旅行の計画は心躍るものですが、宿泊費や交通費、現地でのアクティビティ費用など、何かと出費がかさむのも事実です。しかし、少しの工夫でその負担を大きく軽減できる方法があります。それが「旅行クーポン」の活用です。
現在、多くの旅行予約サイトや自治体、クレジットカード会社などが、多種多様な割引クーポンを配布しています。これらのクーポンを賢く利用すれば、同じホテル、同じプランでも、通常よりはるかにお得に旅行を楽しめます。
しかし、「どのサイトで、どんなクーポンが手に入るの?」「クーポンの探し方がわからない」「利用する際の注意点は?」といった疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな旅行クーポンに関するあらゆる疑問を解消します。クーポンの基本的な種類から、2024年最新のおすすめクーポンサイト17選、さらには上級者向けの賢い探し方や予約のコツまで、旅行費用を節約するためのノウハウを網羅的に解説します。
この記事を最後まで読めば、あなたは自分に最適なクーポンを見つけ出し、誰よりもお得に旅行を予約するスキルが身についているはずです。次の旅行を最高の思い出にするために、さっそくクーポンの世界を探検していきましょう。
目次
旅行で使えるクーポンの種類
一言で「旅行クーポン」といっても、その種類は多岐にわたります。宿泊施設だけでなく、交通手段や現地での体験など、旅のあらゆる場面で活用できるクーポンが存在します。まずは、どのような種類のクーポンがあるのかを把握し、自分の旅行スタイルに合ったものを見つけるための基礎知識を身につけましょう。
ここでは、代表的な6種類の旅行クーポンについて、それぞれの特徴や利用シーン、メリットを詳しく解説します。
ホテル・旅館の宿泊割引クーポン
最も一般的で、利用機会が多いのがホテルや旅館の宿泊料金が割引になるクーポンです。多くのオンライン旅行予約サイト(OTA)で頻繁に配布されており、旅行費用の大部分を占める宿泊費を直接的に節約できるため、非常に人気があります。
このクーポンは、大きく分けて「定額割引」と「定率割引」の2種類に分類されます。
- 定額割引クーポン: 「30,000円以上の宿泊で使える3,000円割引」のように、決まった金額が割り引かれるクーポンです。割引額が明確で分かりやすいのが特徴です。特に、最低利用金額ぎりぎりの価格帯の宿泊施設を予約する際に、割引率が高くなる傾向があります。
- 定率割引クーポン: 「宿泊料金の10%割引」のように、予約金額に対して一定の割合で割り引かれるクーポンです。宿泊料金が高額になるほど割引額も大きくなるため、高級ホテルや旅館、連泊、大人数での旅行など、支払総額が大きくなる場合に特にメリットを発揮します。
これらのクーポンは、旅行予約サイトが独自に発行するもの、宿泊施設が独自に発行するもの(特定の宿でしか使えないクーポン)、そして自治体の観光支援策として発行されるものなど、発行元も様々です。
探す際のポイントは、予約サイトのクーポン特集ページを定期的にチェックすることです。セール期間や季節の変わり目、特定の曜日(例:5と0のつく日など)に合わせて、お得なクーポンが配布されることが多いため、旅行の計画段階からこまめに情報を収集することが、より良い条件のクーポンを獲得する鍵となります。
パッケージツアーの割引クーポン
パッケージツアーは、往復の交通手段(飛行機、新幹線など)と宿泊施設がセットになった旅行商品のことです。これらは「ダイナミックパッケージ」や「JRセットプラン」などとも呼ばれ、個別に予約するよりも割安になるケースが多く、予約の手間が省けるというメリットがあります。
パッケージツアー専用の割引クーポンは、割引額が数千円から、時には10,000円以上と高額になることが少なくありません。これは、旅行会社が航空会社や宿泊施設からまとめて仕入れることで、大きな割引原資を確保できるためです。
このクーポンが特に有効なのは、以下のようなケースです。
- 遠隔地への旅行: 航空券や新幹線代が高額になる沖縄、北海道、あるいは地方都市への旅行では、交通費と宿泊費がセットになったプランで高額クーポンを利用することで、総額を大幅に抑えられます。
- 繁忙期の旅行: ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの繁忙期は、航空券も宿泊費も高騰します。こうした時期にパッケージツアーのクーポンを利用すれば、個人手配よりもお得になる可能性があります。
- 旅行計画の手間を省きたい場合: 交通と宿泊を一度に予約できる手軽さに加え、クーポンで割引も適用されるため、時間的にも金銭的にも効率的な旅行計画が可能です。
ただし、パッケージツアーのクーポンには「最低旅行代金〇〇円以上」といった条件が設定されていることがほとんどです。また、対象となる出発地や目的地、利用期間が限定されている場合もあるため、利用前には必ず詳細な条件を確認することが重要です。JTBや日本旅行、楽天トラベル、じゃらんnetなどが、こうしたクーポンを定期的に配布しています。
航空券の割引クーポン
航空会社の公式サイトや一部の旅行予約サイトでは、航空券の購入時に利用できる割引クーポンが配布されることがあります。特に、LCC(格安航空会社)は、セールのタイミングで割引クーポンを発行することが多いです。
航空券クーポンには、主に2つのタイプがあります。
- プロモコード/クーポンコード: 予約画面で特定のコードを入力すると、運賃が割引されるタイプです。航空会社のメールマガジンや公式SNSで告知されることが一般的です。
- セール運賃: クーポンとは少し異なりますが、期間限定で特定の路線が大幅に割引されるセールも、実質的な割引の一種と言えます。
これらのクーポンやセールを活用することで、通常よりも安く航空券を手に入れることができますが、いくつかの注意点も存在します。
- 対象外の費用: クーポン割引の対象は「運賃」のみで、空港使用料や燃油サーチャージ、各種税金は割引対象外となるのが一般的です。
- 利用条件の厳しさ: 対象搭乗期間、対象路線、販売期間が細かく定められています。また、セール運賃の航空券は、予約の変更やキャンセルができなかったり、高額な手数料がかかったりするケースが多いため、旅程が確定してから予約することをおすすめします。
航空券のクーポンは、宿泊クーポンほど頻繁には配布されませんが、Trip.comやExpediaといった外資系の旅行予約サイトが独自に配布することもあります。特定の航空会社にこだわらず、柔軟に旅行計画を立てられる場合に有効な選択肢です。
レンタカーの割引クーポン
