数の通信会社(例:A社、B社、C社)の電波を検知し、その場で最も電波状況の良い回線に自動的に接続してくれます。これにより、特定のキャリアの電波が弱いエリアでも、別のキャリアの電波に切り替わることで、より安定した通信環境を維持しやすくなります。(参照:jetfi公式サイト)

翻訳機やモバイルバッテリー機能付きの端末も

jetfiが提供する端末にはユニークなものがあります。通常のルーター機能に加え、10,000mAhの大容量モバイルバッテリーとして使える端末や、さらにはAI音声翻訳機能まで搭載した一体型の端末も選択可能です。荷物を少しでも減らしたい旅行者にとって、ルーター、バッテリー、翻訳機が一つにまとまっているのは大きなメリットです。


⑥ 海外WiFiレンタル屋さん

電源を入れない日は通信料0円

「海外WiFiレンタル屋さん」は、非常にユニークで良心的な料金体系を採用しています。それは、「電源を入れなかった日は通信料金がかからない」という制度です。例えば、7日間の旅行でも、実際にルーターを使ったのが5日間だけであれば、料金は5日分しか請求されません。移動日や、ホテルのWiFiで十分な日など、ルーターを使わない可能性がある場合に、無駄な費用を節約できます。この柔軟性は他社にはない大きな強みです。(参照:海外WiFiレンタル屋さん公式サイト)

業界最安値を保証する制度あり

同社は「最安値保証」を掲げており、もし他社の同条件のプランよりも料金が高かった場合、申請することでその差額を割り引いてくれる制度があります(適用には条件あり)。価格に徹底的にこだわりたいユーザーにとって、心強いサービスと言えるでしょう。受け取り方法も空港、宅配、コンビニと豊富に揃っています。


⑦ フォートラベル GLOBAL WiFi

旅行情報サイト「フォートラベル」が提供

フォートラベルは、月間1,000万人以上が利用する日本最大級の旅行クチコミ・比較サイトです。そのフォートラベルが、業界最大手のグローバルWiFiと提携して提供しているのがこのサービスです。システムや端末、サポート体制はグローバルWiFiと共通なので、サービスの品質は折り紙付きです。(参照:フォートラベル GLOBAL WiFi公式サイト)

独自の割引価格で利用可能

フォートラベル GLOBAL WiFiの最大のメリットは、独自の割引価格が設定されている点です。フォートラベルのサイト経由で申し込むことで、通常のグローバルWiFiの価格よりも安く利用できるケースが多くなっています。サービス内容は同じなので、グローバルWiFiの利用を検討している場合は、まずフォートラベルのサイトをチェックしてみるのがおすすめです。


⑧ anan Global WiFi

女性誌「anan」とのタイアップサービス

こちらもグローバルWiFiとの提携サービスの一つで、人気女性誌「anan」が監修しています。基本的なサービス内容はグローバルWiFiと同じですが、ananブランドならではの特色があります。(参照:anan Global WiFi公式サイト)

女性に嬉しい特典が付くことも

anan Global WiFiでは、オリジナルのポーチが付属したり、女性に嬉しいコスメのサンプルが付いてきたりといった、独自の特典が用意されることがあります。キャンペーン内容は時期によって異なりますが、旅の気分を盛り上げてくれるちょっとした心遣いが魅力です。サービス内容は信頼のグローバルWiFiなので、安心して利用できます。


⑨ エクスモバイル

1日単位の定額制で料金が分かりやすい

エクスモバイルは、「1カ国1日あたり〇〇円」というシンプルな定額制を基本としており、料金体系が非常に分かりやすいのが特徴です。追加料金や複雑なオプションが少なく、初めて利用する人でも安心して申し込めます。対応国数も170カ国以上と豊富です。(参照:エクスモバイル公式サイト)

