オンラインツアーとは?メリット・デメリットや国内外の面白い事例7選

オンラインツアーとは?、メリット・デメリットや国内外の面白い事例

近年、私たちの生活や働き方が大きく変化する中で、旅行の楽しみ方も多様化しています。その中でも特に注目を集めているのが「オンラインツアー」です。自宅のパソコンやスマートフォンの画面を通して、世界中の観光地や文化に触れることができるこの新しい体験は、時間や場所、予算の制約を超えて、多くの人々に新たな感動と発見をもたらしています。

この記事では、オンラインツアーの基本的な概念から、そのメリット・デメリット、楽しみ方のコツ、さらには国内外の具体的なサービス事例まで、網羅的に解説します。オンラインツアーが初めての方も、すでにご存知の方も、この記事を読めば、その魅力と可能性を深く理解し、自分にぴったりのバーチャルな旅に出かけたくなるはずです。

オンラインツアーとは?

オンラインツアーとは?

オンラインツアーは、インターネットを通じて遠隔地の観光や文化体験に参加できる、新しい形の旅行サービスです。物理的にその場所へ移動することなく、自宅にいながらにして、まるで現地を旅しているかのような感覚を味わえます。

自宅にいながら旅行気分を味わえる新しい体験

オンラインツアーの最大の特徴は、インターネット接続環境とデバイス(パソコン、スマートフォン、タブレットなど)さえあれば、誰でも、どこからでも世界と繋がれる点にあります。ガイドがリアルタイムで現地の街並みを歩きながら中継してくれたり、専門家が美術館の作品を解説してくれたり、現地の家庭と繋いで一緒に料理を作ったりと、その内容は多岐にわたります。

この新しい体験は、テクノロジーの進化、特に高速なインターネット回線やビデオ会議ツールの普及によって実現可能になりました。さらに、2020年以降の社会情勢の変化により、人々が自由に移動することが難しくなった時期に、世界と繋がり続けたいというニーズと合致し、急速に認知度を高めました。

従来の旅行が「物理的な移動」を伴う体験であるのに対し、オンラインツアーは「バーチャルな移動」を伴う体験といえます。もちろん、現地の風の匂いや料理の味といった五感すべてで感じるリアルな体験を完全に再現することはできません。しかし、オンラインツアーには、それを補って余りある独自の価値があります。

例えば、以下のような多様な体験が可能です。

  • バーチャル街歩き・観光: ガイドがスマートフォンのカメラなどを通じて、イタリア・ローマの歴史的な街並みや、タイ・バンコクの活気あふれる市場を案内してくれます。チャット機能を使えば、その場で「あの建物は何ですか?」と質問したり、「もう少し右側を見せてください」とリクエストしたりすることも可能です。
  • 世界遺産・美術館鑑賞: 通常は立ち入りが制限されている場所や、閉館後の静かな美術館を、専門家の解説付きでじっくりと鑑賞できます。作品の細部をアップで見せてもらうなど、オンラインならではの楽しみ方ができます。
  • 文化体験・ワークショップ: 海外の家庭とビデオ通話で繋がり、現地の家庭料理を一緒に作ったり、伝統工芸の作り方を教わったりします。単なる映像鑑賞に留まらない、双方向のコミュニケーションと能動的な参加が、オンラインツアーの大きな魅力です。
  • 自然・動物ウォッチング: アフリカのサバンナからライブで配信されるサファリツアーで野生動物の姿を追いかけたり、カナダの夜空に現れるオーロラを専門家の解説付きで鑑賞したりと、壮大な自然現象を自宅で体験できます。

このように、オンラインツアーは単なる旅行の代替品ではなく、リアルな旅行を補完し、時にはそれを超える価値を提供する、新しい文化・エンターテイメントの形として確立しつつあります。物理的な制約から解放されることで、これまで旅行を諦めていた人々にも新たな扉を開き、私たちの知的好奇心や探求心を満たしてくれる無限の可能性を秘めているのです。

オンラインツアーのメリット

自宅から気軽に参加できる、移動時間や旅費を節約できる、普段は行けない場所を体験できる、実際の旅行の予習や下見になる、安全・安心に参加できる

オンラインツアーには、従来の旅行にはない多くのメリットがあります。時間、費用、場所といった物理的な制約から解放されることで、より手軽で、より深く、そしてより安全に世界を楽しむことが可能になります。ここでは、オンラインツアーがもたらす5つの大きなメリットを詳しく解説します。

自宅から気軽に参加できる

オンラインツアー最大のメリットは、その圧倒的な「手軽さ」です。海外旅行に行くとなると、パスポートの有効期限を確認し、航空券やホテルを予約し、現地の情報を調べ、荷物をパッキングするなど、多くの準備と手間がかかります。しかし、オンラインツアーなら、そうした準備は一切不要です。

思い立ったが吉日、まるで映画を一本観るような感覚で、週末の空いた時間や仕事終わりの夜に、ふらっと世界旅行に出かけることができます。 予約サイトで面白そうなツアーを見つけたら、数クリックで予約・決済は完了。あとは指定された日時に、パソコンやスマートフォンの前に座るだけです。この手軽さは、忙しい現代人にとって非常に大きな魅力と言えるでしょう。

