【完全版】旅行の持ち物リスト!国内海外別に必須アイテムを紹介

旅行の持ち物リスト!、国内海外別に必須アイテムを紹介

旅行の計画を立てる中で、最も重要かつ頭を悩ませるのが「持ち物の準備」ではないでしょうか。楽しみにしていた旅行で「あれを忘れた!」と後悔しないために、事前の準備は万全にしておきたいものです。しかし、旅行の行き先や目的、期間によって必要なものは大きく異なります。国内旅行と海外旅行、夏の旅行と冬の旅行、一人旅と子連れ旅行では、持ち物リストの中身も当然変わってきます。

この記事では、あらゆる旅行シーンを想定し、「これさえ見れば完璧!」と自信を持って言える、網羅的な持ち物チェックリストをまとめました。国内・海外共通の必須アイテムから、あると格段に旅が快適になる便利グッズ、さらには荷造りを効率化するパッキングのコツまで、旅行準備のすべてを徹底解説します。

旅行の準備は、旅の始まりそのものです。この記事をガイドに、スマートで無駄のない荷造りを実現し、心から旅行を楽しんでください。

まずは基本!旅行に絶対必要な持ち物リスト(国内・海外共通)

手荷物に入れる貴重品・重要書類、スーツケースに入れる衣類・洗面用具、持っておくと安心な衛生用品・医薬品

旅行の目的地や期間に関わらず、どのような旅でも必ず必要になる基本的な持ち物が存在します。これらを忘れると、旅行先で困るだけでなく、最悪の場合、旅行そのものが続けられなくなる可能性もあります。まずは、ここに挙げるアイテムが揃っているかを最優先で確認しましょう。 これらは「必需品中の必需品」であり、荷造りの土台となる部分です。

このセクションでは、貴重品や重要書類を入れる「手荷物」と、衣類や洗面用具を入れる「スーツケース」に分けて、絶対に忘れてはならないアイテムを詳しく解説します。なぜそれが必要なのか、どんな点に注意すべきかを理解することで、忘れ物を防ぎ、安心して出発できるようになります。

手荷物に入れる貴重品・重要書類

手荷物(機内に持ち込むバッグや、常に身につけておくバッグ)には、万が一スーツケースを紛失(ロストバゲージ)したり、盗難に遭ったりしても、旅を続けられるだけの最低限のアイテムを入れておく必要があります。現金やカード、身分証明書などの貴重品は、必ず手荷物で管理するのが鉄則です。

現金・クレジットカード

現代ではキャッシュレス決済が主流ですが、万が一の事態に備えて、ある程度の現金は必ず持っていきましょう。 小さな個人商店や地方の観光地、交通機関のトラブル時など、現金しか使えない場面は依然として存在します。旅行先の規模にもよりますが、1〜2万円程度を財布に入れておくと安心です。

クレジットカードは、支払いのメインとなる重要なアイテムです。JCB、Visa、Mastercardなど、国際ブランドが異なるカードを2枚以上持っていくことを強くおすすめします。なぜなら、店舗によっては特定のブランドしか使えなかったり、一方のカードが磁気不良や利用限度額超過で使えなくなったりするリスクがあるからです。カードを複数枚持っていれば、こうした不測の事態にも対応できます。また、海外ではキャッシング機能を使って現地通貨を引き出す際にも役立ちます。紛失・盗難に備え、カード会社の連絡先をスマートフォンなどにメモしておくと、さらに安心です。

スマートフォン・充電器

今や旅行に欠かせない最重要アイテムがスマートフォンです。地図アプリでのナビゲーション、お店や観光情報の検索、翻訳アプリの利用、写真撮影、そして緊急時の連絡手段として、その役割は多岐にわたります。スマートフォン本体はもちろん、専用の充電器(ケーブルとACアダプター)も絶対に忘れないでください。

特に、モバイルバッテリーとは別に、コンセントから直接充電できるACアダプターは必須です。ホテルで夜間にスマートフォンとモバイルバッテリーの両方を充電する際に必要となります。ケーブルが断線する可能性も考慮し、予備のケーブルを1本持っていくと万全です。

身分証明書・健康保険証

国内旅行であれば、運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付き身分証明書が役立ちます。ホテルのチェックインや、何らかのサービスで年齢確認が必要な際に提示を求められることがあります。

そして、特に重要なのが健康保険証です。 旅先で急に体調を崩したり、怪我をしたりする可能性は誰にでもあります。健康保険証があれば、日本国内どこでも保険適用価格で医療機関の診察を受けられます。万が一忘れてしまうと、医療費が全額自己負担となり、後日払い戻し手続きが必要になるなど、非常に手間がかかります。お守りだと思って、必ず財布に入れておきましょう。

家の鍵・交通系ICカード

旅行から疲れて帰ってきたときに、家の鍵がなくて入れない、という事態は絶対に避けたいものです。出発前に必ず施錠し、鍵を持ったかを確認する習慣をつけましょう。 普段使っているキーケースやバッグの定位置に入れておくのが確実です。

また、SuicaやICOCAなどの交通系ICカードも必需品です。電車やバスの乗り降りがスムーズになるだけでなく、コンビニや自動販売機での支払いにも使えるため、小銭が不要になり非常に便利です。事前に十分な金額をチャージしておくか、オートチャージ設定を確認しておくと、旅先で残高不足に慌てることがありません。

航空券や新幹線のチケット

飛行機や新幹線を利用する場合、そのチケットは旅の始まりの証明書です。最近はeチケットやQRコードをスマートフォンで提示するデジタルチケットが主流ですが、通信障害やスマートフォンのバッテリー切れといった不測の事態に備え、予約確認書やeチケットを印刷して持っていくことを強く推奨します。

紙のチケットがあるだけで、万が一の際にも冷静に対応できます。また、予約番号や便名などをすぐに確認できるため、手続きがスムーズに進みます。特に乗り継ぎがある場合や、複数人で旅行する場合は、紙で一部持っておくと情報の共有がしやすく便利です。

スーツケースに入れる衣類・洗面用具

スーツケースには、旅先での生活に必要となるアイテムを詰めていきます。特に衣類と洗面用具は、快適な滞在を左右する重要な要素です。旅先の気候や滞在日数、ホテルのアメニティなどを考慮しながら、過不足なく準備しましょう。