長期プランがお得

エクスモバイルの強みは、30日間や60日間といった長期利用者向けの「マンスリープラン」にあります。1日あたりの料金が通常プランよりも大幅に割安になるため、留学や長期出張、ワーキングホリデーなどで長期間海外に滞在する場合には、トータルコストをかなり抑えることができます。長期滞在の予定がある方は、ぜひ検討してみてください。


⑩ HIS Wi-Fi

旅行会社HISが提供する安心感

大手旅行会社であるHIS(エイチ・アイ・エス)が提供する海外WiFiレンタルサービスです。長年にわたって海外旅行者をサポートしてきたHISが運営しているという絶大な安心感が最大の魅力です。旅行のプロが選んだ信頼性の高い通信回線を利用しており、品質面でも安心できます。(参照:HIS Wi-Fi公式サイト)

HISのツアーと同時申し込みも可能

HISで海外旅行のパッケージツアーや航空券を申し込む際に、オプションとしてWiFiレンタルも一緒に申し込むことができます。 旅行の手配を一つの窓口で完結させたい場合に非常に便利です。もちろん、WiFiだけの単体での申し込みも可能です。

初めてでも簡単!海外WiFiレンタルの使い方4ステップ

Webサイトで申し込む、指定した場所でルーターを受け取る、渡航先で電源を入れスマホに接続、帰国後にルーターを返却する

海外WiFiレンタルは、申し込みから返却までの流れが非常にシンプルです。初めて利用する方でも迷うことがないように、具体的な手順を4つのステップに分けて分かりやすく解説します。

① Webサイトで申し込む

すべてはレンタル会社のWebサイトで申し込むところから始まります。スマートフォンの画面を見ながら、順番に入力していくだけで簡単に完了します。

入力する主な項目:

  1. 渡航先と日程: まず、どの国へ、いつからいつまで行くのかを入力します。複数国を訪れる場合は「周遊プラン」を選択し、利用する国をすべて選びます。利用日数は、日本での出発日から帰国日までで自動計算されるのが一般的です。
  2. 料金プランとデータ容量: 渡航先を選択すると、利用可能な料金プラン(例: 4G LTE、5G)とデータ容量(例: 500MB、1GB、無制限)の一覧が表示されます。前の章で解説した「選び方」を参考に、自分の利用スタイルに合ったプランを選びましょう。
  3. オプションの選択: モバイルバッテリーや変換プラグ、安心補償プランなど、必要なオプションがあればここで追加します。特に「安心補償プラン」は、万が一の紛失・盗難・破損に備えて加入しておくことを強く推奨します。
  4. 受け取り・返却方法の選択: 空港カウンター、宅配便、コンビニなど、利用可能な方法の中から、自分のスケジュールに最も都合の良いものを選びます。空港カウンターを選ぶ場合は、利用する空港名とターミナルを正確に指定します。
  5. お客様情報の入力: 氏名、住所、電話番号、メールアドレスといった申込者の情報を入力します。
  6. 支払い情報の入力: クレジットカード情報を入力して決済します。

申し込みが完了すると、登録したメールアドレスに「申込完了メール」が届きます。受け取り場所や日時の詳細が記載されているので、必ず内容を確認し、旅行が終わるまで大切に保管しておきましょう。

申し込み期限の目安:
多くの会社では、出発日の3〜4日前までを申し込み期限としています。ただし、在庫には限りがあるため、特にゴールデンウィークやお盆、年末年始といった繁忙期は、出発の1〜2週間前までには申し込んでおくのが安心です。早めに申し込むと割引が適用される「早割」があるサービスも多いので、予定が決まったらすぐに申し込むのがお得です。

② 指定した場所でルーターを受け取る

申し込み時に指定した方法で、WiFiルーター一式を受け取ります。受け取ったら、その場で中身を確認することが大切です。

受け取り方法別の流れ:

  • 空港カウンターの場合:
    出発当日、空港に到着したら、申込完了メールに記載されたカウンターの場所へ向かいます。カウンターで名前を伝え、本人確認書類(パスポートや運転免許証など)を提示すると、ルーターの入ったポーチが渡されます。受け取りは数分で完了します。
  • 宅配便の場合:
    出発日の1〜2日前に、指定した住所(自宅や職場)にルーターが届きます。不在の場合は不在票が入るので、再配達の手配をしましょう。
  • コンビニの場合:
    指定したコンビニの店舗にルーターが届くと、メールなどで通知が来ます。店内の端末(LoppiやFamiポートなど)を操作して引換券を発行し、レジで受け取ります。

受け取ったら必ず中身をチェック!
ポーチの中には、以下のものが入っているのが一般的です。

  • WiFiルーター本体
  • ACアダプター(充電器)
  • USBケーブル
  • 変換プラグ(海外仕様の場合)
  • マニュアル
  • 返送用封筒(郵送返却の場合)

これらがすべて揃っているか、その場で必ず確認しましょう。 もし欠品があれば、すぐにレンタル会社に連絡してください。また、ルーター本体の電源が正常に入るかどうかも、念のため出発前に一度確認しておくと、より安心です。

③ 渡航先で電源を入れ、スマートフォンに接続する

いよいよ現地に到着です。飛行機が着陸し、降機のアナウンスがあったら、すぐにインターネット接続の設定を始められます。設定は驚くほど簡単です。

接続手順:

  1. WiFiルーターの電源を入れる:
    ルーター本体の電源ボタンを長押しします。数秒待つと、ランプが点灯または点滅し、起動します。
  2. スマートフォンのWiFi設定を開く:
    お使いのスマートフォンで、「設定」アプリを開き、「Wi-Fi」(または「ネットワークとインターネット」)の項目をタップします。
  3. ネットワーク(SSID)を選択する:
    WiFiをオンにすると、利用可能なネットワークの一覧が表示されます。その中から、ルーター本体の裏側や側面に貼られているシールに記載された「SSID」と同じ名前のネットワークを探して、タップします。
    (例: GlobalWiFi_12345, IMOTO-WIFI-ABC など)
  4. パスワード(KEY)を入力する:
    パスワードの入力を求められます。SSIDと同じシールに記載されている「パスワード」「KEY」「PASS」などと書かれた文字列を、大文字・小文字・数字を間違えないように正確に入力します。
  5. 接続完了!:
    パスワードが正しく認証されると、スマートフォンの画面上部にWiFiの扇形のアイコンが表示され、インターネットに接続された状態になります。

一度この設定を行えば、次回からはルーターの電源が入っている場所に来ると自動的に接続されます。家族や友人のスマートフォンも、同じ手順で接続してあげましょう。

④ 帰国後にルーターを返却する

楽しい旅行も終わり、日本に帰国したら、最後のタスクとしてルーターを返却します。返却を忘れると延滞料金が発生してしまうため、忘れずに行いましょう。

返却方法別の流れ:

  • 空港カウンター・返却ボックスの場合:
    申し込み時に指定された、あるいは案内された返却カウンターへ向かいます。スタッフに直接手渡すか、24時間対応の「返却ボックス」が設置されている場合は、そこにポーチごと投函するだけで完了です。付属品を入れ忘れないように注意しましょう。
  • 郵送返却の場合:
    受け取り時に同封されていた返送用の封筒に、ルーターと付属品一式をすべて入れ、封をします。「帰国日の翌日までにポストへ投函」「帰国後2日以内に発送」など、会社ごとに定められた期限内に、郵便ポストに投函するか、郵便局やコンビニから発送手続きを行います。

これで、海外WiFiレンタルの利用はすべて完了です。この簡単な4ステップを覚えておけば、次回の海外旅行でもスムーズにインターネット環境を確保できます。

海外WiFiレンタルを利用するときの注意点

紛失・盗難に備えて補償プランに加入しておく、機器本体や付属品をなくさないように管理する、モバイルバッテリーを準備してバッテリー切れに備える、返却期限を過ぎないように注意する