また、海外旅行に慣れていない方や、言語に不安がある方にとっても、心理的なハードルが格段に下がります。日本語ガイドが案内してくれるツアーを選べば、言葉の心配は一切ありません。見知らぬ土地での移動や治安の心配をすることなく、リラックスした自宅の環境から安心して異文化に触れることができます。

移動時間や旅費を節約できる

旅行にかかるコストは、旅費だけではありません。目的地にたどり着くまでの「時間」も大きなコストです。ヨーロッパへ行くには10時間以上のフライトが必要ですし、南米となれば丸一日以上の移動時間がかかります。オンラインツアーでは、この移動時間が完全にゼロになります。

これにより、週末の2時間を使って、普段なら1週間の休暇が必要な場所の雰囲気を味わう、といった効率的な時間の使い方が可能になります。浮いた時間を他の趣味や自己投資、家族との時間にあてることもできます。

そしてもちろん、経済的なメリットは計り知れません。航空券代、宿泊費、現地での交通費や食費といった、リアルな旅行では数十万円かかることもある費用が、オンラインツアーでは一切発生しません。ツアーの参加料金は、数千円程度のものが多く、中には無料で参加できるものもあります。従来の旅行とは比較にならないほどの低コストで、世界中の文化や絶景にアクセスできるのは、オンラインツアーならではの大きな利点です。これにより、これまで予算的に諦めていた国や地域への「知的探訪」が、誰にでも可能になるのです。

普段は行けない場所を体験できる

オンラインツアーは、私たちを「普段は行けない場所」へと連れて行ってくれます。ここでの「行けない」には、いくつかの意味合いがあります。

一つ目は、物理的・地理的にアクセスが困難な場所です。例えば、エベレストのベースキャンプ、深海の様子、立ち入りが厳しく制限されている世界遺産の内部、あるいは政情が不安定で渡航が難しい地域などです。オンラインツアーであれば、専門家や現地スタッフの案内で、安全かつ快適にこれらの秘境を探検できます。

二つ目は、時間的に限定された体験です。特定の時期にしか開催されないお祭りや、季節限定の自然現象(例:オーロラ、特定の動物の繁殖期の行動など)を、オンライン上で体験できます。録画配信型のツアーであれば、時期を問わずいつでもその貴重な瞬間を楽しむことが可能です。

そして三つ目は、個人の身体的・体力的な制約によって行けない場所です。長時間のフライトや険しい道のりを歩くことが難しい高齢者の方、身体に障害をお持ちの方、アレルギーや持病で食事や環境に制限がある方、あるいは小さな乳幼児を連れたご家族など、リアルな旅行に困難を伴う人々にとって、オンラインツアーは世界への扉を開く重要な手段となります。すべての人に旅の喜びを提供する「インクルーシブ・ツーリズム」の実現に、オンラインツアーは大きく貢献しているのです。

実際の旅行の予習や下見になる

オンラインツアーは、エンターテイメントとして楽しむだけでなく、未来のリアルな旅行をより豊かにするための「予習・下見」ツールとしても非常に優れています。

次の旅行先をどこにしようか迷っている時、複数の候補地のオンラインツアーに参加してみることで、現地の雰囲気や魅力を比較検討できます。ガイドブックやウェブサイトの情報だけでは分からない、街のリアルな空気感や人々の様子を、映像とガイドの生の声を通して感じ取れるため、より納得感のある選択ができるでしょう。

また、すでに行く先が決まっている場合でも、オンラインツアーは役立ちます。事前に現地の歴史や文化について学んでおくことで、実際にその場所を訪れた際の感動や理解が何倍にも深まります。ガイドに直接「おすすめのレストランは?」「観光客があまり行かない穴場スポットはありますか?」といった具体的な質問を投げかけ、旅の計画に役立つ情報を得ることも可能です。オンラインツアーで得た知識や情報は、あなたの次の旅を、単なる観光から「より深い体験」へと昇華させてくれるでしょう。

安全・安心に参加できる

海外旅行には、残念ながら様々なリスクが伴います。スリや置き引きといった犯罪、テロの脅威、あるいは慣れない環境での体調不良や感染症など、常に一定の注意が必要です。また、台風や大雪といった天候不順によって、楽しみにしていたフライトや現地での予定がキャンセルになることもあります。

オンラインツアーでは、これらの心配事が一切ありません。最も安全な場所である「自宅」から参加するため、身の安全や健康を脅かすリスクはゼロです。天候に左右されることもなく、常に快適な環境でツアーを楽しむことができます。この絶対的な安全性と安心感は、特に小さな子供を持つ親や、海外の治安に不安を感じる方々にとって、非常に大きなメリットと言えるでしょう。心配事から解放され、純粋に目の前の体験に集中できるのも、オンラインツアーの隠れた魅力の一つです。

オンラインツアーのデメリット

現地でのリアルな体験はできない、安定したインターネット環境が必要、現地との時差を考慮する必要がある

多くのメリットを持つオンラインツアーですが、万能ではありません。リアルな旅行を完全に代替できるものではなく、特有のデメリットや課題も存在します。ここでは、オンラインツアーに参加する前に知っておきたい3つの主なデメリットについて、正直に解説します。

現地でのリアルな体験はできない

オンラインツアーにおける最も本質的かつ最大の課題は、五感を通じた「リアルな体験」の欠如です。旅行の醍醐味は、視覚や聴覚だけでなく、様々な感覚を通してその土地の文化や自然を全身で感じることにあると言っても過言ではありません。