着替え・下着・靴下

衣類の準備は、旅行の荷物の中で最もかさばる部分です。「滞在日数+1日分」を目安に準備すると、汚してしまった場合や、急な予定変更にも対応できて安心です。

  • トップス・ボトムス: 旅先の気候に合わせて選びます。着回ししやすいシンプルなデザインや色のものを選ぶと、荷物を減らせます。シワになりにくい素材(ポリエステルやジャージー素材など)を選ぶのもポイントです。
  • 下着・靴下: これらも「滞在日数+1日分」が基本です。汗をかきやすい夏場や、雨で濡れる可能性がある場合は、さらに多めに持っていくと快適に過ごせます。
  • 羽織るもの: 夏でも冷房が効いた室内や朝晩の冷え込みに備え、カーディガンやパーカーなどの羽織れるものを1枚持っていくと重宝します。
  • 部屋着: ホテルに備え付けのパジャマもありますが、肌触りが合わなかったり、サイズが合わなかったりすることも。リラックスして過ごすために、普段着慣れたTシャツやスウェットを持参するのがおすすめです。

化粧品・スキンケア用品

普段使っている化粧品やスキンケア用品は、小分け用のトラベルボトルやミニサイズの製品を活用して、コンパクトにまとめましょう。 環境が変わると肌が敏感になりがちなので、新しい製品を試すより、使い慣れたものを持っていくのが安心です。

メイク落とし、洗顔料、化粧水、乳液、美容液など、一式を揃えておきます。特に、試供品(サンプル)をためておくと、旅行の際に非常に役立ちます。液体物は、万が一漏れても他の荷物を汚さないよう、ジップロックなどの密閉できる袋に入れるのが鉄則です。

コンタクトレンズ・メガネ

コンタクトレンズを使用している方は、滞在日数分よりも少し多めに持っていくようにしましょう。紛失したり、破れてしまったりする可能性があるからです。ワンデータイプの方は日数分+2〜3セット、2ウィークやマンスリータイプの方は、洗浄液とケースを忘れずに。

また、コンタクトレンズのトラブルに備え、必ずメガネも持参してください。 目が疲れたり、炎症を起こしたりした際に、すぐにメガネに切り替えられると安心です。特に、長時間のフライトでは機内が乾燥するため、メガネで過ごす方が目への負担を軽減できます。

ヘアケア用品・ヘアアイロン

ホテルのアメニティとしてシャンプーやコンディショナーは用意されていることが多いですが、髪質に合わないことも少なくありません。髪のきしみが気になる方や、こだわりのある方は、普段使っているものをトラベルサイズの容器に移して持参するのがおすすめです。洗い流さないトリートメントも、旅先の慣れない水質や紫外線によるダメージから髪を守るために役立ちます。

また、ヘアアイロンやコテは、電圧の違いで海外では使えない場合があるため注意が必要です。海外対応モデル(100V〜240V対応)かどうかを必ず確認してください。 対応していない製品を海外で使用すると、故障や火災の原因となり大変危険です。

持っておくと安心な衛生用品・医薬品

旅先では環境の変化から体調を崩しやすくなります。また、予期せぬ怪我をすることもあるかもしれません。すぐに薬局が見つからない場合に備え、最低限の衛生用品や医薬品を準備しておくと、いざという時に自分や家族を守ることができます。

常備薬・絆創膏

普段から服用している薬がある場合は、絶対に忘れてはいけません。 滞在日数分よりも少し多めに持っていくと安心です。海外では同じ薬の入手が困難な場合が多いため、持病のある方は特に注意が必要です。

また、頭痛薬、胃腸薬、風邪薬、酔い止めなど、使い慣れた基本的な常備薬を一式持っていくことをおすすめします。旅先で体調を崩した際に、慣れない薬を服用するのは不安が伴います。絆創膏も、靴擦れや小さな切り傷など、意外と使う場面が多いアイテムです。数種類サイズがあると便利です。

マスク

飛行機や新幹線の中など、人が密集する空間での感染症対策としてマスクは有効です。また、機内の乾燥からのどを守る効果も期待できます。個包装タイプのものを数枚バッグに入れておくと、必要な時にすぐに使えて衛生的です。旅先で体調を崩してしまった際のエチケットとしても役立ちます。

ハンカチ・ティッシュ

ハンカチやティッシュは、身だしなみの基本アイテムです。手を洗った後や、汗を拭く時、少し何かをこぼしてしまった時など、様々な場面で活躍します。特にティッシュは、海外では日本のように街中で無料で配られていることはなく、トイレに紙が備え付けられていないこともあるため、少し多めに持っていくと安心です。ウェットティッシュもあわせて持っていくと、食事の前に手を拭いたり、テーブルを拭いたりと、さらに便利です。

生理用品

女性の場合、旅行期間と生理が重なる可能性があるなら、普段から使い慣れている生理用品を持参するのが必須です。環境の変化で周期がずれることもあるため、予定がなくても数個お守りとして持っていくと安心できます。海外では品質が合わなかったり、価格が高かったり、そもそもすぐに見つけられなかったりすることもあります。かさばるものではありますが、必要な分は日本から持参するのが最も確実でストレスがありません。


【国内旅行】特有の持ち物リスト

国内旅行は海外旅行に比べて手軽ですが、それでも持っていくと旅の質が大きく変わるアイテムがあります。特に、移動手段や旅のスタイルによって必要なものが異なります。ここでは、国内旅行ならではの持ち物を「交通手段別」と「あると便利なアイテム」に分けてご紹介します。これらのアイテムをプラスするだけで、移動時間が快適になったり、旅先での行動がスムーズになったりします。

交通手段別の持ち物

国内旅行の主な移動手段は、車、電車、バス、飛行機などです。それぞれの移動手段の特性に合わせた持ち物を準備することで、移動中のストレスを軽減し、より快適な旅を実現できます。

運転免許証・ETCカード(車の場合)

車で旅行する場合、運転免許証は絶対に忘れてはならない最重要アイテムです。 不携帯は法律違反となりますので、出発前に必ず財布やカードケースに入っているかを確認してください。レンタカーを借りる場合も同様に必須です。