旅行先での移動の自由度を格段に高めてくれるレンタカーも、クーポンを利用してお得に予約できます。レンタカーのクーポンは、主に旅行予約サイトやレンタカー会社の公式サイトで手に入ります。
特に、楽天トラベルやじゃらんnetなどの旅行予約サイトでは、宿泊予約やパッケージツアー予約とセットで利用できるレンタカークーポンが豊富です。これらのサイトでは、宿泊予約者限定で通常よりも割引率の高いクーポンが提供されることもあります。
レンタカークーポンを利用するメリットは、単純な料金割引だけではありません。
- 乗り捨て料金が無料になるキャンペーン: 通常は追加料金がかかる「乗り捨て(出発店舗と異なる店舗に返却する)」が無料になるクーポンやキャンペーンがあります。これにより、片道ルートの旅行など、旅程の自由度が大きく向上します。
- オプション料金の割引: 免責補償制度(CDW)やチャイルドシートなどのオプション料金が割引になるクーポンもあります。
ただし、宿泊クーポンと同様に、利用条件の確認は必須です。「〇〇クラス以上の車種限定」「〇〇県内の営業所限定」「連続〇日以上の利用が条件」など、細かな制約があるため、自分の利用計画に合致するかどうかを事前にチェックしましょう。旅行の計画段階で、宿泊と交通手段をまとめて検討することで、よりお得なクーポンの組み合わせを見つけやすくなります。
アクティビティ・遊び体験の割引クーポン
旅行の楽しみは、宿泊や移動だけではありません。その土地ならではの文化体験やレジャー、絶景を楽しむアクティビティも旅の醍醐味です。そして、これらの「遊び・体験」に関しても、お得なクーポンが存在します。
アクティビティ予約に特化したサイト(例:じゃらん遊び・体験、アソビュー!、KKdayなど)では、多種多様なクーポンが常時配布されています。
クーポンの対象となるアクティビティは非常に幅広く、以下のようなものが挙げられます。
- レジャー施設: 水族館、動物園、テーマパーク、美術館などの入場券
- アウトドア体験: ダイビング、シュノーケリング、カヌー、ラフティング、スキー、スノーボード
- 文化体験: 陶芸体験、着物レンタル、そば打ち体験、ガラス工芸
- リラクゼーション: 日帰り温泉、スパ、マッサージ
- グルメ: いちご狩りなどの果物狩り、レストランの食事券
これらのクーポンは、数百円の少額割引から、数千円規模の割引まで様々です。特に「初回利用者限定クーポン」や「特定ジャンル限定クーポン」などは割引率が高い傾向にあります。
旅先で「何かしたいな」と思った時にスマートフォンで検索し、その場で予約・決済してすぐに使えるクーポンも多いため、非常に利便性が高いのが特徴です。旅行前に目的地のエリアで使えるクーポンがないかチェックしておくだけで、旅の充実度が格段にアップします。
ふるさと納税の旅行クーポン
近年、新たな旅行費用の節約術として注目されているのが「ふるさと納税」の返礼品として提供される旅行クーポンや感謝券です。
ふるさと納税は、応援したい自治体に寄付をすると、寄付額のうち2,000円を超える部分について、所得税や住民税から控除が受けられる制度です。そして、多くの自治体が返礼品として、その地域の宿泊施設や観光施設で利用できるクーポンや商品券を用意しています。
代表的なものには、以下のようなサイトやサービスがあります。
- 楽天トラベルふるさと納税: 寄付をすると、寄付額の30%分のクーポンが発行され、楽天トラベルでの対象施設予約時に利用できます。
- ふるなびトラベル: 寄付額の30%分の「ふるなびトラベルポイント」が付与され、提携するホテルや旅館の予約に利用できます。
- JTBふるぽ: 寄付額の30%分のポイントが付与され、JTBが取り扱う旅行プランの支払いに充当できます。
例えば、100,000円を特定の自治体に寄付した場合、実質的な自己負担は2,000円で済み、返礼品として30,000円分の旅行クーポンが手に入る計算になります。これは、通常の割引クーポンとは比較にならないほど高い還元率です。
ただし、利用にはいくつかの注意点があります。まず、税金の控除上限額は、個人の年収や家族構成によって異なります。上限額を超えて寄付した分は自己負担となるため、事前にシミュレーションサイトなどで自分の上限額を確認しておくことが不可欠です。また、クーポンが利用できるのは寄付した自治体内の施設に限られるため、行きたい旅行先が決まっている場合に非常に有効な手段と言えるでしょう。
【2024年最新】旅行クーポンが手に入る予約サイト17選
旅行クーポンを最も効率的に見つけることができる場所は、オンラインの旅行予約サイト(OTA)です。各サイトは顧客獲得のために、独自のクーポンやセールを頻繁に実施しています。ここでは、国内の主要な旅行予約サイトから、特徴的な海外サイトまで、2024年最新の情報に基づき17サイトを厳選して紹介します。
それぞれのサイトの強み、クーポンの特徴、ポイント制度などを比較し、自分にぴったりのサイトを見つける参考にしてください。
予約サイト | 主な特徴 | クーポンの種類 | ポイント制度 |
---|---|---|---|
楽天トラベル | 楽天市場との連携が強力。スーパーSALEは必見。 | 宿泊、ツアー、レンタカー、バス、航空券 | 楽天ポイント |
じゃらんnet | クーポン配布が頻繁で種類も豊富。遊び体験も充実。 | 宿泊、ツアー、遊び体験、レンタカー | Pontaポイント, dポイント |
Yahoo!トラベル | PayPayポイントの高還元率が魅力。 | 宿泊、ツアー | PayPayポイント |
JTB | 大手ならではの安心感と質の高いプラン。 | 宿泊、ツアー(国内・海外) | JTBトラベルポイント |
るるぶトラベル | JTB系列。観光情報と連携したプランが豊富。 | 宿泊、ツアー | JTBトラベルポイント |
一休.com | 高級ホテル・旅館、レストランに特化。 | 宿泊、レストラン | 一休ポイント |
Relux | 審査制で厳選された宿のみ掲載。満足度保証。 | 宿泊 | Reluxポイント |
ゆこゆこ | 温泉宿・旅館に特化。シニア層に人気。 | 宿泊(温泉宿) | – |
日本旅行 | JRセットプラン(赤い風船)が有名。 | 宿泊、ツアー(JRセット) | – (web限定ポイントあり) |
近畿日本ツーリスト | クラブツーリズムと連携。団体・ツアーに強い。 | 宿泊、ツアー(国内・海外) | – |
H.I.S. | 海外旅行に強み。セール時の価格が魅力的。 | ツアー(海外・国内)、航空券 | – |
Trip.com | 中国系。アジア圏のホテル・航空券に強い。 | 宿泊、航空券、鉄道 | Trip Coins |