例えば、市場の活気あふれる喧騒の中で漂うスパイスの香り、焼きたてのパンの香ばしさ、海辺で肌に感じる潮風、歴史的な石畳の感触、現地の人々と交わす何気ない笑顔。こういった画面越しでは伝わらない「空気感」や「肌感覚」は、オンラインツアーでは体験できません。

また、旅の魅力の一つに「偶発性」があります。計画にはなかった路地裏で素敵なカフェを見つけたり、乗り合わせたバスで現地の人と意気投合したりといった、予期せぬ出会いや発見は、旅を忘れられないものにしてくれます。一方、オンラインツアーは基本的にプログラムに沿って進行するため、こうした偶発的な楽しみは生まれにくいのが実情です。

事前にお土産や特産品が届くツアーなど、味覚や嗅覚を補う工夫も進んでいますが、それでも現地で体験する臨場感や没入感を完全に再現するのは困難です。オンラインツアーはあくまで「バーチャルな体験」であり、リアルな旅とは本質的に異なるものである、という点を理解しておくことが重要です。

安定したインターネット環境が必要

オンラインツアーの品質は、参加者と配信者双方のインターネット環境に大きく依存します。特に、高画質で配信されるライブツアーを快適に楽しむためには、一定以上の速度と安定性を持つ通信環境が不可欠です。

もし通信環境が不安定だと、以下のような問題が発生する可能性があります。

  • 映像がカクカクして止まってしまう
  • 音声が途切れたり、遅延したりする
  • 画質が著しく低下してしまう
  • 最悪の場合、配信が完全に途切れてしまう

せっかく楽しみにしていたツアーの途中でこのようなトラブルが起きると、没入感が削がれ、大きなストレスを感じてしまいます。推奨される環境はツアーによって異なりますが、一般的には光回線のような高速なブロードバンド環境が望ましいとされています。スマートフォンのテザリングや、利用者が多い時間帯のマンションの共有回線などでは、速度が不安定になる可能性があるため注意が必要です。

この問題は、参加者自身の環境だけでなく、ツアーを配信する現地のガイド側の通信環境にも左右されます。辺境地や通信インフラが未発達な地域からの配信では、予期せぬトラブルが起こる可能性もゼロではありません。参加前には、自宅のWi-Fi環境を見直し、可能であれば有線LANで接続する、他のデバイスでの大容量通信を控えるといった対策を講じておくと、より安心してツアーに集中できるでしょう。

現地との時差を考慮する必要がある

海外の魅力をリアルタイムで感じられるライブ配信型のツアーは非常に魅力的ですが、同時に「時差」という壁が立ちはだかります。日本から見て、地球の裏側に位置するヨーロッパや南北アメリカ大陸のツアーに参加する場合、現地の昼間の時間帯は、日本では深夜や早朝にあたることがほとんどです。

例えば、イタリアの昼下がりの街歩きツアーに参加しようと思えば、日本では真夜中にPCの前に座る必要があります。また、ニューヨークの朝の活気を体験するには、日本の夜遅くにスタンバイしなければなりません。

このように、参加したいツアーが現地のゴールデンタイムに設定されている場合、日本の生活リズムとは合わないスケジュールでの参加を余儀なくされることがあります。早起きや夜更かしが苦手な方にとっては、これが参加のハードルになるかもしれません。

この問題への対策としては、以下のような方法が考えられます。

  • 録画配信型のツアーを選ぶ: ライブ感はなくなりますが、自分の好きな時間に視聴できるため、時差を気にする必要がありません。
  • 時差の少ないアジア圏のツアーから試してみる: アジアの国々であれば、日本との時差は1〜2時間程度なので、比較的無理のないスケジュールで参加できます。
  • 休日の前日などに参加する: 次の日が休みであれば、多少の夜更かしも許容しやすくなります。

予約する際には、必ず日本時間での開催時刻を正確に確認し、自分のライフスタイルに合ったツアーを選ぶことが、無理なく楽しむための重要なポイントです。

オンラインツアーの主な種類

オンラインツアーと一言で言っても、その形式や内容は様々です。自分の目的や好みに合ったツアーを選ぶためには、まずどのような種類があるのかを知ることが大切です。オンラインツアーは、主に「配信形式」と「参加スタイル」という2つの軸で分類できます。

種類 特徴 メリット デメリット こんな人におすすめ
ライブ配信型 現地からリアルタイムで中継。ガイドや他の参加者と双方向の交流が可能。 臨場感、一体感、ライブ感がある。その場で質問やリクエストができる。 開催日時が固定されている。通信環境に品質が左右される。 現地の「今」を感じたい人、ガイドとコミュニケーションを取りたい人
録画配信型 事前に撮影・編集された映像を視聴。オンデマンド形式。 好きな時間に何度でも視聴可能。価格が比較的安い。途中で中断・再開できる。 リアルタイム性や双方向性はない。編集された内容でライブ感に欠ける。 忙しい人、自分のペースでじっくり学びたい人、手軽に試したい人
参加型 料理、工芸、ヨガなど、視聴者も一緒に何かを体験する。 能動的に参加することで高い満足感と達成感が得られる。スキルが身につくこともある。 事前に材料や道具の準備が必要な場合がある。ある程度のスペースが必要。 手を動かすのが好きな人、新しいことを学びたい人、受動的な鑑賞では物足りない人
鑑賞型 街歩き、美術館、世界遺産など、ガイドの案内を見て楽しむ。 専門的な知識や解説を聞きながら、受動的にリラックスして楽しめる。準備が不要。 能動的な体験ではないため、人によっては退屈に感じる可能性もある。 知的好奇心を満たしたい人、美しい景色や芸術をゆっくり眺めたい人