手軽で便利な海外WiFiレンタルですが、いくつかの注意点を押さえておかないと、思わぬトラブルや追加料金に繋がることがあります。快適な旅行のために、以下のポイントを必ず心に留めておきましょう。

紛失・盗難に備えて補償プランに加入しておく

海外旅行では、スリや置き引きなどの盗難リスクが日本よりも高い場合があります。また、慣れない環境での移動中にうっかり落としてしまったり、ホテルに置き忘れてしまったりする可能性もゼロではありません。

もし、レンタルしたWiFiルーターや付属品を紛失・破損してしまった場合、補償プランに未加入だと高額な弁償金を請求されます。

  • ルーター本体の弁償金: 約20,000円〜40,000円
  • 付属品(充電器やケーブルなど)の弁償金: 各1,000円〜3,000円

合計で数万円の予期せぬ出費となってしまう可能性があるのです。

これを避けるために、申し込み時に「安心補償プラン」や「あんしんパック」といった名称のオプションに加入しておくことを強く推奨します。 これらのプランは、1日あたり200円〜300円程度の追加料金で加入でき、万が一の際の弁償金が全額免除、または大幅に減額(例:80%〜100%補償)されます。

補償プランには、機器の故障や破損だけをカバーする基本的なプランから、盗難・紛失までカバーするフルサポートプランまで、いくつかの種類があります。料金は少し高くなりますが、盗難・紛失までカバーしてくれるプランを選んでおくと、最も安心です。 「自分は大丈夫」と過信せず、万が一のリスクに備えることが、心から旅行を楽しむための賢明な判断と言えます。

機器本体や付属品をなくさないように管理する

補償プランに加入するのに加えて、そもそも紛失や破損を防ぐための自己管理も非常に重要です。弁償金の問題だけでなく、ルーターをなくしてしまっては、その時点でインターネットが使えなくなり、旅行の利便性が著しく損なわれます。

管理のポイント:

  • ポーチにまとめて保管する: レンタル時に提供される専用ポーチは、ルーター本体と付属品をまとめて収納するのに最適です。ルーター、充電器、ケーブル、変換プラグなど、使い終わったら必ずポーチに戻す習慣をつけましょう。 バラバラに保管すると、小さなケーブルなどを紛失しやすくなります。
  • 定位置を決める: ホテルでは、必ず同じ場所(例:ベッドサイドのテーブルの上)にポーチを置くようにしましょう。「どこに置いたか忘れた!」という事態を防げます。
  • 持ち運び時はバッグの奥へ: 外出時にルーターを持ち運ぶ際は、バッグの外ポケットなど、盗難に遭いやすい場所に入れるのは避けましょう。バッグの内側のファスナー付きポケットなど、安全な場所に収納するのが基本です。
  • ホテルのチェックアウト時に最終確認: 部屋を出る前に、コンセント周りやベッドサイド、机の上などを再度確認し、ルーターや充電器の忘れ物がないかチェックするのを忘れないでください。

これらの基本的な管理を徹底するだけで、紛失・破損のリスクは大幅に減らすことができます。

モバイルバッテリーを準備してバッテリー切れに備える

これはデメリットの項目でも触れましたが、非常に重要な注意点なので改めて強調します。海外WiFiルーターは、1日の観光の途中でバッテリーが切れる可能性が非常に高いです。

朝100%に充電して出発しても、夕方にはバッテリーが残りわずか、ということ態は日常茶飯事です。地図を見たり、レストランを探したりと、いざという時にインターネットが使えなくなるのは致命的です。

この問題を解決する唯一の方法は、モバイルバッテリーを携帯することです。

  • 容量の目安: 自分のスマートフォンも充電することを考えると、10,000mAh以上の容量があると安心です。これなら、WiFiルーターとスマートフォンをそれぞれ1回以上フル充電できます。
  • ケーブルの確認: モバイルバッテリー本体と、WiFiルーターを接続するためのUSBケーブル(多くはMicro USBまたはUSB Type-C)を忘れずに持っていきましょう。
  • 充電の習慣化: 夜ホテルに戻ったら、スマートフォンとWiFiルーターに加えて、モバイルバッテリー本体の充電も忘れずに行うようにしましょう。