agoda | アジア圏に強い。独自割引「アゴダコイン」など。 | 宿泊 | アゴダコイン |
Expedia | 世界最大級の旅行サイト。航空券+ホテルがお得。 | 宿泊、航空券、ツアー | Expedia Rewards |
Booking.com | 世界中の宿泊施設を網羅。Genius会員特典が強力。 | 宿泊 | Geniusプログラム |
Hotels.com | 10泊で1泊無料になるスタンプ制度が特徴。 | 宿泊 | Hotels.com Rewards |
クラブツーリズム | テーマ性のあるツアーが豊富。バスツアーに強い。 | ツアー(バス、鉄道、船) | – |
① 楽天トラベル
楽天ポイントユーザーならまずチェックすべきサイトです。楽天市場や楽天カードなど、楽天グループのサービスとの連携が非常に強力で、ポイントが貯まりやすく、使いやすいのが最大の特徴です。
クーポンの種類も豊富で、宿泊施設で使える割引クーポンはもちろん、「楽天トラベル スーパーSALE」(3月、6月、9月、12月開催)や「お買い物マラソン」の時期には、半額以下のプランや大幅割引クーポンが多数登場します。また、「毎月5と0のつく日」には、高級宿や温泉宿で使えるクーポンが配布されるなど、特定の日に狙いを定めることで、よりお得に予約が可能です。宿泊だけでなく、高速バスやレンタカー、海外旅行のクーポンも充実しています。
② じゃらんnet
リクルートが運営する国内最大級の旅行予約サイトで、クーポンの配布頻度と種類の豊富さでは他の追随を許しません。サイト上部の「お得なクーポン」ページには、エリア別、旅館・ホテル別、ステージ別のクーポンが常時掲載されています。
特に注目すべきは、年に数回開催される「じゃらんスペシャルウィーク」です。この期間中は、最大で数万円割引になる高額クーポンや、通常よりも多くの施設で使えるクーポンが配布されます。また、ホテル予約だけでなく、「じゃらん遊び・体験」で使えるクーポンも豊富で、旅先でのアクティビティまでお得に楽しみたい方におすすめです。Pontaポイントやdポイントが貯まる・使える点も魅力です。
③ Yahoo!トラベル
ソフトバンクグループが運営するサイトで、最大の魅力はPayPayポイントの高い還元率です。宿泊予約で「いまスグ利用」を選択すると、宿泊代金がその場で割引される仕組みがあり、実質的なクーポンとして機能します。
特に「LYPプレミアム会員」(旧Yahoo!プレミアム会員)やソフトバンク・ワイモバイルユーザーは、ポイント付与率がさらにアップするキャンペーンが頻繁に開催されます。週末や「5のつく日」など、特定の日を狙って予約することで、10%以上のポイント還元も珍しくありません。クーポン配布もありますが、基本的にはポイント還元を重視するユーザー向けのサイトと言えるでしょう。
④ JTB
大手旅行会社ならではの安心感と、質の高い旅行商品を求める方におすすめのサイトです。老舗ならではのネットワークを活かし、他のサイトでは取り扱いのない旅館や限定プランが見つかることもあります。
クーポンは、国内の宿泊やツアーで使えるものが中心で、特に「るるぶトラベル」とサイトが統合されてからは、オンラインで利用できるクーポンの種類が増えました。高価格帯のツアーや旅館で使える高額クーポンが配布されることもあり、特別な記念日旅行などを計画している場合にチェックする価値があります。JTBトラベルポイントが貯まり、店舗でも利用可能です。
⑤ るるぶトラベル
旅行情報誌「るるぶ」を出版するJTBが運営していましたが、現在はJTBサイトに統合されています。しかし、「るるぶトラベル」ブランドは健在で、観光情報と連携したユニークな宿泊プランが特徴です。
JTBと同様のクーポンが利用できるほか、特定のテーマ(例:絶景が見える宿、ペットと泊まれる宿など)に特化したクーポンが配布されることがあります。旅行先の情報を集めながら、それに合った宿泊施設とクーポンを探せるのが強みです。
⑥ 一休.com
「心に贅沢させよう」をコンセプトに、厳選された高級ホテル・旅館、レストラン予約に特化したサイトです。掲載基準が厳しく、質の高いサービスを安心して利用できます。
クーポンは頻繁に配布されるわけではありませんが、サイト独自のポイント制度「一休ポイント」の還元率が高く、特に「タイムセール」や会員ステージに応じた特典が充実しています。予約時にポイントを即時利用すれば、実質的な割引として活用できます。特別な時間を過ごしたい、ワンランク上の旅行を計画している方に最適です。
⑦ Relux
一休.comと同様に、高級宿に特化した予約サイトですが、Reluxはさらに厳しい審査基準を設けており、掲載されているのは全国の宿泊施設の中から選び抜かれた約5%のみです。
最低価格保証を掲げており、万が一他サイトより高かった場合は差額を返金する制度があります(条件あり)。Reluxが独自に配布するクーポンや、会員ランク(Reluxステージ)に応じた特典、ポイント還元(Reluxポイント)を組み合わせることで、質の高い宿泊体験をお得に実現できます。宿選びに失敗したくない、という方に強い支持を得ています。
⑧ ゆこゆこ
「いいお湯、いい旅、いい笑顔」をキャッチフレーズに、温泉宿・旅館の予約に特化したサイトです。特にシニア層からの支持が厚く、1泊2食付きで1万円以下のプランなど、リーズナブルな価格帯の温泉宿が豊富に揃っています。
Webサイトだけでなく電話予約にも対応しており、インターネット操作が苦手な方でも利用しやすいのが特徴です。クーポンは「ゆこゆこネット」限定で配布されることがあり、平日の宿泊プランや、特定の温泉地の特集と連動した割引が見られます。気軽に温泉旅行を楽しみたい方におすすめです。
⑨ 日本旅行
日本で最も歴史のある旅行会社であり、特にJRと宿泊がセットになった「赤い風船 JRセットプラン」は長年の看板商品です。新幹線や特急を利用した国内旅行を考えているなら、必ずチェックしたいサイトの一つです。
JRセットプラン専用の割引クーポンが配布されることがあり、往復の交通費と宿泊費を合わせた総額から割引されるため、非常にお得感があります。また、Web限定の宿泊プランやクーポンも用意されており、老舗の安心感とオンラインの利便性を両立しています。
⑩ 近畿日本ツーリスト
大手旅行会社の一つで、個人旅行から団体旅行まで幅広く取り扱っています。特に、テーマ性のあるツアーを企画・販売する「クラブツーリズム」と連携しており、ユニークな旅行商品が豊富です。
国内・海外のパッケージツアーで利用できるクーポンが中心で、方面限定や期間限定のセールが頻繁に開催されます。他のサイトにはない独自のツアーを探している方や、添乗員付きの安心な旅行を好む方に適しています。
⑪ H.I.S.