ライブ配信型

ライブ配信型は、現地のガイドが「今、その瞬間」の光景をリアルタイムで中継してくれる形式です。ビデオ会議システム(Zoomなどが一般的)を使い、ガイドの解説を聞きながら、チャット機能や音声で質問をしたり、感想を伝えたりできます。

この形式の最大の魅力は、何と言ってもその「臨場感」と「一体感」です。まるで自分がその場にいて、ガイドと一緒に歩いているかのような感覚を味わえます。「今、目の前を通った人は何をしているの?」「そのお店で売っているものは何?」といった素朴な疑問にもその場で答えてもらえたり、他の参加者とのチャウが盛り上がったりと、予測不能なハプニングも含めて楽しむことができます。この双方向のコミュニケーションこそが、ライブ配信型の醍醐味と言えるでしょう。

一方で、開催日時が決まっているため、自分のスケジュールをツアーに合わせる必要があります。また、前述の通り、通信環境によって体験の質が大きく左右されるというデメリットもあります。

録画配信型

録画配信型は、事前にプロが撮影・編集した高品質な映像コンテンツを、好きな時に好きな場所で視聴する形式です。オンデマンド配信とも呼ばれ、時間や場所の制約を受けない「利便性」が最大のメリットです。

忙しくて決まった時間にツアーに参加できない方でも、通勤中の電車の中や、寝る前のリラックスタイムなど、自分のライフスタイルに合わせて楽しむことができます。また、映像を途中で止めたり、気になった部分を何度も見返したりできるため、自分のペースでじっくりと知識を深めたい場合に適しています。ライブ配信型に比べて価格が安価に設定されていることが多いのも嬉しいポイントです。

ただし、リアルタイム性や双方向のコミュニケーションはありません。あくまで完成された映像コンテンツを鑑賞する形になるため、ライブ配信型のような臨場感やハプニングの面白さは期待できません。

参加型と鑑賞型

配信形式とは別の軸として、参加者の関与度合いによって「参加型」と「鑑賞型」に分けることもできます。

参加型ツアーは、視聴者がただ見るだけでなく、ガイドと一緒に何かを能動的に体験するスタイルです。例えば、事前に送られてきた食材キットを使って現地の家庭料理を一緒に作ったり、オンラインでヨガやダンスのレッスンを受けたり、ワインテイスティングセットでソムリエの解説を聞きながらワインを味わったりします。手を動かし、五感を使うことで、より深い没入感と達成感を得られるのが特徴です。新しいスキルを身につける「オンラインレッスン」としての側面も持っています。

一方、鑑賞型ツアーは、ガイドの案内を聞きながら、美しい景色や芸術作品、歴史的な街並みなどを受動的に楽しむスタイルです。世界遺産巡りや美術館ツアー、絶景スポットからのライブ中継などがこれにあたります。ソファに座ってリラックスしながら、専門家の深い知識に触れ、知的好奇心を満たすことができます。特別な準備も必要なく、気軽に参加できるのが魅力です。

どちらが良いというわけではなく、その時の気分や目的に合わせて選ぶことが大切です。「今日は疲れたから、美しい景色を眺めて癒されたい」という時は鑑賞型、「何か新しいことに挑戦してみたい」という時は参加型、といったように使い分けると、オンラインツアーの世界がさらに広がります。

オンラインツアーをもっと楽しむためのポイント

現地ガイドとの交流を深める、お土産や特産品付きのツアーを選ぶ、学びやレッスン系のツアーに参加する

オンラインツアーは、ただ画面を眺めているだけでも楽しめますが、少しの工夫と心構えで、その体験価値を何倍にも高めることができます。ここでは、オンラインツアーを最大限に満喫するための3つのポイントをご紹介します。

現地ガイドとの交流を深める

オンラインツアーの隠れた主役は、現地を案内してくれるガイドの存在です。彼ら・彼女らは、その土地の文化や歴史を深く愛し、その魅力を伝えたいという情熱を持った人々です。このガイドとのコミュニケーションを積極的に楽しむことが、ツアーの満足度を飛躍的に向上させる鍵となります。

多くの参加者は、チャットで質問することに少し恥ずかしさや遠慮を感じるかもしれません。しかし、ガイドは参加者からの反応や質問を心から待っています。あなたの素朴な疑問や感想が、ガイドのモチベーションを高め、ツアーをさらに面白くするきっかけになるのです。