また、高速道路をスムーズに利用するために、ETCカードも忘れないようにしましょう。 料金所での一時停止や現金のやり取りが不要になるため、時間の節約になり、運転のストレスも軽減されます。特に休日や連休中は、ETC割引が適用されることも多く、交通費の節約にも繋がります。カードが車載器に正しく挿入されているか、有効期限が切れていないかも出発前に確認しておくと万全です。長距離運転になる場合は、眠気覚ましのガムやドリンク、好きな音楽を入れたプレイリストなども準備しておくと、ドライブがより楽しく、安全になります。

イヤホン(電車・バス・飛行機の場合)

電車、バス、飛行機といった公共交通機関を利用して長時間移動する場合、イヤホンは必須アイテムと言えるでしょう。 スマートフォンやタブレットで音楽を聴いたり、映画や動画を観たり、ゲームをしたりする際に、周囲への音漏れを防ぐためのマナーとして欠かせません。

最近の主流であるワイヤレスイヤホンはケーブルが絡まるストレスがなく快適ですが、充電切れのリスクがあります。長時間の移動に備えて、フル充電しておくことはもちろん、有線イヤホンを予備で持っていくか、モバイルバッテリーを準備しておくと安心です。また、ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンであれば、周囲の騒音(エンジンの音や人の話し声など)を大幅にカットしてくれるため、移動中の睡眠や読書に集中したい場合に非常に役立ちます。

あると便利なアイテム

必須ではないものの、持っていくことで国内旅行が格段に便利で快適になるアイテムがあります。ちょっとした工夫で、旅の満足度は大きく向上します。

モバイルバッテリー

スマートフォンは現代の旅行における生命線です。地図アプリでのナビゲーション、写真撮影、情報検索など、使用頻度が高いため、バッテリーの消費も激しくなります。観光中にスマートフォンの充電が切れてしまうと、道に迷ったり、同行者と連絡が取れなくなったりと、深刻な事態に陥りかねません。

そのため、大容量のモバイルバッテリーは、もはや必需品に近い便利アイテムです。 スマートフォンを2〜3回フル充電できる10,000mAh以上の容量があると安心です。選ぶ際は、自分のスマートフォンに対応した充電規格(USB-PDなど)のものを選ぶと、急速充電が可能で効率的です。また、モバイルバッテリー自体の充電も忘れないようにしましょう。

折りたたみ傘

日本の天気は変わりやすいものです。出発時に晴れていても、旅先で急に雨に降られることは珍しくありません。軽量でコンパクトな折りたたみ傘を一本、常にバッグに入れておくことで、突然の雨にもスマートに対応できます。

旅先で慌ててビニール傘を買うのは、無駄な出費ですし、荷物にもなります。晴雨兼用のものを選べば、夏の強い日差しから肌を守る日傘としても活用でき、一石二鳥です。特に、山間部や天候が不安定な地域へ旅行する際には、忘れずに持っていくことをおすすめします。

エコバッグ

2020年7月から全国でレジ袋が有料化されたことに伴い、エコバッグは旅行においても非常に便利なアイテムとなりました。 旅先のお土産屋さんやコンビニ、スーパーで買い物をする際に、エコバッグがあれば袋代を節約できますし、環境にも配慮できます。

小さく折りたたんでバッグの隅に入れておけるタイプのものなら、荷物になりません。また、旅行中に増えたお土産や、脱いだ上着などを一時的に入れておくサブバッグとしても活躍します。丈夫で少し大きめのものを選ぶと、様々な用途に使えて重宝します。

ガイドブック

スマートフォンで何でも調べられる時代ですが、紙のガイドブックには独自の魅力と利便性があります。 スマートフォンの充電を気にすることなく情報を閲覧できる点は、大きなメリットです。また、地図や観光スポット、モデルコースなどが一覧でまとめられているため、旅の全体像を俯瞰的に把握しやすいという利点もあります。

気になるページに付箋を貼ったり、情報を書き込んだりすることで、自分だけのオリジナルな旅の計画書を作成できます。電波が届きにくい場所や、同行者と一緒に計画を相談する際にも、紙のガイドブックは非常に役立ちます。旅の思い出として、書き込みのあるガイドブックが記念品になるのも素敵な点です。


【海外旅行】特有の持ち物リスト

渡航に必須の書類・お金、電子機器関連、あると安心な防犯・便利グッズ

海外旅行は、国内旅行とは比較にならないほど入念な準備が必要です。法律や文化、インフラが日本と異なるため、「忘れると致命的」なアイテムが数多く存在します。特に、パスポートやビザなどの渡航書類は、忘れた時点で旅行が不可能になる最重要項目です。 このセクションでは、海外旅行に特有の持ち物を「必須の書類・お金」「電子機器関連」「防犯・便利グッズ」の3つのカテゴリに分けて、その重要性と注意点を詳しく解説します。

渡航に必須の書類・お金

海外へ渡るためには、身分を国際的に証明し、その国への入国許可を得るための書類が不可欠です。また、支払い手段も日本とは異なるため、事前の準備が旅の成否を分けます。

パスポート・ビザ

パスポート(旅券)は、海外旅行における「命の次に大切なもの」です。 これがなければ、日本からの出国も、海外への入国もできません。出発前に、必ず有効期限を確認してください。多くの国では、入国時にパスポートの残存有効期間が3ヶ月や6ヶ月以上必要と定められています。期間が足りないと、航空会社のカウンターで搭乗を拒否されるため、旅行の計画を立てる段階で真っ先に確認すべき点です。

ビザ(査証)は、訪問国が発行する入国許可証です。 日本のパスポートは信頼性が高く、多くの国に短期観光目的でビザなしで渡航できますが、国や渡航目的(留学、就労など)、滞在期間によってはビザが必要になります。渡航先のビザ要否は、外務省の海外安全ホームページや、在日当該国大使館の公式サイトで必ず確認してください。ビザの取得には時間がかかる場合があるため、早めに手続きを進める必要があります。

パスポートのコピー・証明写真

万が一、現地でパスポートを紛失・盗難された場合に備え、パスポートの顔写真ページのコピーを必ず準備しておきましょう。 コピーがあれば、現地での再発行手続き(「帰国のための渡航書」の発行)がスムーズに進みます。コピーは、スーツケースと手荷物の両方に分けて入れておくと、リスクを分散できます。

また、スマートフォンのカメラで撮影し、クラウドストレージ(Google DriveやDropboxなど)に保存しておくのも非常に有効な手段です。証明写真(縦4.5cm×横3.5cm)も2〜3枚持っていくと、パスポートの再発行や、その他の手続きで急に必要になった際に役立ちます。