モバイルバッテリーは、もはや海外旅行の必須アイテムです。レンタル会社のオプションで借りることもできますが、普段から使っているものがあれば、それを持参するのが最も経済的です。

返却期限を過ぎないように注意する

楽しい旅行から帰り、ほっと一息つきたいところですが、WiFiルーターの返却を忘れてはいけません。ほとんどのレンタル会社では、返却期限を過ぎてしまうと、1日あたり数千円単位の延滞料金が発生します。

特に注意が必要なのが郵送での返却です。

  • 返却期限の定義を確認する: 「帰国日の翌日までの消印有効」「帰国後2日以内に発送」など、会社によってルールが異なります。申込時の案内や同封のマニュアルで、正しい期限を必ず確認しましょう。
  • 帰宅後すぐに準備する: 疲れていて後回しにしたくなる気持ちは分かりますが、忘れないうちに、帰宅後すぐに返送の準備をしてしまうのが一番です。返送用封筒に機器一式を入れ、玄関など目につく場所に置いておくと、翌日の発送を忘れにくくなります。

空港での返却の場合も、返却カウンターの場所や営業時間を事前に確認し、飛行機の到着が遅れた場合なども想定して、余裕を持った行動を心がけましょう。うっかりミスで高額な延滞料金を支払うことのないよう、最後まで気を抜かずに対応することが大切です。

海外WiFiレンタルに関するよくある質問

ここでは、海外WiFiレンタルを初めて利用する方が抱きがちな疑問や不安について、Q&A形式でお答えします。

WiFiルーターはいつまでに申し込めばいい?

A. 可能な限り早く、少なくとも出発の1週間前までには申し込むのがおすすめです。

多くのレンタル会社では、ウェブサイトからの申し込み期限を出発日の3〜5日前に設定しています。しかし、これはあくまで最終的な締め切りです。

  • 繁忙期の在庫切れリスク: ゴールデンウィーク、お盆、年末年始などの大型連休は、申し込みが殺到し、希望のプランや機種の在庫がなくなってしまうことがあります。
  • 早割の適用: 多くの会社で、出発の30日以上前など、早く申し込むと料金が割引になる「早割」が適用されます。
  • 宅配受け取りの余裕: 宅配便で受け取る場合、出発の2〜3日前に自宅に届くように手配されます。直前の申し込みだと、受け取りが出発ギリギリになり、準備が慌ただしくなります。

これらの理由から、海外旅行の予定が決まったら、航空券やホテルと同時にWiFiも予約してしまうのが最も確実で、お得な方法と言えます。

1台で何人まで接続できる?

A. 機種によりますが、一般的には同時に5台〜10台まで接続可能です。

レンタルするWiFiルーターのスペックによって同時接続可能台数は異なります。申し込みページの機種情報などに「同時接続台数:最大〇台」といった記載があるので、確認してみましょう。

ただし、注意点があります。
接続台数が増えれば増えるほど、1台あたりの通信速度は低下します。 例えば、1本のストローでジュースを飲むのと、5本のストローで同時に飲むのをイメージすると分かりやすいでしょう。回線の速度を分け合って利用するため、全員が同時に動画を視聴するような使い方をすると、読み込みが遅くなる可能性があります。

とはいえ、地図の確認やLINEの送受信、Webサイトの閲覧といった通常の利用であれば、3〜5人程度のグループで1台をシェアしても、ストレスを感じることはほとんどありません。