交流を深めるための具体的なコツは以下の通りです。

  • ツアー開始時に挨拶する: チャットで「こんにちは!日本から参加しています。楽しみにしています!」といった簡単な挨拶を送るだけで、ガイドはあなたの存在を認識し、親近感を持ってくれます。可能であれば、現地の言葉で挨拶を調べてみるのも良いでしょう。
  • 事前に少しだけ予習しておく: ツアーのテーマ(例:サグラダファミリア、古代ローマなど)について、事前に簡単な知識を仕入れておくと、ガイドの説明がより深く理解でき、的確な質問が思い浮かびやすくなります。
  • 積極的に質問・リアクションする: 気になったことは、どんな些細なことでもチャットで質問してみましょう。「現地の人がよく食べる朝ごはんは何ですか?」といった生活に関する質問も大歓迎されます。また、カメラをオンにできる場合は、頷いたり、笑顔を見せたり、拍手したりといったリアクションを返すことで、ガイドにあなたの感動が伝わります。
  • ツアー終了後にお礼を伝える: 最後に「ありがとうございました!とても楽しかったです!」とお礼を伝えることで、お互いに気持ちの良い時間を締めくくることができます。

ガイドとの交流は、単なる情報収集以上の価値があります。その人柄に触れ、個人的な繋がりを感じることで、バーチャルな体験が、温かみのある人間的な思い出へと変わるのです。

お土産や特産品付きのツアーを選ぶ

オンラインツアーのデメリットである「五感の欠如」を補い、体験を格段にリッチにしてくれるのが、お土産や特産品が事前に自宅へ届くタイプのツアーです。

これは、ツアーに関連する品物を事前に受け取り、ツアー中にそれを使ったり味わったりすることで、視覚・聴覚に加えて、味覚・嗅覚・触覚でも現地を感じようという試みです。例えば、以下のようなツアーがあります。

  • グルメ体験ツアー: ハワイのコナコーヒー、イタリアのワインとチーズ、ベトナムのフォーのキットなどが事前に届き、ツアー中にガイドの解説を聞きながら一緒に味わいます。
  • ものづくり体験ツアー: 伝統工芸の材料キットが届き、現地の職人からオンラインで手ほどきを受けながら、オリジナルの作品を完成させます。
  • アロマ体験ツアー: 現地のハーブやエッセンシャルオイルを使い、ガイドと一緒にリラックス効果のあるブレンドを試します。

これらのツアーは、画面を見るだけの体験とは一線を画す、深い没入感をもたらします。現地の味や香りを感じることで、まるで本当にその場所にいるかのような錯覚さえ覚えるかもしれません。また、ツアーが終わった後も、手元に残った品物を見るたびに、楽しかった体験を思い出すことができます。

少し料金は高くなる傾向にありますが、その価値は十分にあります。特に、食べることや作ることが好きな方には、ぜひ一度試してみてほしい楽しみ方です。

学びやレッスン系のツアーに参加する

オンラインツアーを、単なる「旅行」としてだけでなく、「学び」や「自己投資」の機会として捉えると、その可能性はさらに広がります。世界中には、特定の分野に深い知識やスキルを持つ専門家が大勢います。彼らから直接指導を受けられる「学び系」「レッスン系」のツアーは、知的好奇心を満たし、新しい趣味やスキルを発見する絶好の機会です。

例えば、以下のようなジャンルが人気です。

  • 歴史・芸術: 美術館の学芸員による絵画解説、考古学者と巡る古代遺跡ツアーなど、専門家ならではの深い知識に触れられます。
  • 語学: 現地のネイティブスピーカーと街を散策しながら、実践的な会話表現を学ぶことができます。
  • 料理・飲み物: 本場のシェフから家庭料理を習ったり、ソムリエからワインの知識を学んだりします。
  • ウェルネス: 海外のインストラクターによるヨガや瞑想のレッスンで、心身ともにリフレッシュできます。

これらのツアーに参加することで、「旅行気分を味わいながら、新しい知識やスキルも身につく」という一石二鳥の体験が可能です。自分の興味がある分野を深掘りしたり、全く新しい世界に足を踏み入れてみたりと、オンラインツアーを自己成長のツールとして活用することで、日々の生活に新たな彩りと刺激が加わるでしょう。

自分に合ったオンラインツアーの選び方

目的や興味で選ぶ、ライブか録画かで選ぶ、口コミや評判を参考にする

数多くのプラットフォームから、多種多様なオンラインツアーが提供されている現在、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いでしょう。満足度の高い体験をするためには、自分の興味やライフスタイルに合ったツアーを賢く選ぶことが重要です。ここでは、失敗しないオンラインツアー選びの3つのポイントを解説します。

目的や興味で選ぶ

まず最も大切なのは、「自分は何のためにオンラインツアーに参加したいのか」という目的を明確にすることです。目的がはっきりすれば、膨大な選択肢の中から自分に合ったツアーを効率的に絞り込むことができます。

例えば、あなたの目的はどれに近いでしょうか?

  • 癒されたい・リラックスしたい: 雄大な自然の絶景を眺めるツアー、美しいビーチからのサンセット中継、静かな美術館を巡るツアーなどがおすすめです。
  • 知的好奇心を満たしたい・学びたい: 世界遺産の歴史を深く掘り下げるツアー、専門家が解説するアートや科学のツアー、特定のテーマに特化した街歩きなどが向いています。
  • ワクワク・ドキドキしたい: 活気のある市場を巡るツアー、サファリで野生動物を探すツアー、ミステリー仕立ての謎解きツアーなども存在します。
  • 人と交流したい: ガイドや他の参加者とのコミュニケーションを重視した少人数制のツアーや、料理教室など共同で何かを行う参加型のツアーが良いでしょう。
  • 次の旅行の参考にしたい: 興味のある国の雰囲気を知るための基本的な街歩きツアーや、複数の都市をダイジェストで紹介するツアーが役立ちます。