海外旅行保険証

海外旅行保険への加入は、もはや必須です。 海外の医療費は日本と比べて非常に高額になることが多く、簡単な診察や治療でも数十万円、手術や入院となれば数百万円以上の請求が来ることも珍しくありません。保険に加入していれば、治療費はもちろん、携行品の盗難や破損、航空機の遅延など、様々なトラブルを補償してくれます。

保険に加入したら、保険証券や加入者カードを必ず持参してください。 また、事故や病気の際に連絡するサポートデスクの電話番号(日本語対応の24時間窓口など)を控えておくと、万が一の時にも冷静に対応できます。クレジットカードに付帯している海外旅行保険もありますが、補償内容が十分か(特に治療費の上限額)、利用条件(旅行代金をそのカードで支払う必要があるかなど)を事前にしっかり確認しておくことが重要です。

現地通貨・外貨

クレジットカードが広く普及している国でも、チップや小規模な店舗、公共交通機関、屋台など、現金しか使えない場面は必ずあります。 そのため、ある程度の現地通貨は必要です。日本国内の空港や銀行、現地の空港、市内の両替所、ホテルのフロントなどで両替できますが、それぞれレートや手数料が異なります。

一般的に、日本の空港はレートがあまり良くないと言われています。そのため、当面の移動や食事に必要な最低限の金額(1〜2万円程度)だけを日本の空港で両替し、残りは現地に到着してからレートの良い両替所で行うのがおすすめです。ただし、治安の悪い地域では多額の現金を持ち歩くのは危険です。基本はクレジットカードで支払い、現金は補助的に使うというスタンスが安全です。

電子機器関連

日本の電化製品を海外で使ったり、インターネットに接続したりするためには、専用のアクセサリーが必要です。これらを忘れると、スマートフォンやカメラがただの文鎮になってしまう可能性があります。

変換プラグ・変圧器

海外では、コンセントの形状と電圧が日本と異なります。 そのため、日本の電化製品を海外のコンセントに接続するためには「変換プラグ」が、電圧を合わせるためには「変圧器」が必要になる場合があります。

  • 変換プラグ: コンセントの穴の形を合わせるためのアダプターです。プラグの形状は国や地域によって異なり、A、B、C、O、SEなど様々なタイプが存在します。渡航先のプラグタイプを事前に調べ、対応する変換プラグを持参しましょう。複数のタイプに対応したマルチ変換プラグが一つあると、様々な国で使えて便利です。
  • 変圧器: 日本の電圧は100Vですが、海外の多くは220V〜240Vです。最近のスマートフォンやノートパソコンの充電器は、グローバル対応(AC100-240Vと記載)のものがほとんどで、変圧器なしで変換プラグだけで使用できます。しかし、ドライヤーやヘアアイロンなど、消費電力の大きい熱を発する製品は、海外対応でない場合が多いため、変圧器が必要です。対応していない製品をそのまま使うと、火花が出て故障したり、火災の原因になったりして非常に危険です。製品の対応電圧を必ず確認してください。

ポケットWi-Fi・SIMカード

海外でインターネットを利用する主な方法は、ポケットWi-Fiのレンタル、SIMカードの購入、eSIMの利用、国際ローミングの4つです。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分のスタイルに合ったものを選びましょう。

通信手段 メリット デメリット こんな人におすすめ
ポケットWi-Fi 複数デバイスで同時接続可能、設定が簡単 荷物が増える、充電が必要、受け渡し・返却の手間がある グループ旅行、PCなど複数の機器を使う人
SIMカード 比較的安価、荷物が増えない SIMフリー端末が必要、SIMの入れ替えが手間 長期滞在者、SIMの扱いに慣れている人
eSIM 物理カード不要でオンラインで完結、到着後すぐ使える 対応機種が限られる、設定に慣れが必要 最新スマートフォンを持つ人、手軽さを重視する人
国際ローミング 日本の通信会社経由で設定が最も簡単 料金が非常に高額になる可能性が高い 短時間の利用、緊急時、手軽さを最優先する人

コストパフォーマンスと利便性のバランスから、近年はeSIMの人気が高まっています。 渡航前にオンラインで購入・設定しておけば、現地到着と同時に通信を開始できるため非常にスムーズです。

あると安心な防犯・便利グッズ

海外では、日本と同じ感覚でいるとスリや置き引きなどの犯罪に巻き込まれるリスクがあります。自分の身と財産を守るための準備は怠らないようにしましょう。

セキュリティポーチ・南京錠

パスポートや現金、クレジットカードなどの貴重品は、服の下に隠せるセキュリティポーチ(腹巻きタイプや首下げタイプ)に入れて常に身につけておくのが最も安全な対策です。リュックやバッグの外ポケットに貴重品を入れるのは絶対にやめましょう。

また、スーツケースやホテルのロッカー、バックパックなどを施錠するために、南京錠やワイヤーロックがあると安心です。 特に、ドミトリー(相部屋)タイプの宿泊施設に泊まる場合は必須です。スーツケースはTSAロック(アメリカ運輸保安局認定)付きのものを選ぶと、空港検査で鍵を壊される心配がありません。

ボールペン

ボールペンは、海外旅行で意外と役立つ必須アイテムです。 機内で配られる入国カードや税関申告書を記入する際に必ず必要になります。客室乗務員に借りることもできますが、数が限られており、順番待ちになることも。自分のペンを一本持っていれば、スムーズに書類を記入し、到着後の手続きを迅速に済ませることができます。すぐに取り出せるよう、手荷物に入れておきましょう。

翻訳アプリ

言葉の壁は、海外旅行における大きな不安要素の一つです。Google翻訳などの高機能な翻訳アプリをスマートフォンにインストールしておくと、レストランでの注文、買い物、道を聞く際などに非常に心強い味方になります。

多くの翻訳アプリには、テキスト翻訳だけでなく、音声翻訳やカメラを使ったリアルタイム翻訳機能も搭載されています。メニューや看板にカメラをかざすだけで日本語に翻訳してくれる機能は、特に便利です。オフラインでも使えるように、渡航先の言語データを事前にダウンロードしておくと、インターネット環境がない場所でも安心して使えます。