海外旅行、特に格安航空券やパッケージツアーで圧倒的な強みを持つ旅行会社です。円高還元セールや初夢フェアなど、大規模なセールの際には驚くような価格の商品が登場します。
海外旅行向けのクーポンや割引キャンペーンが中心ですが、近年は国内旅行にも力を入れており、沖縄や北海道などの人気リゾート地へのパッケージツアーで使えるクーポンも配布されています。航空券とホテルを自由に組み合わせる「ダイナミックパッケージ」もお得です。
⑫ Trip.com
中国に本拠を置く世界最大級のオンライン旅行会社です。特にアジア圏の航空券やホテルの価格競争力が高く、独自の仕入れルートを持っているため、他のサイトよりも安く予約できるケースが少なくありません。
日本語のサポートも充実しており、安心して利用できます。サイト独自の割引クーポンが頻繁に配布されるほか、予約で貯まる「Trip Coins」は次回の予約時に割引として利用可能です。中国や韓国、東南アジア方面への旅行を計画しているなら、必ず料金を比較したいサイトです。
⑬ agoda
シンガポールに本社を置く、アジアを中心に世界中の宿泊施設を扱う予約サイトです。Trip.comと同様にアジア圏のホテルに強く、特に東南アジアでは圧倒的な掲載数を誇ります。
「シークレットディール」や「クーポンコード」など、様々な形式で割引が提供されます。また、現金化も可能な独自ポイント「アゴダコイン」など、ユニークな還元システムも特徴です。掘り出し物の格安ホテルを見つけたい場合や、バックパッカーなど長期旅行者に人気のサイトです。
⑭ Expedia
アメリカに本拠を置く、世界最大級のオンライン旅行サイトです。「航空券+ホテル」の同時予約(ダイナミックパッケージ)による割引率の高さが最大の魅力です。
ホテル単体での予約よりも、航空券とセットで予約することで、ホテル代が大幅に割引される「AIR+割」が適用されます。海外旅行の際には、まずExpediaで航空券とホテルのセット料金を確認するのがセオリーの一つです。会員プログラム「Expedia Rewards」の会員は、会員限定価格や特典を利用できます。
⑮ Booking.com
オランダ発の世界最大級の宿泊予約サイトで、掲載されている宿泊施設の数が群を抜いています。高級ホテルからアパートメント、ホステル、個人宅まで、あらゆるタイプの宿泊施設が見つかります。
クーポン配布は少ないものの、リピーター向けの会員プログラム「Genius」が非常に強力です。利用回数に応じてレベルが上がり、レベル2以上になると対象施設で10〜15%の割引、無料の朝食、無料のルームアップグレードなどの特典が受けられます。世界中を旅する旅行者にとって、必須のサイトと言えるでしょう。
⑯ Hotels.com
Expediaグループの宿泊予約サイトで、「Hotels.com Rewards」という独自のスタンププログラムが最大の特徴です。サイト経由で10泊すると、過去10泊の平均宿泊料金相当の「ボーナスステイ」が1泊分プレゼントされます。
実質的に10%還元の仕組みであり、頻繁に旅行や出張に行く方にとっては非常に魅力的です。特定のクーポンコードがなくても、継続的に利用することで着実にメリットを享受できるサイトです。
⑰ クラブツーリズム
近畿日本ツーリスト系列の旅行会社で、特定の趣味やテーマに特化した「テーマのある旅」を数多く企画・販売しています。例えば、「街道を歩く」「写真撮影の旅」「登山・ハイキング」など、目的が明確な旅行者から強い支持を得ています。
バスツアーが特に有名で、出発地も全国多岐にわたります。クーポンは特定のツアーや出発月を対象にしたものが中心です。一人参加限定のツアーも多く、共通の趣味を持つ仲間と出会える場としても人気があります。
旅行クーポンの賢い探し方
お得な旅行クーポンは、ただ待っているだけでは手に入りません。自ら積極的に情報を探しに行く姿勢が、より大きな節約に繋がります。旅行予約サイトをチェックする以外にも、クーポンを見つける方法は数多く存在します。ここでは、情報感度の高い旅行者が実践している、クーポンの賢い探し方を6つ紹介します。
各旅行予約サイトのクーポン・セールページを確認する
最も基本的かつ重要な探し方が、利用したい旅行予約サイトのクーポンページやセール情報を直接確認することです。ほとんどのサイトには「クーポン」「キャンペーン」「セール」といった専用ページが設けられており、現在利用可能なクーポンが一覧で表示されています。
これらのページを効率的にチェックするための具体的なアクションは以下の通りです。
- ブックマーク(お気に入り登録): 楽天トラベル、じゃらんnetなど、頻繁に利用するサイトのクーポンページはブラウザにブックマークしておきましょう。旅行を計画する際にワンクリックで最新情報を確認できます。
- メールマガジンへの登録: 各サイトのメールマガジンに登録しておくと、会員限定のシークレットクーポンや、セール開始の案内が届きます。情報が多すぎると感じる場合は、旅行用のフリーメールアドレスを作成して登録するのも一つの手です。
- 定期的な巡回: 「じゃらんスペシャルウィーク」や「楽天トラベルスーパーSALE」のような大規模セールは開催時期がある程度決まっています。また、週末限定、月始め限定など、定期的に開催される小規模なキャンペーンも多いため、週に1〜2回程度、主要サイトを巡回する習慣をつけると、お得な情報を見逃しにくくなります。
これらの地道な情報収集が、高額クーポンを獲得するための第一歩となります。
自治体の旅行支援キャンペーンをチェックする
2020年以降、「Go To トラベル」や「県民割」、そして記憶に新しい「全国旅行支援」など、国や自治体が主導する大規模な旅行支援キャンペーンが数多く実施されてきました。これらのキャンペーンは、通常のクーポンとは比較にならないほどの高い割引率を誇り、旅行需要を喚起する大きな要因となりました。
2024年現在も、能登半島地震からの復興を目的とした「北陸応援割」のように、特定の地域を対象とした支援策が実施されています。今後も、様々な形で自治体独自の旅行支援が行われる可能性があります。
これらの情報をキャッチするための方法は以下の通りです。
- 観光庁の公式サイト: 国が関与する大規模なキャンペーンについては、観光庁のウェブサイトで最新情報が発表されます。