このように目的を考えた上で、自分の「好き」を軸に探すと、より心惹かれるツアーに出会えるはずです。「好きな映画のロケ地を巡るツアー」「愛する画家の作品を所蔵する美術館ツアー」「大好物のパスタを本場イタリアで作るツアー」など、自分の興味関心と直結するテーマを選ぶことが、満足度を高める一番の近道です。

ライブか録画かで選ぶ

次に考慮すべきは、配信形式です。前述の通り、オンラインツアーには主に「ライブ配信型」と「録画配信型」があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分のライフスタイルや求める体験に合わせて選びましょう。

  • ライブ配信型がおすすめな人:
    • リアルタイムの臨場感やハプニングを楽しみたい人。
    • ガイドや他の参加者とコミュニケーションを取りたい人。
    • 決まった時間にPCの前に座る時間を確保できる人。
  • 録画配信型がおすすめな人:
    • 仕事や家事で忙しく、決まった時間に縛られたくない人。
    • 自分のペースで、途中で止めたり見返したりしながらじっくり楽しみたい人。
    • 時差を気にせず、海外のツアーに参加したい人。
    • まずは低価格でオンラインツアーを試してみたい人。

どちらか一方だけを選ぶのではなく、「平日の夜は手軽な録画型、週末はじっくりライブ型」といったように、状況に応じて使い分けるのも賢い方法です。初めてで不安な方は、まずは安価な録画配信型のツアーで雰囲気を掴んでから、ライブ配信型に挑戦してみるのも良いでしょう。

口コミや評判を参考にする

料理店やホテルを選ぶ時と同じように、オンラインツアー選びにおいても、実際に参加した人の口コミや評判は非常に重要な情報源となります。各予約プラットフォームには、参加者によるレビューや評価(星の数など)が掲載されているので、予約する前に必ずチェックしましょう。

口コミを参考にする際のチェックポイントは以下の通りです。

  • ガイドの評価: 「ガイドの説明は分かりやすかったか」「人柄は魅力的だったか」「参加者への配慮はあったか」といった点は、ツアーの満足度を大きく左右します。特にガイドを名指しで賞賛しているレビューは信頼性が高いです。
  • 映像・音声の品質: 「映像はクリアだったか」「音声は聞き取りやすかったか」という技術的なレビューも重要です。通信トラブルが頻発した、といった書き込みが多いツアーは避けた方が無難かもしれません。
  • 内容と時間配分: 「ツアーの内容は期待通りだったか」「時間配分は適切だったか」「参加者を飽きさせない工夫はあったか」といった点も確認します。
  • 自分と似たタイプの人の感想: 例えば、子連れで参加した人のレビューは、同じように子供と参加を考えている人にとって非常に参考になります。

ただし、口コミはあくまで個人の主観的な感想です。一つの意見を鵜呑みにせず、複数のレビューを読んで、総合的に判断することが大切です。特に、「なぜ評価が低いのか」というネガティブな意見にこそ、自分にとって許容できることか、できないことかを見極めるヒントが隠されている場合があります。高評価だけでなく、低評価の理由にも目を通すことで、より客観的な判断が可能になります。

オンラインツアーの予約から参加までの流れ

ツアーを探して予約する、必要なものを準備する、当日ツアーに参加する

オンラインツアーに興味が湧いたら、次はいよいよ実際に参加してみましょう。予約から当日の参加までの流れは非常にシンプルで、誰でも簡単に行えます。ここでは、3つのステップに分けて具体的に解説します。

ステップ1:ツアーを探して予約する

まずは、オンラインツアーを提供しているプラットフォーム(予約サイト)にアクセスします。国内外の旅行会社やアクティビティ予約サイトなどが、様々なツアーを掲載しています。

  1. ツアーを検索: サイト内の検索窓に、行きたい国や都市名、興味のあるキーワード(例:「美術館」「料理」「世界遺産」など)を入力して検索します。カテゴリーや特集ページから探すのも良いでしょう。
  2. ツアー内容の確認: 気になるツアーが見つかったら、詳細ページをクリックします。ここで、以下の情報をしっかりと確認しましょう。
    • ツアーの内容、所要時間
    • 開催日時(日本時間であることを確認)
    • 料金、支払い方法
    • 使用するツール(Zoom、YouTube Liveなど)
    • 必要なもの(特になし、あるいは特定の材料など)
    • キャンセルポリシー(重要!)
  3. 予約・決済: 内容に問題がなければ、参加したい日時と人数を選択し、予約手続きに進みます。氏名やメールアドレスなどの情報を入力し、クレジットカードなどで決済を完了させます。
  4. 予約完了メールの確認: 予約が完了すると、登録したメールアドレスに確認メールが届きます。このメールには、当日の参加に必要なURLや重要な案内が記載されていることが多いので、大切に保管しておきましょう。

ステップ2:必要なものを準備する

ツアー当日までに、快適に参加するための準備を整えておきましょう。ほとんどのツアーで共通して必要になるのは以下の3点です。

パソコンやスマートフォン

ツアーの映像を映し出すためのデバイスです。スマートフォンやタブレットでも参加できますが、より大きな画面で楽しめるパソコンでの参加がおすすめです。現地の美しい景色や、ガイドの表情がよく見え、没入感が高まります。