あると旅がもっと快適になる便利グッズ10選

必需品ではないけれど、持っていくと旅の質を格段に向上させてくれる「便利グッズ」。移動中の快適さ、荷物の整理しやすさ、衛生面の安心感など、様々な側面からあなたの旅をサポートしてくれます。ここでは、経験豊富な旅行者が愛用する、選りすぐりの便利グッズ10選を紹介します。

① ネックピロー

飛行機や新幹線、長距離バスでの移動中、首が安定しないまま眠ると、起きた時に首や肩を痛めてしまうことがあります。ネックピローは、首周りをしっかりと支え、楽な姿勢での睡眠をサポートしてくれるため、移動中の疲労を大幅に軽減します。空気で膨らませるエアタイプは、使わない時はコンパクトに収納できて荷物になりません。ビーズタイプや低反発ウレタンタイプは、フィット感が高く、より快適な寝心地を提供します。長距離移動が伴う旅行には、ぜひ持っていきたいアイテムです。

② アイマスク・耳栓

機内やホテルの部屋が明るかったり、周囲の音が気になったりして、なかなか寝付けないという経験はありませんか。アイマスクと耳栓は、光と音を遮断し、自分だけの安眠環境を作り出すための強力なツールです。 特に、時差ボケ対策で移動中にしっかり睡眠をとりたい海外旅行や、相部屋のホステルに宿泊する際には絶大な効果を発揮します。コンパクトで軽量なので、手荷物に忍ばせておくと、いつでもどこでもリラックスタイムを確保できます。

③ ウェットティッシュ・除菌グッズ

旅行中は、食事の前に手を拭きたい時や、テーブルの汚れが気になる時など、ウェットティッシュが活躍する場面が数多くあります。特に海外では、衛生環境が日本と異なる場所も多いため、除菌タイプのウェットティッシュやアルコールジェルを持っていると安心感が違います。 公衆トイレの便座を拭いたり、カトラリーが気になる時にさっと拭いたり、様々な用途に使えます。感染症対策としても有効であり、清潔を保つことで体調不良のリスクを減らすことができます。

④ 圧縮袋

衣類は旅行の荷物の中で最もかさばるアイテムです。圧縮袋を使えば、衣類の体積を半分以下に減らすことができ、スーツケースのスペースを劇的に節約できます。 特に、ダウンジャケットやフリースなど、厚手の衣類が増える冬の旅行で大活躍します。掃除機が不要な、手で丸めるだけで空気が抜けるタイプが旅行には最適です。また、使用後の汚れた衣類を仕分ける袋としても使えるため、清潔な衣類と分けて収納できるというメリットもあります。

⑤ S字フック

たった一つのS字フックが、旅先の「ちょっと困った」を解決してくれます。 例えば、ホテルのユニットバスでタオルや着替えを掛ける場所が足りない時、洗面台の扉やシャワーレールにS字フックを掛ければ、簡単に収納スペースを増設できます。新幹線の座席前のフックに掛けて、手荷物を吊るすことも可能です。軽くて小さく、全く荷物にならないにもかかわらず、その汎用性は非常に高いです。いくつかサイズ違いで持っていくと、さらに便利さが広がります。

⑥ 携帯スリッパ

飛行機の機内やホテルでリラックスして過ごすために、携帯スリッパは非常に役立ちます。靴を脱いでスリッパに履き替えるだけで、足のむくみが軽減され、格段に快適になります。 海外のホテルではスリッパが備え付けられていないことも多いため、持参すると重宝します。特に、床を素足で歩くことに抵抗がある方には必須アイテムです。折りたたんでコンパクトになるタイプを選べば、持ち運びも簡単です。

⑦ モバイルバッテリー

(※国内旅行の項目と重複しますが、重要性が非常に高いため再掲します)
スマートフォンがなければ始まらない現代の旅行において、モバイルバッテリーはもはや便利グッズではなく「準必需品」と言える存在です。 地図アプリ、カメラ、翻訳、情報検索と、フル活用すればバッテリーはあっという間に消耗します。観光の途中で充電が切れるという最悪の事態を避けるためにも、必ず携帯しましょう。自分のスマートフォンを2〜3回充電できる10,000mAh以上の容量があると、一日中安心して行動できます。

⑧ ジップロック・ビニール袋

サイズ違いのジップロックやビニール袋は、旅行のあらゆる場面で活躍する万能アイテムです。

  • 液体の持ち運び: シャンプーや化粧水など、液漏れが心配なものを入れる。
  • 濡れたものの収納: 濡れた水着やタオル、折りたたみ傘を一時的に入れる。
  • 食品の保存: 食べかけのお菓子やパンを保存する。
  • 小物の整理: 充電ケーブルや常備薬など、細々したものをまとめる。
  • ゴミ袋として: 外出中にゴミが出た際に使う。
    これほど多様な使い方ができるアイテムは他にありません。かさばらないので、何枚かスーツケースに入れておくと、必ず役立つ時が来ます。

⑨ 水筒・タンブラー

環境への配慮や節約の観点から、マイボトル(水筒やタンブラー)を持参する旅行者が増えています。 空港や駅、観光地の給水スポットで水を補給すれば、ペットボトル飲料を買う費用を節約できます。保温・保冷機能のあるものなら、夏は冷たい飲み物を、冬は温かい飲み物を長時間楽しむことができます。特に、ハイキングやアウトドアアクティビティを計画している場合は、水分補給のために必須です。

⑩ 爪切り・綿棒

爪切りや綿棒は、数日間の旅行では必要ないと思われがちですが、意外と「あってよかった」と感じるアイテムです。 旅行中に爪が割れたり、ささくれができたりすると、非常に気になります。そんな時に爪切りがあれば、すぐに対処できます。綿棒は、耳掃除だけでなく、アイメイクの修正など、細かい部分のケアにも役立ちます。どちらも小さなアイテムなので、洗面用具ポーチの片隅に入れておくと、いざという時に助かります。


【シーン別】旅行の持ち物リスト

夏の旅行・リゾート地へ行く場合、冬の旅行・寒い地域へ行く場合、子連れ旅行の場合

旅行の持ち物は、季節や目的地、同行者によって大きく変わります。基本の持ち物に加えて、それぞれのシーンに特化したアイテムを準備することで、旅はさらに安全で快適なものになります。ここでは、「夏のリゾート地」「冬の寒い地域」「子連れ旅行」という3つの代表的なシーンを想定し、それぞれに特化した持ち物リストを紹介します。