- 各都道府県の観光公式サイト: 都道府県や市町村が独自に行うキャンペーンは、それぞれの公式観光情報サイトで告知されます。例えば「〇〇県 観光」「〇〇市 宿泊割引」といったキーワードで検索すると、公式サイトが見つかります。
- 旅行予約サイトの特設ページ: 大規模なキャンペーンが始まると、楽天トラベルやじゃらんnetなどの予約サイト内に必ず特設ページが開設されます。対象施設や利用方法が分かりやすくまとめられているため、非常に便利です。
これらのキャンペーンは予算上限に達し次第、期間内でも終了してしまうため、情報が発表されたら迅速に予約することが重要です。
クーポンまとめサイトを活用する
複数の旅行予約サイトのクーポン情報を一つ一つ確認するのは手間がかかります。そこで役立つのが、各サイトのクーポン情報を集約して掲載している「クーポンまとめサイト」です。
これらのサイトを利用するメリットは、複数の予約サイトの情報を横断的に比較できる点にあります。自分が行きたい旅行先や日程で、どのサイトのクーポンが最もお得なのかを一目で把握できます。
ただし、利用する際には注意点もあります。
- 情報の鮮度: まとめサイトの情報が常に最新とは限りません。クーポンには利用枚数に上限があるため、サイト上では「利用可能」と表示されていても、実際に予約サイトにアクセスしたら既に配布終了しているケースがあります。
- 情報の正確性: 最終的な利用条件や割引額は、必ずリンク先の公式予約サイトで確認するようにしましょう。まとめサイトの情報はあくまで参考と捉え、最終確認を怠らないことが大切です。
まとめサイトは、クーポン探しの「きっかけ」として非常に有効です。気になるクーポンを見つけたら、必ず公式サイトで詳細を確認するという使い方を徹底しましょう。
クレジットカードの優待特典を利用する
意外と見落とされがちなのが、自分が保有しているクレジットカードに付帯する旅行優待特典です。多くのカード会社は、会員向けに旅行関連の割引サービスを提供しています。
優待内容はカードのランク(一般、ゴールド、プラチナなど)や、国際ブランド(Visa, Mastercard, JCB, American Expressなど)によって大きく異なります。
- 特定の予約サイトでの割引: 「〇〇カード会員はExpediaで8%OFF」「JCBカード会員はBooking.comでキャッシュバック」といった、特定の予約サイトと提携した優待があります。
- トラベルデスク経由での予約特典: プラチナカード以上のハイステータスカードには、専任のコンシェルジュが旅行の手配をしてくれる「トラベルデスク」が付帯していることがあります。このデスク経由で予約すると、部屋のアップグレードや朝食無料などの特典が受けられる場合があります。
- 手荷物宅配や空港ラウンジの利用: 直接的な割引ではありませんが、空港と自宅間の手荷物宅配が無料になったり、空港ラウンジを無料で利用できたりする特典も、旅行の快適性を高め、コストを削減する上で役立ちます。
まずは、自分の持っているクレジットカードの会員専用サイトにログインし、「優待」「トラベル」といったメニューを確認してみましょう。思わぬお得な特典が見つかるかもしれません。
福利厚生サービス(ベネフィット・ワンなど)を確認する
会社員の方であれば、勤務先が契約している福利厚生サービスもチェックしてみる価値があります。「ベネフィット・ワン(ベネフィット・ステーション)」や「リロクラブ」といった福利厚生サービスは、宿泊施設やパッケージツアーの割引メニューを豊富に取り揃えています。
これらのサービスを経由して予約することで、一般の予約サイトで予約するよりも安い「会員限定価格」で宿泊できたり、独自の補助金が適用されたりする場合があります。
福利厚生サービスのメリットは、旅行予約サイトのクーポンやポイント制度と併用できる可能性がある点です。例えば、福利厚生サービス経由でじゃらんnetにアクセスして予約すると、福利厚生の割引とじゃらんのクーポン、Pontaポイントの三重取りができるケースもあります(併用条件はサービスにより異なります)。
自社の福利厚生制度を詳しく知らない方も多いかもしれませんが、一度確認してみることを強くおすすめします。
ポイントサイトを経由して予約する
さらにお得を追求する上級者向けのテクニックが、「ポイントサイト」を経由して旅行予約サイトで予約する方法です。
ポイントサイト(例:ハピタス、モッピーなど)とは、そのサイト内に掲載されている広告(この場合は旅行予約サイトのリンク)を経由してサービスを利用すると、利用額の数%が「ポイント」として還元されるサービスです。貯まったポイントは、現金や電子マネー、航空会社のマイルなどに交換できます。
この方法の最大のメリットは、「予約サイトのポイント」と「ポイントサイトのポイント」を二重取りできる点です。
例えば、
- ポイントサイトAにログインする。
- ポイントサイトA内にある「楽天トラベル」の広告をクリックして、楽天トラベルのサイトに移動する。
- 楽天トラベルで通常通りホテルを予約する。
この手順を踏むだけで、楽天トラベルで獲得できる楽天ポイントに加えて、利用額の1%〜数%分のポイントサイトAのポイントが後日付与されます。旅行予約サイトのクーポンを利用した場合でも、このポイントサイトの還元は基本的に適用されます。
一手間かかりますが、数万円から数十万円になることもある旅行費用の場合、数%の還元でも数千円単位の節約に繋がります。旅行予約をする前の「習慣」にすることをおすすめします。
もっとお得に!旅行を予約する4つのコツ
クーポンを見つけるスキルを身につけたら、次はその効果を最大化するための「予約のコツ」をマスターしましょう。同じクーポンを使うにしても、予約のタイミングや方法を少し工夫するだけで、最終的な支払額に大きな差が生まれることがあります。ここでは、旅行費用をさらに圧縮するための、4つの実践的なテクニックを紹介します。
① 複数のサイトで料金を比較する
これは旅行予約における鉄則とも言える、最も基本的で重要なコツです。同じホテル、同じ宿泊日、同じプランであっても、予約するサイトによって料金が異なることは日常茶飯事です。
なぜ料金に差が出るのでしょうか。その理由は、各予約サイトのビジネスモデルの違いにあります。
- 手数料率の違い: 宿泊施設が予約サイトに支払う手数料は、サイトによって異なります。そのため、サイトごとに販売価格を変えている施設があります。