どのデータ容量を選べばいいか分からない

A. 自分の使い方をイメージし、迷ったら少し多めのプランを選ぶのが安心です。

データ容量選びは、海外WiFiレンタルで最も悩むポイントの一つです。以下を目安に検討してみてください。

  • ライトユーザー(小容量: 300MB〜500MB/日):
    • 利用イメージ: Googleマップでのナビ、LINEやメールのテキスト送受信、時々Webサイトで情報を調べる程度。
    • こんな人におすすめ: 主に連絡や地図確認が目的で、SNSや動画はほとんど見ない。ホテルの無料WiFiを積極的に活用する人。
  • ミドルユーザー(通常容量: 600MB〜1GB/日):
    • 利用イメージ: 上記に加えて、InstagramやFacebookに写真を1日数枚投稿する。空き時間に少しSNSをチェックしたり、標準画質の短い動画を見たりする。
    • こんな人におすすめ: 一般的な使い方をするほとんどの旅行者。2〜3人のグループでシェアする場合。
  • ヘビーユーザー(大容量: 無制限プラン):
    • 利用イメージ: データ量を気にせず、高画質の動画を視聴したい。ビデオ通話を頻繁に行う。仕事で大容量のファイルを送受信する。
    • こんな人におすすめ: 常にインターネットに接続していないと不安な人。4人以上のグループでシェアする場合。動画好きの人。

一番避けるべきは、データ容量が足りなくなって通信制限がかかることです。そうなると、地図すらまともに見られなくなり、非常に不便です。料金の差は1日あたり数百円程度なので、「少し足りないかも?」と不安に思うくらいなら、一つ上の容量のプランを選んでおくのが賢明な判断です。

申し込み後のキャンセルはできる?

A. 可能です。ただし、キャンセルするタイミングによってキャンセル料が発生します。

キャンセルポリシーはレンタル会社によって異なりますが、一般的には以下のような規定になっています。

  • 出発日の4日前まで: キャンセル料無料
  • 出発日の3日前〜前日まで: レンタル料金の50%
  • 出発日当日: レンタル料金の100%

これはあくまで一例であり、「〇日前」の定義(営業日か、土日祝を含むかなど)や、手数料の有無は会社によって様々です。申し込み前に、必ず公式サイトの利用規約やキャンセルポリシーのページを確認しておきましょう。

旅行の予定が変更になったり、中止になったりした場合は、分かった時点ですぐにキャンセルの手続きを行うことが重要です。

渡航先で使えなかった場合はどうすればいい?

A. まずは基本的なトラブルシューティングを試し、解決しない場合はすぐにサポートセンターに連絡してください。

現地でインターネットに繋がらないと非常に焦りますが、落ち着いて対処しましょう。

ステップ1: 基本的なトラブルシューティング

  • ルーターの再起動: ほとんどの不具合は、電源を一度オフにし、数分待ってから再度オンにする「再起動」で解決します。
  • スマートフォンの再起動: ルーター側ではなく、スマートフォン側の問題である可能性もあります。スマートフォンも再起動してみましょう。
  • 電波の良い場所に移動する: 地下や建物の奥まった場所、山間部などでは電波が届きにくいことがあります。屋外や窓際に移動して、再度接続を試みてください。
  • WiFiの再接続: スマートフォンのWiFi設定を一度オフにし、再度オンにしてから接続し直してみてください。

ステップ2: サポートセンターへの連絡
上記の対処法を試しても解決しない場合は、ためらわずにレンタル会社のカスタマーサポートに連絡しましょう。 ここで重要なのは、「必ず現地にいる間に連絡する」ことです。

  • 連絡手段: 多くの会社が24時間対応の電話窓口や、LINE、メールでのサポートを提供しています。空港やホテルのフリーWiFiなどを利用して連絡しましょう。
  • なぜ現地での連絡が重要か: 帰国後に「使えなかった」と申告しても、「現地でサポートへの連絡がなかった」という理由で返金や割引の対象外となるケースがほとんどです。機器の不具合なのか、現地の電波状況の問題なのかを切り分けるためにも、現地での連絡が必須となります。

万が一のトラブルに備え、サポートセンターの連絡先(電話番号やLINE ID)を、事前にスマートフォンのメモ帳などに控えておくことをお勧めします。