安定したインターネット環境

映像と音声をスムーズに受信するために、安定したインターネット接続が不可欠です。可能であれば、Wi-Fiよりも安定している有線LANでの接続が理想的です。Wi-Fiを利用する場合は、ルーターの近くなど、電波が強い場所で参加するようにしましょう。

イヤホンやヘッドホン

周囲の雑音をシャットアウトし、ガイドの声をクリアに聞き取るために、イヤホンやヘッドホンの使用を強く推奨します。 これらは必須アイテムと言っても過言ではありません。マイク付きのものであれば、発言する機会があるツアーでもスムーズにコミュニケーションが取れます。

その他、ツアーによっては筆記用具や飲み物、特産品付きツアーの場合は事前に届いた品物などを用意しておくと、より楽しめます。

ステップ3:当日ツアーに参加する

いよいよツアー当日です。リラックスして、旅行気分で臨みましょう。

  1. 参加用URLの確認: 予約完了メールや、ツアー直前に送られてくるリマインドメールに記載されている参加用のURL(Zoomのミーティングリンクなど)を確認します。
  2. 早めの接続テスト: 開始時刻の5〜10分前にはURLをクリックして、待機室に入室しましょう。 事前にZoomなどのアプリを最新版にアップデートしておくと安心です。この時間を使って、カメラの映り方やマイクの音声などをテストしておきます。
  3. ツアーを楽しむ!: 時間になったらツアーが開始されます。ガイドの案内に耳を傾け、美しい映像を楽しみ、チャットなどを活用して積極的に参加してみましょう。

たったこれだけのステップで、あなたは自宅にいながら世界中のどこへでも旅立つことができます。

国内外の面白いオンラインツアー事例7選

現在、数多くの企業が特色あるオンラインツアーを提供しています。ここでは、代表的な7つのサービスをピックアップし、それぞれの特徴や魅力を紹介します。どこで予約しようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

サービス名 特徴 得意なジャンル 価格帯の目安 参照元
HISオンライン体験ツアー 大手旅行会社の安心感、世界中の支店網を活かした豊富なラインナップ。 世界の観光地、お土産付きプラン、ライブコマース 2,000円〜 HIS公式サイト
JTBリモートトリップ 質の高いガイドと安定した企画力。法人・教育機関向けのプランも充実。 世界遺産、文化体験、家族向け、学習コンテンツ 3,000円〜 JTB公式サイト
ベルトラ・オンライン・アカデミー 「学び」に特化した専門性の高い講座。各分野のプロフェッショナルが講師。 歴史、芸術、文化、語学、サイエンス 3,000円〜 VELTRA公式サイト
KLOOKおうちで世界旅行 アジア最大級のプラットフォーム。ユニークでローカルな体験が豊富。 アジアの文化、料理、ローカル体験、エンタメ 1,000円〜 KLOOK公式サイト
Airbnbオンライン体験 個人のホストが提供する多種多様な体験。ホストの個性や情熱が魅力。 料理、アート、動物との触れ合い、世界中の人との交流 1,000円〜 Airbnb公式サイト
アクティビティジャパン 日本国内の体験に特化。日本の魅力を再発見できるツアーが満載。 日本の伝統文化、ものづくり、自然体験、地方創生 1,500円〜 アクティビティジャパン公式サイト
TABICA 「みんなの好きを体験しよう」がコンセプト。個性的でニッチな企画が豊富。 趣味、ライフスタイル、街歩き、専門家との交流 1,000円〜 TABICA公式サイト

① HIS「オンライン体験ツアー」

大手旅行会社HISが運営するオンラインツアーサービスです。世界中に広がる支店ネットワークを最大限に活用し、現地の最新情報に基づいたライブ感あふれるツアーを数多く提供しているのが最大の強みです。定番の世界遺産ツアーから、現地のスーパーマーケットを巡るユニークな企画、さらにはツアー中に紹介された商品をその場で購入できるライブコマース機能を備えたツアーまで、バラエティ豊かなラインナップを誇ります。(参照:HIS公式サイト)

② JTB「JTBリモートトリップ」

HISと並ぶ大手旅行会社JTBも、質の高いオンラインツアーを提供しています。長年の旅行業で培ったノウハウを活かし、厳選された経験豊富なガイドによる、安定感のある企画が魅力です。個人向けのツアーはもちろん、企業の研修や福利厚生、学校のオンライン授業などで活用できる法人・教育機関向けのプログラムも充実しています。(参照:JTB公式サイト)

③ VELTRA「ベルトラ・オンライン・アカデミー」

海外アクティビティ予約サイトの最大手VELTRAが運営するこのサービスは、「学び」に特化しているのが大きな特徴です。「アカデミー」の名が示す通り、各分野の専門家やプロフェッショナルを講師に迎え、歴史、芸術、サイエンス、語学といったアカデミックなテーマを深く掘り下げる講座を多数開催しています。知的好奇心を満たしたい、本物の知識に触れたいという方におすすめです。(参照:VELTRA公式サイト)

④ KLOOK「おうちで世界旅行」

アジア最大級の旅行・レジャー予約プラットフォームであるKLOOKも、オンラインツアーを提供しています。アジア圏のネットワークに強く、他のプラットフォームでは見られないような、ユニークでローカル色豊かなアジアの体験ツアーが見つかりやすいのが魅力です。比較的リーズナブルな価格帯のツアーが多いのも嬉しいポイントです。(参照:KLOOK公式サイト)