- 在庫の持ち方の違い: サイトによっては、特定の部屋タイプを一定数買い取り、自社の裁量で価格を決めて販売している場合があります。
- サイト独自の割引: 各サイトが独自に原資を負担して、特定のプランを割引しているケースもあります。
したがって、予約を確定する前には、最低でも2〜3つの主要な予約サイトで同じ条件の料金を比較することを強く推奨します。
この比較作業を効率化するために、「メタサーチ(横断検索サイト)」を活用するのも有効です。メタサーチとは、Trivago(トリバゴ)やSkyscanner(スカイスキャナー)のように、複数の予約サイトの料金を一括で検索・比較してくれるサービスです。希望のホテルと日程を入力するだけで、どのサイトが最安値かを瞬時に表示してくれます。
ただし、メタサーチには表示されないサイト独自の限定プランや、会員限定価格が存在する場合もあります。そのため、「まずはメタサーチで相場観を掴み、その上で主要な予約サイト(楽天トラベル、じゃらんなど)を直接訪れてクーポンやポイント還元を加味した実質価格を比較する」という手順が、最も賢い方法と言えるでしょう。
② 公式アプリの限定クーポンを狙う
多くの旅行予約サイトは、Webサイトだけでなくスマートフォン向けの公式アプリを提供しています。そして、アプリユーザーを増やす目的で、「アプリ限定」のクーポンやセールを頻繁に実施しています。
Webサイトでは表示されない、より割引率の高いクーポンがアプリ上でのみ配布されることがあるため、旅行予約をする際は、必ず公式アプリもチェックする習慣をつけましょう。
アプリを利用するメリットは、クーポンだけではありません。
- プッシュ通知: セール開始やお得なクーポンの配布をプッシュ通知で知らせてくれるため、情報を見逃しにくくなります。特に、利用枚数が限られている人気のクーポンを狙う際には非常に有効です。
- 操作性の良さ: スマートフォンに最適化されているため、移動中や空き時間に手軽に予約や確認ができます。
- eチケット/予約確認書の管理: 予約内容がアプリ内に保存されるため、空港やホテルのチェックイン時にスムーズに提示できます。紙の予約確認書を持ち歩く必要がありません。
アプリをダウンロードし、ログインしておくだけで、お得な情報にアクセスできる機会が格段に増えます。特に頻繁に利用する予約サイトがある場合は、アプリのインストールは必須と言えるでしょう。
③ 旅行が安くなる時期に予約する
旅行費用は、需要と供給のバランスによって大きく変動します。多くの人が旅行したいと考える時期(需要が高い時期)は料金が高騰し、逆に旅行者が少ない時期(需要が低い時期)は料金が安くなる傾向があります。この「時期」を見極めることが、コストを抑える上で非常に重要です。
国内旅行のセール時期
国内旅行において、料金が高騰する繁忙期は主に以下の3つです。
- 年末年始 (12月下旬〜1月上旬)
- ゴールデンウィーク (4月下旬〜5月上旬)
- お盆休み (8月中旬)
これらの時期を避けた「閑散期(オフシーズン)」を狙うのが、お得に旅行する基本戦略です。具体的には、以下の時期が狙い目です。
- 1月中旬〜2月: 年末年始の反動で旅行者が減り、特に平日は料金が大きく下がります。冬の味覚や雪景色を楽しめる温泉地などがおすすめです。
- 4月上旬〜中旬: ゴールデンウィーク前の静かな時期。桜のシーズンが終わり、新緑が美しい季節です。
- 5月中旬〜7月上旬: ゴールデンウィーク後から夏休み前までの期間。特に梅雨の時期(6月)は、気候を気にしない屋内施設が充実した観光地や、紫陽花が美しい場所への旅行に適しています。
- 9月下旬〜11月: 夏休みとお盆のピークが過ぎ、気候も安定して過ごしやすい秋の行楽シーズン。紅葉シーズン本番(10月下旬〜11月中旬)を少し外すと、より安くなります。
これらの閑散期には、宿泊施設も空室を埋めるために、通常よりもお得な限定プランやクーポンを出すことが多くなります。
海外旅行が安い曜日
海外旅行、特に航空券の料金は、年間のシーズンだけでなく「曜日」によっても変動する傾向があります。一般的に、週末(金・土・日)に出発する便は、ビジネスや観光の需要が高まるため料金が高く設定されています。
一方で、週の半ばである火曜日、水曜日、木曜日に出発する便は、比較的需要が落ち着いているため、料金が安くなる傾向が見られます。もし休暇の取得に柔軟性があるならば、出発日と帰国日を平日に設定するだけで、航空券代を数万円単位で節約できる可能性があります。
航空券を検索する際には、出発日を1日ずらすだけで料金がどう変わるか、複数のパターンで比較検討してみることをおすすめします。
④ 早割と直前割を使い分ける
予約のタイミングには、大きく分けて「早割(早期割引)」と「直前割(直前割引)」の2つの戦略があります。どちらが優れているということではなく、自分の旅行スタイルや目的に合わせて賢く使い分けることが重要です。
- 早割(早期割引):
- 特徴: 宿泊日の60日前、90日前など、早く予約することで割引が適用されるプランです。
- メリット: 割引率が高く、希望の部屋タイプや人気の宿を確実に押さえられる可能性が高いです。特に、日程が確定している繁忙期の旅行や、必ず泊まりたい特定の宿がある場合に非常に有効です。早くから計画を立てることで、精神的な安心感も得られます。
- デメリット: 予約後のキャンセルや変更に厳しい条件(高いキャンセル料など)が設定されていることが多いです。予定が変更になる可能性がある場合には不向きです。
- 直前割(直前割引):
- 特徴: 宿泊日の数日前から当日にかけて、売れ残った空室を埋めるために設定される割引プランです。
- メリット: 「訳ありプラン(眺望が悪い、工事中のため騒音があるなど)」と組み合わせることで、驚くような格安料金で宿泊できることがあります。予定が流動的で、いつでも旅行に行けるフットワークの軽い方に向いています。
- デメリット: 希望の宿や部屋タイプが選べるとは限りません。満室で予約できないリスクも当然あります。また、繁忙期には直前割が出ない、あるいは出ても通常料金と大差ないことがほとんどです。
計画性が重要な旅行(記念日、繁忙期など)では「早割」を、柔軟性と価格を最優先する突発的な旅行では「直前割」を狙う、というように、状況に応じた戦略の使い分けが、賢い旅行予約の鍵となります。
旅行クーポンを利用する際の3つの注意点