夏の旅行・リゾート地へ行く場合

照りつける太陽と美しいビーチが魅力の夏の旅行。しかし、強力な紫外線や暑さ、虫など、対策が必要な要素も多くあります。開放的な気分を存分に味わうために、以下のアイテムを準備しましょう。

日焼け止め・アフターサンケア

夏のリゾート地で最も重要な対策は、紫外線対策です。 日本の夏以上に日差しが強い場所も多く、短時間でも油断すると肌が真っ赤に焼けてしまいます。SPF・PA値の高い日焼け止めを選び、顔だけでなく、首、腕、足など、露出する部分すべてにこまめに塗り直しましょう。スプレータイプやスティックタイプも持っていくと、塗り直しが手軽にできて便利です。また、日焼け後の肌を鎮静させ、潤いを与えるためのアロエジェルなどのアフターサンケア用品も持っていくと、肌へのダメージを最小限に抑えられます。

帽子・サングラス

日焼け止めと合わせて、物理的に日差しを遮るアイテムも必須です。つばの広い帽子は、顔や首の後ろを直射日光から守り、熱中症予防にも繋がります。 風で飛ばされないように、あご紐付きのものを選ぶと安心です。サングラスは、強い紫外線から目を守るために欠かせません。紫外線は白内障などの眼病リスクを高めるため、ファッションとしてだけでなく、健康のためにもUVカット機能の高いレンズを選びましょう。

水着・ビーチサンダル

海やプールで遊ぶ予定があるなら、水着は必須です。乾きにくいことを考慮して、2セット持っていくと、毎日快適に過ごせます。 上に羽織るラッシュガードがあれば、日焼け対策と体温低下の防止に役立ちます。足元は、砂浜でも歩きやすく、濡れてもすぐに乾くビーチサンダルが最適です。ホテルからビーチへの移動や、ちょっとした外出にも便利に使えます。

虫よけスプレー

リゾート地、特に自然豊かな場所では、蚊などの虫が多く発生します。虫刺されは痒いだけでなく、地域によっては感染症を媒介するリスクもあります。 肌に直接スプレーするタイプの虫よけや、空間に吊るすタイプの虫よけグッズを持参し、しっかりと対策しましょう。刺されてしまった時のために、かゆみ止め薬も一緒に持っていくと万全です。

冬の旅行・寒い地域へ行く場合

雪景色やウィンタースポーツが楽しめる冬の旅行。しかし、厳しい寒さは体力を奪い、体調を崩す原因にもなります。万全の防寒対策で、冬ならではの魅力を満喫しましょう。

防寒着(コート・ダウン)

冬の旅行で最も重要なのは、アウターとなる防寒着です。防水・防風機能があり、保温性の高いダウンジャケットや中綿入りのコートを選びましょう。荷物のかさを減らしたい場合は、軽量でコンパクトに収納できるウルトラライトダウンなどが便利です。インナーやミドルウェアとの重ね着(レイヤリング)を前提に、少しゆとりのあるサイズを選ぶのがポイントです。

機能性インナー

「ヒートテック」に代表される吸湿発熱素材の機能性インナーは、冬の防寒対策の基本です。 薄手でありながら保温性が高く、汗をかいても素早く乾くため、汗冷えを防いでくれます。長袖シャツとタイツ(レギンス)を上下セットで準備し、滞在日数分持っていくと、毎日暖かく快適に過ごせます。

手袋・マフラー・帽子

体の末端である手、首、頭は、特に冷えやすい部分です。手袋、マフラー、ニット帽などの防寒小物を活用することで、体感温度は大きく変わります。手袋は、スマートフォン操作が可能なタイプを選ぶと、写真を撮るたびに外す必要がなく便利です。マフラーやネックウォーマーで首元を温めると、体全体の血行が良くなります。耳まで覆える帽子は、寒さだけでなく、雪や風からも頭を守ってくれます。

使い捨てカイロ

貼るタイプと貼らないタイプの使い捨てカイロは、手軽に体を温められる便利なアイテムです。特に冷えやすい腰やお腹に貼るだけで、全身の温かさが持続します。 ポケットに忍ばせておけば、かじかんだ手を温めることもできます。雪国での屋外活動や、イルミネーション鑑賞など、長時間寒い場所にいる際には非常に重宝します。

保湿クリーム・リップクリーム

冬の空気は非常に乾燥しており、暖房の効いた室内はさらに湿度が低くなります。肌の水分が奪われ、カサつきやひび割れを起こしやすくなるため、保湿ケアは必須です。 顔や手には高保湿タイプのクリームを、唇にはリップクリームをこまめに塗り、乾燥から肌を守りましょう。ハンドクリームも携帯し、手を洗った後などにすぐ塗る習慣をつけると効果的です。

子連れ旅行の場合

子供との旅行は、楽しさが倍増する一方で、荷物も格段に増え、大人だけの旅行とは全く異なる準備が必要です。子供の年齢や発達段階に合わせて、万全の準備を整えましょう。

母子手帳・健康保険証

子供の母子手帳、健康保険証、そして各種医療証は、絶対に忘れてはならない三種の神器です。 旅先で子供が急に熱を出したり、怪我をしたりすることは珍しくありません。これらの書類があれば、現地の医療機関でスムーズに診察を受けられます。特に母子手帳には、これまでの予防接種の記録やアレルギー情報などが記載されており、医師が子供の状態を正確に把握するために非常に重要です。コピーや写真データも控えておくと、さらに安心です。

おむつ・おしりふき

おむつを使用している年齢の子供と旅行する場合、おむつとおしりふきは、必要量よりも多めに持っていくのが鉄則です。旅先では下痢などでおむつ替えの頻度が増えることもあります。現地でも購入できますが、使い慣れたメーカーのものが手に入るとは限りません。かさばりますが、圧縮袋などを活用し、十分な量を持参しましょう。使用済みおむつを入れるための消臭袋も忘れずに。