⑤ Airbnb「オンライン体験」

民泊仲介で知られるAirbnbですが、「オンライン体験」という形でユニークなツアーを提供しています。最大の特徴は、プロのガイドではなく、世界中の一般の個人が「ホスト」として自身の得意なことや情熱を共有してくれる点です。モロッコの家庭料理教室、ポルトガルのドラァグクイーンによるショー、日本の僧侶との瞑想体験など、ホストの個性が光るアットホームで独創的な体験が満載です。(参照:Airbnb公式サイト)

⑥ アクティビティジャパン「オンライン体験」

HISグループが運営する、日本国内のアクティビティ予約に特化したサイトです。オンライン体験でもその強みを活かし、日本の魅力を再発見できるようなツアーを豊富に取り揃えています。 茶道や書道といった伝統文化体験、各地の職人によるものづくりワークショップ、地方の知られざる魅力を伝えるツアーなど、海外だけでなく、日本の文化を深く知りたい方にもおすすめです。(参照:アクティビティジャパン公式サイト)

⑦ TABICA「オンライン体験」

「みんなの好きを体験しよう」をコンセプトに、個人がホストとなって企画する多種多様な体験が集まるプラットフォームです。プロのガイドから地域の専門家、趣味を極めた一般の方まで、様々なホストがいます。そのため、大手旅行会社では企画されないような、ニッチで個性的なテーマのツアーが見つかるのが魅力です。「古地図を片手に東京を歩く」「発酵食品の専門家と味噌作り」など、特定の興味に深く刺さる体験を探している方にぴったりです。(参照:TABICA公式サイト)

オンラインツアーに関するよくある質問

参加に必要なものは何ですか?、支払い方法はどのようなものがありますか?、キャンセルはできますか?

ここでは、オンラインツアーに関して初心者の方が抱きやすい疑問について、Q&A形式でお答えします。

参加に必要なものは何ですか?

基本的に必要なものは以下の3つです。

  1. インターネットに接続されたデバイス: パソコン、スマートフォン、タブレットのいずれか。画面が大きく見やすいパソコンが最もおすすめです。
  2. 安定したインターネット環境: ライブ配信をスムーズに視聴するため、光回線などのブロードバンド環境が理想です。
  3. イヤホンまたはヘッドホン: 周囲の音を遮断し、ガイドの声をクリアに聞くために、ほぼ必須のアイテムです。

その他、ツアーによってはメモを取るための筆記用具や、リラックスして楽しむための飲み物があると良いでしょう。お土産付きのツアーなど、特別な持ち物が必要な場合は、予約時の詳細ページに記載されています。

支払い方法はどのようなものがありますか?

ほとんどのプラットフォームで、クレジットカード決済が利用できます。 これが最も一般的で簡単な支払い方法です。

プラットフォームやツアーによっては、以下のような支払い方法に対応している場合もあります。

  • PayPay、LINE Payなどのスマホ決済(QRコード決済)
  • PayPal
  • コンビニ決済
  • 銀行振込

利用したい支払い方法がある場合は、各予約サイトの案内を確認してください。

キャンセルはできますか?

キャンセルに関するルール(キャンセルポリシー)は、予約するプラットフォームや個々のツアーによって大きく異なります。 予約を確定する前に、キャンセルポリシーを必ず確認することが非常に重要です。

一般的には、以下のようなルールが設定されていることが多いです。

  • 開催日の〇日前まではキャンセル料無料
  • 開催日が近づくにつれて、キャンセル料の割合が高くなる(例:3日前から50%、前日から100%など)
  • ライブ配信ではなく、買い切り型の録画コンテンツの場合は、購入後のキャンセル・返金は一切不可

急な予定変更の可能性がある場合は、キャンセルポリシーが柔軟なツアーを選ぶ、あるいは直前に予約するなどの工夫をすると良いでしょう。

まとめ

オンラインツアーは、インターネットを通じて、自宅にいながら世界中の文化や絶景、人々との交流を楽しめる、画期的なサービスです。

この記事で解説してきたように、オンラインツアーには、「手軽さ」「経済性」「安全性」「多様性」といった多くのメリットがあります。一方で、「リアルな体験の欠如」や「通信環境への依存」といったデメリットも存在します。これらの特性を正しく理解し、自分の目的やライフスタイルに合わせて「ライブ配信型か録画配信型か」「鑑賞型か参加型か」といった種類を選ぶことが、満足度の高い体験に繋がります。

重要なのは、オンラインツアーを単なるリアルな旅行の「代替品」や「下位互換」として捉えるのではなく、独自の価値と魅力を持った「新しい体験の形」として認識することです。リアルな旅行の予習・下見として活用したり、専門的な知識を学ぶ「オンラインレッスン」として利用したり、あるいは世界中の人々と繋がるコミュニケーションの場として楽しんだりと、その可能性は無限に広がっています。

HISやJTBといった大手旅行会社から、AirbnbやTABICAのような個性的なプラットフォームまで、選択肢は豊富にあります。まずはこの記事で紹介したサービスを参考に、あなたが少しでも心惹かれるツアーを探してみてください。

画面の向こう側には、まだ見ぬ景色と、新しい発見、そして温かい出会いが待っています。さあ、あなたの指先ひとつで、世界への扉を開いてみましょう。