お得で便利な旅行クーポンですが、その利用にはいくつかの「落とし穴」も存在します。クーポンを見つけて喜んだのも束の間、「いざ使おうとしたら対象外だった」「条件を見落としていて割引が適用されなかった」といった失敗は、多くの人が経験するところです。こうした残念な事態を避けるために、クーポンを利用する際に必ず確認すべき3つの注意点を解説します。
① クーポンの利用条件を必ず確認する
最も重要で、かつ最も見落としがちなのが、クーポンの「利用条件」の詳細を確認することです。割引額の大きさに目を奪われ、細かい文字で書かれた条件を読み飛ばしてしまうと、後で思わぬトラブルに繋がりかねません。
予約を確定する前に、最低でも以下の項目は必ずチェックする習慣をつけましょう。
- 最低利用金額: 「〇〇円以上の宿泊予約で利用可能」という条件です。例えば「5,000円OFFクーポン」でも、「50,000円以上の予約」が条件であれば、49,000円の予約には使えません。自分の予算や予約したいプランの金額と合致しているかを確認する必要があります。
- 対象施設・対象プラン: クーポンによっては、利用できるホテルや旅館、プランが限定されている場合があります。「〇〇ホテルグループ限定」「Aプランは対象外」といった注記がないか確認しましょう。特に、自治体の旅行支援クーポンなどは、対象施設が厳密に決められています。
- 利用人数: 「大人2名様以上での利用に限る」など、最低利用人数が定められていることがあります。一人旅や少人数での旅行の際には特に注意が必要です。
- 予約対象期間と宿泊(利用)対象期間: これらは混同しやすいですが、全く異なる意味を持ちます。(詳細は次の項目で解説します)
- 利用上限枚数: 人気のクーポンは、「先着〇〇枚限定」という形で、利用できる枚数に上限が設定されています。クーポンを獲得していても、他の人が先に使って上限に達してしまうと、自分の予約時には利用できなくなります。お得なクーポンほど、早めに予約を確定させることが肝心です。
- その他の条件: 「オンラインカード決済限定」「会員ランク〇〇以上限定」など、サイトやクーポンによって独自の条件が付加されている場合があります。
これらの条件は、通常クーポンの詳細ページや、予約画面の最終確認ページに記載されています。少し面倒に感じても、この確認作業を怠らないことが、クーポンを確実に、そして賢く活用するための絶対条件です。
② 有効期限や対象期間に注意する
クーポンの利用条件の中でも特に混同しやすく、注意が必要なのが「期間」に関する項目です。主に「予約対象期間」と「宿泊(利用)対象期間」の2つが存在し、この違いを正確に理解しておく必要があります。
- 予約対象期間(クーポン有効期限):
- 意味: そのクーポンを使って「予約操作を完了させなければならない期間」のことです。
- 例: 「予約対象期間:6月1日〜6月15日」とあれば、6月15日の23:59までに予約を確定させる必要があります。6月16日になると、そのクーポンは失効し、使えなくなります。
- ポイント: クーポンを獲得したら、まずこの予約期限がいつまでなのかを把握することが重要です。
- 宿泊(利用)対象期間:
- 意味: 実際に「ホテルに宿泊したり、サービスを利用したりする日」が、この期間内に収まっている必要がある、という条件です。
- 例: 「宿泊対象期間:7月1日〜8月31日」とあれば、予約操作を6月に行っても、実際に泊まる日は7月か8月でなければなりません。この場合、9月の宿泊予約にこのクーポンは使えません。
- ポイント: 自分の旅行したい日程が、この宿泊対象期間に含まれているかを必ず確認しましょう。特に、お盆や年末年始などの繁忙期は対象外とされているケースが多いため、注意が必要です。
つまり、「予約対象期間内に、宿泊対象期間の予約をする」という条件を両方満たさなければ、クーポンは適用されません。この2つの期間をしっかりと区別し、自分の計画と照らし合わせることが、クーポン利用の基本となります。
③ 他の割引やセールと併用できるか確認する
よりお得に旅行を予約しようと考える際、「サイトのポイント利用とクーポンは併用できる?」「セール価格のプランに、さらにクーポンは使える?」といった疑問が生じます。他の割引施策との「併用可否」は、予約サイトやクーポンの種類によってルールが大きく異なります。
併用に関しては、主に以下のようなパターンが考えられます。
- クーポンとポイントの併用:
- 多くのサイトでは、ポイントを利用した後の金額に対してクーポンが適用される、あるいはクーポンを適用した後の金額に対してポイントが利用できる、といった形で併用が可能です。ただし、ルールはサイトによって異なるため、予約画面での表示をよく確認しましょう。
- クーポンと他のクーポンの併用:
- 基本的に、1回の予約で利用できるクーポンは1種類のみであることがほとんどです。「宿泊クーポン」と「レンタカークーポン」のように、予約の種類が異なれば同時に使える場合もありますが、同じ宿泊予約に対して複数のクーポンを適用することは通常できません。
- クーポンとセールプランの併用:
- これが最も注意が必要なケースです。「タイムセール限定プラン」や「早割プラン」など、既に割引が適用されているプランに対しては、クーポンの利用ができないと定められている場合があります。予約サイトのQ&Aページや、クーポンの注意書きに「一部対象外のプランがあります」といった記載がないか確認が必要です。
- 自治体支援策との併用:
- 「北陸応援割」のような自治体のキャンペーンと、予約サイトが独自に発行するクーポンの併用可否は、ケースバイケースです。併用が認められている場合は、非常にお得になりますが、多くの場合「併用不可」とされていることも少なくありません。キャンペーンの公式サイトや予約サイトの特設ページで、併用ルールを必ず確認しましょう。
最終的な割引額は、予約確定前の画面で必ず明細が表示されます。自分が意図した通りの割引が適用されているか、支払総額がいくらになるのかを指差し確認するくらいの慎重さを持つことが、後悔のない予約に繋がります。
旅行クーポンに関するよくある質問
ここまで旅行クーポンの種類や探し方、注意点について詳しく解説してきましたが、まだ解決しきれない疑問もあるかもしれません。このセクションでは、旅行クーポンに関して特に多く寄せられる質問に、Q&A形式で分かりやすくお答えします。
旅行クーポンはいつ、どこで手に入りますか?