粉ミルク・哺乳瓶・離乳食

ミルクや離乳食で栄養を摂っている赤ちゃんの場合、普段から飲み慣れている、食べ慣れているものを持参するのが基本です。 環境の変化で食が進まなくなることもあるため、お気に入りの銘柄や味を持っていくと安心です。粉ミルクは、お湯に溶かすだけの一回分ずつ個包装されたキューブタイプやスティックタイプが、計量の手間がなく衛生的で便利です。哺乳瓶の洗浄・消毒グッズ(携帯用の洗剤や消毒ケースなど)も忘れずに準備しましょう。

抱っこ紐・ベビーカー

子供の年齢や旅先の状況に応じて、抱っこ紐やベビーカーを使い分けましょう。抱っこ紐は、両手が空くため、荷物が多い時や階段、人混みで重宝します。 ベビーカーは、子供が眠ってしまった時や、長距離を移動する際に親の負担を軽減してくれます。観光地の路面状況(石畳や砂利道など)によってはベビーカーが使いにくい場合もあるため、事前に調べておくと良いでしょう。

お気に入りのおもちゃ・絵本

移動中のぐずり対策として、子供のお気に入りのおもちゃや絵本、シールブックなど、静かに遊べるアイテムは必須です。 新しいおもちゃを一つサプライズで用意しておくのも効果的です。スマートフォンやタブレットに子供向けの動画をダウンロードしておけば、最終手段として役立ちます。ただし、音漏れには十分注意し、イヤホンを使用するなどの配慮を忘れないようにしましょう。


荷造りのコツ!パッキングを効率化する5つのポイント

チェックリストを作成する、衣類は丸めて立てて収納する、パッキングポーチや圧縮袋を活用する、液体類はジップロックに入れる、重いものは下(キャスター側)に詰める

旅行の準備で最も時間と労力がかかるのが、荷造り(パッキング)です。スーツケースという限られたスペースに、いかに効率よく、そして分かりやすく荷物を詰めるか。その技術が、旅先での快適さを左右します。ここでは、誰でも簡単に実践できる、パッキングを劇的に効率化する5つのポイントを紹介します。

① チェックリストを作成する

パッキングを始める前に、まずは持ち物のチェックリストを作成することから始めましょう。 頭の中だけで考えながら荷物を詰めると、必ずと言っていいほど忘れ物が発生します。この記事を参考に、自分に必要な持ち物を紙やスマートフォンのメモアプリに書き出してください。

リストアップする際は、「貴重品」「衣類」「洗面用具」「ガジェット類」など、カテゴリごとに分類するのがおすすめです。そして、スーツケースに詰めたものから順にチェックを入れていきます。この一手間をかけるだけで、「あれは入れたかな?」という不安がなくなり、忘れ物を劇的に減らすことができます。出発直前の最終確認にも使えるため、一石二鳥です。

② 衣類は丸めて立てて収納する

Tシャツやズボンなどの衣類は、たたんで平たく重ねるよりも、くるくると固めに丸めて、スーツケースに立てて収納するのが基本テクニックです。この方法には、主に2つの大きなメリットがあります。

  1. 省スペース: 衣類を丸めることで、たたむよりもコンパクトになり、スーツケース内のスペースを有効活用できます。
  2. シワ防止と一覧性: 丸めることで衣類に強い折り目がつかず、シワになりにくくなります。また、立てて収納することで、スーツケースを開けた時にすべての衣類が一目で見渡せ、目的の服をすぐに取り出せます。下に重ねた服を取り出すために、上の服を全部出す、といった手間がなくなります。

ジャケットやシャツなど、シワをつけたくない衣類は、最後に丸めた衣類の上に乗せるように収納すると良いでしょう。

③ パッキングポーチや圧縮袋を活用する

スーツケースの中を整理整頓し、スペースを最大限に活用するために、パッキングポーチ(トラベルポーチ)や圧縮袋の活用は不可欠です。

  • パッキングポーチ: 「下着・靴下用」「トップス用」「ガジェット用」など、カテゴリごとに荷物を仕分けして収納します。これにより、スーツケースの中が整理され、どこに何があるか一目瞭然になります。荷解きも非常に楽になり、ポーチごとホテルのクローゼットや棚に移すだけで完了します。
  • 圧縮袋: 特に冬服などのかさばる衣類に絶大な効果を発揮します。衣類を入れて手で丸めるだけで空気が抜け、体積を大幅に削減できます。帰りには、洗濯物をこの袋に入れて圧縮すれば、お土産で増えた荷物のスペースを確保できます。

これらのアイテムを駆使することで、パッキングの達人のような、機能的で美しいスーツケースが完成します。

④ 液体類はジップロックに入れる

シャンプー、化粧水、日焼け止めなどの液体類は、運搬中の気圧の変化や衝撃で、容器から漏れ出してしまうリスクがあります。万が一漏れ出した場合、衣類や電子機器が汚れてしまい、旅の始まりから気分が台無しになります。

この悲劇を防ぐために、液体類のボトルやチューブは、必ずジップロックのような密閉性の高い袋にまとめて入れましょう。 さらに、ボトルのキャップ部分にラップを挟んでから蓋を閉める、キャップにマスキングテープを貼るなどの対策を施すと、より安心です。国際線の機内に液体を持ち込む際は、100ml以下の容器に入れ、それらを1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋に入れるというルールがあるため、この習慣は海外旅行では必須となります。

⑤ 重いものは下(キャスター側)に詰める

スーツケースを立てた時の安定性は、荷物の詰め方によって大きく変わります。靴、本、ドライヤー、液体類を入れたポーチなど、重量のあるものは、スーツケースを立てた時に下になるキャスター側に詰めるのが鉄則です。

重心が下がることで、スーツケースが安定し、走行中にグラついたり倒れたりするのを防ぎます。これにより、移動中の操作性が格段に向上し、腕や体への負担も軽減されます。逆に、衣類などの軽いものは上側に詰めるようにしましょう。この「重いものは下に、軽いものは上に」という原則を守るだけで、スーツケースの使い勝手は驚くほど良くなります。


これは不要?現地調達できる・宿にある持ち物

タオル類、シャンプー・リンス・ボディソープ、ドライヤー、パジャマ・部屋着

荷物を少しでも軽くするためには、「何を持っていくか」だけでなく、「何を持っていかないか」を考えることも非常に重要です。特に、宿泊施設に備え付けられているアメニティや、旅先で簡単に手に入るものは、思い切って荷物から外す候補になります。ただし、これには注意も必要です。ここでは、持っていかない選択肢がある持ち物と、その判断基準について解説します。