旅行クーポンが手に入るタイミングと場所は様々ですが、主に以下のパターンに分けられます。
- 定期的に配布されるクーポン:
- 場所: 楽天トラベル、Yahoo!トラベルなど
- タイミング: 「5と0のつく日」「週末セール」など、特定の曜日や日付に定期的に配布されます。カレンダーに印をつけておくなど、狙いを定めてアクセスするのがおすすめです。
- 大規模セールに合わせて配布されるクーポン:
- 場所: 楽天トラベル、じゃらんnetなど
- タイミング: 「楽天トラベル スーパーSALE」(3,6,9,12月)や「じゃらんスペシャルウィーク」(年数回)など、年に数回開催される大規模なセールイベントの際に、高額なクーポンが大量に配布されます。これらの情報は、公式サイトやメールマガジンで事前に告知されるため、見逃さないようにしましょう。
- 不定期・突発的に配布されるクーポン:
- 場所: 多くの旅行予約サイト
- タイミング: 「ゲリラクーポン」や「シークレットクーポン」として、予告なく配布されることがあります。サイトの公式アプリをインストールしてプッシュ通知をオンにしておくと、こうしたお得な情報を受け取りやすくなります。
- 特定の条件で手に入るクーポン:
- 場所: 各予約サイト、クレジットカード会社、福利厚生サービスなど
- タイミング: 「初回利用者限定」「アプリダウンロード限定」「〇〇カード会員限定」など、特定の条件を満たしたユーザーに対して提供されます。自分が対象になっていないか、一度確認してみる価値はあります。
結論として、クーポンは「旅行予約サイトのクーポンページやセールページ」で手に入れるのが最も確実かつ効率的です。旅行の計画を立て始めたら、まずは主要なサイトを巡回することから始めましょう。
宿泊と交通がセットのプランにもクーポンは使えますか?
はい、使えます。
航空券や新幹線と宿泊がセットになった「パッケージツアー(ダイナミックパッケージ)」は、個別に予約するよりもお得になることが多く、非常に人気があります。そして、これらのパッケージツアー専用の割引クーポンも数多く存在します。
- 専用クーポンの利用: JTB、日本旅行、楽天トラベル、じゃらんnetなどのサイトでは、「国内ツアー〇〇円OFF」「JRセットプラン限定割引」といった形で、パッケージツアー専用のクーポンを配布しています。宿泊単体のクーポンとは別に用意されていることが多いため、それぞれのクーポンページを確認する必要があります。
- 割引額が大きい傾向: パッケージツアーは元々の旅行代金が高額になるため、クーポンによる割引額も数千円から10,000円以上と、高額に設定されていることが多いのが特徴です。
- 注意点: 宿泊単体のクーポンは、パッケージツアーには利用できないのが一般的です。必ず「ツアー用」「パッケージ用」と明記されたクーポンを利用するようにしましょう。また、最低利用金額や対象出発地・目的地などの利用条件も、宿泊クーポンの場合と同様に必ず確認が必要です。
交通手段と宿泊をまとめて予約する予定の方は、パッケージツアー専用のクーポンを探すことで、総額を大幅に節約できる可能性があります。
「北陸応援割」のような全国旅行支援は今後もありますか?
今後の実施は未定ですが、可能性はゼロではありません。また、自治体独自の支援策に注目することが重要です。
2022年から2023年にかけて実施された「全国旅行支援」は、多くの人々の旅行を後押ししました。2024年現在は、能登半島地震の被災地復興を目的とした「北陸応援割」が実施されています(参照:北陸応援割ポータルサイト)。これは、石川県、富山県、福井県、新潟県の4県への旅行代金が最大50%割引(割引上限あり)となるもので、特定の地域を対象とした支援策の一例です。
全国規模での一斉の旅行支援が今後再び実施されるかどうかは、その時々の経済状況や社会情勢によるため、現時点では断言できません。
しかし、重要なのは、国全体のキャンペーンだけでなく、各都道府県や市町村が独自に行う小規模な旅行支援キャンペーンは、今後も実施される可能性が高いということです。これらのキャンペーンは、特定の地域の観光振興や、閑散期の需要喚起を目的として行われます。
これらの情報を逃さないためには、
- 行きたい旅行先の都道府県や市町村の公式観光情報サイトをチェックする
- 旅行予約サイトの「自治体クーポン」「旅行支援」のページを定期的に確認する
といった行動が有効です。
全国的なキャンペーンの有無だけに注目するのではなく、地域ごとの魅力的な支援策を自ら探しにいく姿勢が、これからの時代のお得な旅行術と言えるでしょう。