タオル類

ほとんどのホテルや旅館では、バスタオルとフェイスタオルが備え付けられています。 タオルは非常にかさばるアイテムなので、これらを持参しないだけでも、荷物を大幅に減らすことができます。毎日交換してくれる宿泊施設も多いため、衛生面でも心配は少ないでしょう。

【注意点】

  • 宿泊施設のタイプを確認: 格安のホステルやドミトリー、一部の民泊(Airbnbなど)では、タオルが有料レンタルか、そもそも用意されていない場合があります。予約時に必ずアメニティ情報を確認しましょう。
  • 肌触りへのこだわり: 備え付けのタオルはゴワゴワしていることもあります。肌が敏感な方や、ふかふかのタオルを使いたい方は、薄手で速乾性のあるマイクロファイバータオルなどを1枚持参するのがおすすめです。

シャンプー・リンス・ボディソープ

タオルと同様に、シャンプー、コンディショナー(リンス)、ボディソープといったバスアメニティも、多くの宿泊施設で用意されています。 これらを置いていくことで、荷物の軽量化だけでなく、液体物の漏れリスクも減らすことができます。

【注意点】

  • 品質と髪質・肌質との相性: 備え付けのアメニティが、必ずしも自分の髪質や肌質に合うとは限りません。特に、髪がきしみやすかったり、肌が乾燥しやすかったりする方は、普段から使い慣れているものをトラベルサイズの容器に入れて持参する方が安心です。
  • 海外のホテル: 海外のホテル、特に欧米では、コンディショナーが置かれていないケースが比較的多く見られます。また、エコの観点から固形石鹸のみ、という施設もあります。心配な方は、オールインワンシャンプーなどを持参すると良いでしょう。

ドライヤー

ドライヤーも、国内外問わず、ほとんどのホテルに常備されているアイテムです。 大きくてかさばるため、荷物を減らしたいなら置いていくのが賢明です。

【注意点】

  • 風量の問題: ホテル備え付けのドライヤーは、壁に固定されているタイプや、風量が非常に弱いタイプも多く、髪が長い方や毛量が多い方は、乾かすのに時間がかかってストレスを感じることがあります。
  • 海外での使用: 日本から持参する場合、前述の通り、海外の電圧に対応したモデルでないと使用できません。どうしても持参したい場合は、必ず「100V-240V」などの記載がある海外対応製品を選びましょう。

パジャマ・部屋着

多くのホテルや旅館には、浴衣やワンピースタイプのナイトウェア、あるいはパジャマが用意されています。これを利用すれば、かさばる部屋着を持っていく必要がなくなります。

【注意点】

  • サイズや着心地: 備え付けのものはフリーサイズが多く、体に合わなかったり、生地が薄くて寒かったり、肌触りが良くなかったりすることも。リラックスタイムの質を重視するなら、着慣れた薄手のTシャツやスウェットを持参することをおすすめします。特に海外のホテルでは、バスローブはあってもパジャマの類はないことがほとんどです。
  • 衛生面: 他の人が着たものに抵抗がある、という方もいるかもしれません。そうした場合は、無理せず自分のものを持っていきましょう。

【まとめ】持っていかない判断のポイント
結局のところ、「持っていくか、いかないか」の最終的な判断基準は、「それがなくても許容できるか」「自分の旅の快適性をどれだけ重視するか」 という点に尽きます。荷物の軽量化を最優先するなら、現地調達や備え付け品を最大限に活用しましょう。一方で、肌に触れるものや、使い心地にこだわりたいアイテムは、多少荷物が増えても持参する方が、結果的に旅の満足度を高めることに繋がります。


出発前に最終チェック!忘れ物がないか確認しよう

貴重品・手荷物バッグの最終チェック、服装・身の回りの最終チェック、家の中の最終チェック

荷造りが完了し、いよいよ出発の時。しかし、油断は禁物です。家を出る直前に「あっ!」と忘れ物に気づく、という経験は誰にでもあるものです。そんな最後の失敗を防ぐために、出発の直前に必ず行うべき最終チェックリストを用意しました。玄関のドアを開ける前に、このリストを使って指差し確認を行い、完璧な状態で旅立ちましょう。

【貴重品・手荷物バッグの最終チェック】
財布: 現金、クレジットカード(複数枚)、身分証明書は入っているか?
スマートフォン: フル充電されているか?
充電器・ケーブル: スマートフォン用、モバイルバッテリー用など、必要なものは揃っているか?
交通系ICカード: 財布やパスケースに入っているか?
家の鍵: 施錠し、確かにバッグに入れたか?
各種チケット: 航空券、新幹線の切符(eチケットの場合はスマホ画面と紙の控え)は持ったか?
海外旅行の場合:
パスポート: 絶対に忘れていないか?有効期限は大丈夫か?
ビザ: 必要な場合は取得済みか?書類は持ったか?
海外旅行保険証: バッグに入っているか?
常備薬: 普段飲んでいる薬、基本的な薬はポーチに入っているか?

【服装・身の回りの最終チェック】
当日の服装: 旅先に着いてから困らない、適切な服装か?
: 長時間歩いても疲れにくい靴を履いているか?
腕時計: 時間を確認するために必要であれば身につけたか?
メガネ/コンタクトレンズ: 必要な方は装着しているか?予備は荷物に入っているか?

【家の中の最終チェック】
戸締り: すべての窓、玄関の鍵は閉めたか?
火の元: ガスの元栓は閉めたか?コンロの火は消えているか?
電化製品: エアコン、テレビ、照明など、不要な電化製品の電源は切ったか?長期の場合はコンセントを抜いたか?
水道: 蛇口はしっかり閉まっているか?
ゴミ: ゴミ出しは済ませたか?(特に長期旅行の場合)
ペット・植物: 預ける手配や、水やりの準備は万全か?

これらの項目を一つひとつ、声に出して確認することで、うっかりミスを防ぐことができます。特に、財布、スマートフォン、鍵、パスポート(海外の場合)の4点は、家を出る直前に「持った!」と物理的に触って確認するくらいの慎重さが大切です。

この最終チェックを終えれば、あなたはもう忘れ物の心配から解放されます。あとは、目の前に広がる旅を心ゆくまで楽しむだけです。最高の準備で、最高の思い出を作ってきてください。いってらっしゃい!